106 TECHNICAL GUIDE医用非接地配線方式切らない代わりに見張る 技術図書館へ
106
TECHNICAL GUIDE
二次側は接地しない
遮断ではなく常時監視
要否はカテゴリで決まる
警報は気づける場所へ
106
接地・雷保護 / TECHNICAL GUIDE
医用非接地配線方式
切らない代わりに見張る
一線地絡でも電源を止めないための方式。
止まらないのは安全だからではなく、止めては困るから
7.5
kVA以下
50
kΩ以下で警報
4
つのカテゴリ
出典:HARITAの設計室「医用非接地配線方式とは ― 一線地絡でも電源を止めない仕組み」(JIS T 1022)
SECTION
01
この章で答えること
なぜここだけ接地しないのか
手術中の停電は、それ自体がリスク
このセクションで扱うこと
01
止まるか止まらないか
02
構成する3つの機器
03
カテゴリで決まる要否
02
回路が閉じない
接地の有無で挙動が変わる
接地された回路
地絡電流が大地を通って流れる
漏電遮断器が動作して停電する
非接地配線方式
接地されていないので回路が閉じない
電流はほとんど流れず供給が続く
止まらないのは安全だからではない。止めては困るから、そう作ってある。
絶縁変圧器
単相2線式・二次側100V・7.5kVA以下
絶縁監視装置
対地インピーダンスを常時見張る
警報表示器
医療従事者が気づける場所に出す
1回線目の地絡を放置したまま2回線目が起きれば、そこで短絡になる。
数値はJIS T 1022:2018による。現行は2023年版なので、採用する版の原典で確認する。
03
取り違えやすいところ
「非接地=安全」ではない
ありがちな理解
実際は
根拠・補足
接地しないほうが安全
止めては困るから
監視
で置き換えている
二次側にも漏電遮断器を付ける
不成立
地絡で切る発想が
一次側
の保護は別途要る
警報が出ても放置してよい
除去
するまでが運用
2回線目
が重なると短絡
部屋名でカテゴリが決まる
用途
で何をするか
処置室
でも分かれる
警報表示器が盤の中だけにあると、監視していないのと同じになる
この3つ、すぐ答えられますか
接地しない理由
一線地絡時にも電力の供給を継続するため
絶縁変圧器の仕様
単相2線式・二次側100V・定格容量7.5kVA以下
警報を出す条件
対地インピーダンス50kΩ以下(地絡電流2mA以上に相当)
適用する回路
医用コンセント用分岐回路
遮断による保護をあきらめる代わりに、常時監視で置き換えている仕組みと考えると理解しやすい。
04
カテゴリと確認事項
設備より先に、用途を決める
A・B
必要
Aは電極などを心臓区域内に挿入・接触して使用する室
Bは体内に適用するが心臓には適用しない室
この2つで非接地配線方式が求められる
C・D
必要に応じて
Cは電極などを使うが体内には適用しない室
Dは患者に電極などを使用しない室
保護接地・等電位接地・非常電源の要否も同じ表で決まる
確認
5項目
カテゴリの確定/容量と回路数/変圧器の置き場所
警報表示器の位置/保護接地・等電位接地との整合
変圧器は1台で全負荷をまかなわず、系統を分ける前提
変圧器には発熱と音があり、点検・更新のスペースも要る。建築との取り合いになるので早い段階で押さえる。
05
まとめ|医用非接地配線方式
目的・構成・要否
1
止めないための方式
電源の遮断が医療に重大な支障を来すおそれがある医用室の、医用コンセント用分岐回路に適用する
供給継続
2
構成は3つ
絶縁変圧器で一次と二次を絶縁し二次側は接地しない。絶縁監視装置で対地インピーダンスを見張り、警報表示器で知らせる
変圧器・監視・警報
3
要否はカテゴリで決まる
部屋名ではなく、その室で患者にどう電極などを適用するかで区分する。A・Bで必要、C・Dは必要に応じて
A・B
カテゴリがずれると、容量も系統も警報表示器の位置も全部ずれる。医療側との確認は議事録に残しておく。
1 / 1

HARITAの設計室|技術図書館へ 矢印キー・スワイプでページを送れます