04 TECHNICAL GUIDE認定キュービクルの改造可否と手続き 技術図書館へ
04
TECHNICAL GUIDE
同一規格の取り換えは更新
容量・個数・メーカー変更は不可
製造元と所轄消防署に協議
非常電源・離隔距離の扱い
04
解説資料 / TECHNICAL GUIDE
認定キュービクルの
改造可否と手続き
どこまでが「更新」で、どこからが「改造」か。
認定が外れると何を失うのか、協議の順序まで整理する
更新は可
仕様変更は不可
事前協議
出典:HARITAの設計室「認定キュービクルの改造可否の判断手順」ほか
SECTION
01
この章で答えること
認定キュービクルは改造してよい?
「認定品」の銘板を見つけたときに、まず確認すること
このセクションで扱うこと
01
認定品とは何か
02
更新と改造の境目
01
更新と改造の境目|どこまでなら交換できるか
認定品は完成状態での認定。一部でも仕様が変わると扱いが変わる
改修のきっかけ
負荷増設/老朽化/保護協調
認定品かを確認
認定銘板の有無
範囲を判断
更新か、仕様変更か
更新とみなせる(交換できる)
同一規格のブレーカー・計器類の取り換え
同一メーカー・同一規格(形式・定格電流・フレーム容量が同一)に限る
製造元に変更点を確認し、認定品の基準を満たすことを確かめる
仕様変更にあたる(不可)
ブレーカーの容量の変更
ブレーカーの個数の変更
メーカーの変更
認定品は一般社団法人 日本電気協会のキュービクル式高圧受電設備認定制度で、安全性・信頼性を満たすと認められた製品。構成・機器・内部配線・安全設計が工場出荷時の状態で認定されている。
02
認定が外れると何を失うか
「実務上の影響はない」と考えると、消防同意や配置計画でつまずく
認定キュービクルの利点
非常電源専用受電設備としての適用を受けられる
建物との離隔距離の緩和を受けられる
完成状態で安全性・信頼性が確認されている
仕様が変わる改造をすると
認定の効力が失効する場合がある
非常電源専用受電設備の適用を受けられなくなる場合が多い
建物との離隔距離の緩和も受けられなくなる場合が多い
本体のラベルにも、増設・減設・改造時は製造業者と事前協議するよう明記されている。カタログにも同様の注意書きがある。
02
判断フロー|更新か、仕様変更か
銘板の有無と、取り換えの範囲の2点で分かれる
認定銘板があるか
現地で確認
同一メーカー・同一規格か
形式・定格電流・フレーム容量
はい
いいえ
更新として交換できる
ブレーカー・計器類の取り換え
仕様変更にあたる
容量・個数・メーカーの変更
認定の効力に影響
非常電源・離隔距離の緩和
製造元に確認
認定品の基準を満たすか
いずれの場合も、変更内容は製造元に確認し、所轄消防署に報告して協議する
交換できる
認定に影響する
確認・協議
無断で改造しないこと。認定品の規格内で改造できる場合も、変更内容は報告する。
SECTION
02
この章で答えること
手続きはどう進める?
製造元だけで完結しない。所轄消防署との協議まで含めて考える
このセクションで扱うこと
01
協議の流れ
02
設計時の備え
03
改造するときの進め方|4ステップ
順番を飛ばすと、着工後に是正や再協議が発生する
1
STEP 1
変更内容の整理
何を・いくつ・どの規格に
変えるのかを明確にする
2
STEP 2
製造元に確認
盤メーカーに変更点を伝え
認定品の基準を満たすか確認
3
STEP 3
所轄消防署と協議
改造の内容と基準を満たす旨を
報告し保安上の問題を協議
4
STEP 4
工事に着手
協議の指示にしたがって
工事を進める
認定品の規格内で改造できる場合も、変更内容は報告する。無断で改造しないこと。
04
取り違えやすいところ|誤解と正しい理解
判断を誤ると、認定の効力そのものを失うことになる
取り違えやすいところ
認定品でも自由に改造してよい
盤メーカーに聞けば手続きは終わり
認定が外れても実務上の影響はない
将来の増設はそのつど改造で対応する
正しくは
同一メーカー・同一規格(形式・定格電流・フレーム容量が同一)に限る
所轄消防署にも改造内容を報告し協議する
非常電源専用受電設備の適用や離隔距離の緩和を受けられなくなる場合が多い
設計時に予備ブレーカーを設けておけば改造に該当しない
将来の増設が読める案件では、設計段階で予備ブレーカーを見込んでおくのが最も確実な対策になる。
05
実務チェックリスト|設計から着工まで
「認定品か」→「更新か改造か」→「協議」の順に確定する
STEP 1
設計時
既設の認定銘板の有無を現地で確認
取り換えが同一メーカー・同一規格の範囲か照合
将来の増設を見込んで予備ブレーカーを検討
見落としやすい点
更新と改造の境目を確認せずに機器を選定する
STEP 2
協議時
盤メーカーに変更点を伝え、認定品の基準を満たすか確認
保護協調はよいか、非常電源への影響はどうかを認定基準に照らして再検討
所轄消防署に内容を報告し、保安上の問題がないか協議
見落としやすい点
盤メーカーへの確認だけで手続きを終える
STEP 3
工事時
協議で受けた指示の内容を施工計画に反映
認定銘板の扱い(存置・返納)を確認
変更後の機器仕様と協議記録を残す
見落としやすい点
無断で改造を進める/記録を残さない
よくある質問から
改造自体は可能だが、内容によって認定の扱いが変わる。同一規格の取り換え(更新)は可能、容量・個数・メーカーの変更は認定品としては不可になる場合が多い。
認定キュービクルは完成状態での認定品のため、一部でも仕様が変わる改造で認定の効力が失効する場合がある。
06
まとめ|認定キュービクルの判断順序
「認定品か」「更新か改造か」「誰と協議するか」の3点で決まる
1
まず認定品かを確認する
認定品は完成状態での認定。構成・機器・内部配線・安全設計が出荷時の状態で認められている
認定銘板の有無
2
更新か仕様変更かで分ける
同一メーカー・同一規格の取り換えは更新。容量・個数・メーカーの変更は仕様変更となり不可
同一規格なら更新
3
製造元と消防署の両方に協議
盤メーカーで基準適合を確認し、所轄消防署に内容を報告して保安上の問題を協議したうえで着工する
無断改造は不可
認定が外れると非常電源専用受電設備の適用や離隔距離の緩和を失う場合が多い。設計段階での予備ブレーカーが、後の改造そのものを避ける近道になる。
出典:日本電気協会 キュービクル式高圧受電設備認定制度/高圧受電設備規程(JEAC8011-2020)ほか
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