06 TECHNICAL GUIDE高圧ケーブルのサイズ選定と計算手順 技術図書館へ
06
TECHNICAL GUIDE
A=I√t/134
短絡容量は電力会社に確認
変圧器容量から最大負荷電流
2条件の大きい方を採用
06
解説資料 / TECHNICAL GUIDE
高圧ケーブルの
サイズ選定と計算手順
6.6kV CVT のサイズは「短時間許容電流」と「最大負荷電流」の
2条件から計算し、大きい方を採用する
短時間許容電流
最大負荷電流
0.2
秒で計算
出典:HARITAの設計室「高圧ケーブルのサイズ選定方法と計算手順」ほか
SECTION
01
この章で答えること
サイズは何から決まる?
「とりあえず60sq」ではなく、計算で根拠をもって決める
このセクションで扱うこと
01
2つの選定条件
02
計算の全体像
01
2つの条件を満たすサイズを選ぶ
外部要因(短絡容量)と内部要因(受変電設備容量)の両方を満足させる
外部要因
受電点の短絡容量
短時間許容電流による選定
A=I√t/134
内部要因
受変電設備の変圧器容量
最大負荷電流による選定
変圧器容量から一次電流を合計
大きい方を採用
両方の結果を満足するサイズ
どちらか片方だけでは足りない
短絡側の条件
負荷側の条件
短時間許容電流は外部要因である短絡容量から、最大負荷電流は内部要因である受変電設備の容量から決まる。高圧ケーブルの選定では、この両方の結果を満足する必要がある。
02
短時間許容電流による選定|A=I√t/134
受電点の短絡電流に耐えられる断面積を求める
受電点の短絡電流
I
単位 A
×
通電時間
√t
t=0.2秒
×
係数
÷134
銅・90→230℃
導体公称断面積
A
mm²
t(短絡電流通電時間)の考え方
変電所の過電流継電器の動作時間 0.2秒 で計算するのが標準。
現場ごとに任意の値を入れてよいものではない。
短絡電流の求め方
I[kA]= 短絡容量[MVA] ÷(6.6[kV]× √3)
短絡容量は引込点最寄りの電柱番号を管轄の電力会社に問い合わせて確認する。
例:6.6kV CVT 38sq の短時間許容電流 11.3kA が短絡電流を上回っていればよい、という確認の仕方になる。
※ 係数134は「導体:銅/短絡前導体温度 90℃/短絡時導体温度 230℃」の条件による
03
最大負荷電流による選定|変圧器容量から求める
契約容量が未定でも、受変電設備の変圧器容量から算出できる
区分
一次電流の求め方
単相変圧器
容量 ÷ 6.6kV
台数分を合計する
三相変圧器
容量 ÷(√3 × 6.6kV)
台数分を合計する
各トランスごとの電流値を計算し、合計したものが建物の最大負荷電流になる
6.6kV CVT の許容電流(例)
22sq
120A
38sq
170A
60sq
225A
100sq
310A
契約容量が未定のとき
最大負荷電流は本来は契約容量から算出するが、ケーブル選定の段階では未確定なことが多い。その場合は受変電設備の変圧器容量から求めた値を最大負荷電流と考えてよい。
04
取り違えやすいところ|誤解と正しい理解
片方の条件だけで決めると、過剰にも過小にもなる
取り違えやすいところ
負荷電流に耐えられればサイズは決まる
t は現場ごとに決めてよい
短絡容量は図面や現地で分かる
契約容量が未定だと計算できない
許容電流はケーブルサイズだけで決まる
正しくは
短時間許容電流と最大負荷電流の両方を満たす必要がある
変電所の過電流継電器の動作時間0.2秒で計算するのが標準
電柱番号を管轄の電力会社に問い合わせて確認する
受変電設備の変圧器容量から最大負荷電流を求められる
周囲温度や布設条件によって変わるため、条件つきの表で確認する
選定の根拠を残しておけば、後から容量が変わったときも同じ手順で追いかけられる。
05
実務チェックリスト|確認から図面記載まで
外部条件の確認 → 2条件の計算 → 図面への記載、の順で進める
STEP 1
確認時
引込点最寄りの電柱番号を控える
管轄の電力会社に短絡容量を問い合わせる
布設方法と周囲温度の条件を整理
見落としやすい点
短絡容量を図面や現地で分かるものと思い込む
STEP 2
計算時
短絡電流 I=短絡容量÷(6.6kV×√3) を求める
A=I√t/134(t=0.2秒)で断面積を求める
変圧器容量から最大負荷電流を合計する
見落としやすい点
片方の条件だけでサイズを決める
STEP 3
図面記載
電柱番号を記載
短絡容量を記載
B種接地抵抗値を記載
見落としやすい点
記載漏れによる施工時の問い合わせ・手戻り
施工時のトラブルを避けるため、電柱番号・短絡容量・B種接地抵抗値は図面に記載しておく。
06
まとめ|高圧ケーブル選定の順序
外部条件を確かめてから、2条件を計算して大きい方を採る
1
短絡容量を電力会社に確認する
引込点最寄りの電柱番号を管轄の電力会社に問い合わせ、受電点の短絡容量を確認する
電柱番号で照会
2
短時間許容電流で断面積を求める
短絡電流 I=短絡容量÷(6.6kV×√3)。t は過電流継電器の動作時間0.2秒で計算する
A=I√t/134
3
最大負荷電流と比べて大きい方を採る
変圧器容量から一次電流を合計して最大負荷電流とし、2つの条件の両方を満たすサイズを選ぶ
2条件を満足
同じ計算は、セコサポの高圧ケーブルサイズ選定ツール(6.6kV CVT・短絡電流の確認つき/登録不要)でも試せる。
出典:高圧受電設備規程(JEAC8011-2020)ほか(適用は最新版で確認)
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