189 TECHNICAL GUIDE要るのは壊すとき電気工事だからではない 技術図書館へ
189
TECHNICAL GUIDE
境目は破壊するか
多いのは周囲の建材
盤の中は型式で照会
費用と工期は設計段階で
189
配線・配管 / TECHNICAL GUIDE
要るのは壊すとき
電気工事だからではない
点検口を開けて覗くだけなら要らない。
天井を切る、壁を開ける、コアを抜くなら要る
2
つの経路
4
つの設備
7
つの確認
出典:HARITAの設計室「【連載第5回】電気工事のどこで石綿に当たる?盤更新・配線改修の勘所」
SECTION
01
この章で答えること
電気工事なら対象外か
判断の軸は、工事の種類ではない
このセクションで扱うこと
01
特定工作物に入った4設備
02
石綿に当たる2つの経路
03
要否を分ける実質的な境界
02
境目は壊すかどうか
経路・境界・費用
経路①|周囲の建材
天井材・壁材・床材・貫通部の耐火材
数で言えば、ほとんどがこちら
経路②|機器と部材そのもの
盤内の絶縁板、アークシュート、扉パッキン
件数は少ないが、見落とすと厄介
繊維が飛ぶのは、切る・砕く・削る・穴を開ける瞬間。法律もそこを境目にしている。
壊さない|原則いらない
点検口を開けて覗く、器具だけ交換する
壊す|必要になる
天井を切る、壁を開ける、コアを抜く
見積り段階で「この工事のどこかで、何かを壊すか」と一度自問する。
2026年1月1日から、工作物の事前調査にも有資格者による調査が義務づけられた。特定工作物には発電・変電・配電・送電の4設備が入っている。
03
工事別に見るところ
建材・部材・貫通部
触る場面
見るところ
根拠・補足
天井裏の配線
天井
材を切るかどうか
岩綿
吸音板が入りやすい
スイッチの移設
を開けるかどうか
ボード
類やALCを見る
区画の貫通部
パテ
を崩すかどうか
1本
増やすだけでも崩す
古い盤の更新
型式
と製造年月を控える
公開
情報をまず当たる
50cm四方だけ切り取る工事でも、事前調査が必要な工事になる
この4つ、すぐ答えられますか
特定工作物の4設備
発電設備、変電設備、配電設備、送電設備が告示で名指しされている
要否の境界
建材を破壊・切断・穿孔するかどうか。壊さなければ原則いらない
件数が多い経路
盤そのものより、盤の周りの天井・壁・貫通部の材料のほう
分析の費用
基本料金に加えて1検体あたり1万数千円〜3万円程度が目安
機器・部材はメーカーが自社製品の含有状況を公開している。型式・製造番号・製造年月から個別に照会できる窓口もある。
04
着工前に確かめる
建物・工事・工程
建物
履歴を見る
着工年月日を確認する
その後の改修・増築の履歴も見る
調査者の資格区分が適切かを確かめる
工事
壊すか問う
破壊・切断・穿孔する作業があるか
更新する盤の製造年と型式を控える
メーカーの公開情報を確認する
工程
日数を見込む
分析が要るなら日数を工程に織り込む
着工直前に思い出しても間に合わない
調査費と工期は見積り段階で入れる
天井裏など、着工前に目視できない箇所があることは発注者に報告しておく。あとから足すと、まず揉める。
05
まとめ|石綿の事前調査
境界・経路・工程
1
判断の軸は壊すかどうか
石綿は建材のなかに固まっている限り繊維は飛ばない。切る・砕く・削る・穴を開ける作業が、要否を分ける実質的な境界になる
工事種別でない
2
多いのは周囲の建材のほう
天井材・壁材・床材・貫通部の耐火材。盤の内部や部材そのものは件数こそ少ないが、見落とすと厄介になる
盤より周り
3
費用と工期は設計段階で
分析は試料を採ってから結果まで日数がかかる。調査費と調査期間を見積りと工程に入れておかないと、着工直前で行き詰まる
あとから足せない
分析せず石綿が入っているものとして進める選択肢もあるが、除去にかかる費用と分析費用を比べて決めることになる。
1 / 1

HARITAの設計室|技術図書館へ 矢印キー・スワイプでページを送れます