197
TECHNICAL GUIDE
通す・転がす・送る・つなぐ
接続は点検できる場所で
強電と弱電は束ねない
工程表のボード張りが軸
197
配線・配管 / TECHNICAL GUIDE
ボードが閉じると
もう手は入らない
壁と天井の中は、ボードが張られた瞬間に見えない・触れない世界になる。
電気は内装と並走して、閉じる前に仕込みを終える
4
つの動作
1
日前が期限
90
度で交差
出典:HARITAの設計室「新人講座 施工実務編⑤|内装〜天井内配線の実際」
SECTION
01
この章で答えること
いつまでに仕込めばよいか
工程表の1行が、電気の締切を決めている
このセクションで扱うこと
01
内装と電気の並走タイムライン
02
配線しごとの4つの基本動作
03
強電と弱電のルート分離
02
閉じる前が勝負どころ
並走と4つの動作
通す
管やボックスへ電線を導く
管路の曲がりと箱の位置が効く
転がす
天井裏にケーブルを走らせる
ルートと支持、他設備との離隔
送る
1回路の中を渡り配線でつなぐ
ぶら下げる台数の設定が効く
つなぐ
ジョイントボックスで接続する
点検口の位置と箱の割り付け
この4つが、ボードが張られる前に終わっていなければならない。
工程表から締切を読む
3F天井ボード8/20〜とあれば
その階の完了期限は8/19になる
強電と弱電は分けて描く
束ねない、できるだけ離す、交差は直角
離隔の注記を入れるのは設計の仕事
いつまでに決めれば間に合うかではなく、ボードはいつかと聞けるとよい。
弱電の配線は年々増えている。設計段階でルートを分けておけば、画面のちらつきや通信不良を未然に防げる。
03
取り違えやすいところ
追加・送り・接続
ありがちな理解
実際は
根拠・補足
あとで追加
開口
と復旧の別工事
工程
を確認してから
1本ずつ引く
渡り
配線で送るのが基本
本数
が何倍にもなる
裏で接続
接続
は箱の中で行う
点検
できる場所に残す
一緒に転がす
強弱
は束ねず離す
交差
は直角にする
ボード張りの前日が、配線・結線・支持の完了期限になる
この4つ、すぐ答えられますか
手遅れと言われる理由
ボードが張られた瞬間、壁と天井の中は見えない・触れない世界になる
照明への配線の引き方
1回路の中は渡り配線で送る。全部を個別に引くとケーブルが何倍にもなる
点検できる場所に残す訳
接続部はゆるみ・発熱・断線が最も起きやすい。埋めると壊して探すことになる
箱の中でのつなぎ方
リングスリーブの圧着か差込形コネクタ。絶縁テープやキャップで保護する
ボード開口は墨とボックス位置が合っていてこそ。器具が箱に届かない、プレートで隠れない穴が残る、が起きる。
04
設計側で効かせる3つ
逆算・分離・点検
逆算
工程から
ボード張りの日から締切を引く
質疑回答と変更指示の期限も決まる
閉じたあとの追加は安請け合いしない
分離
図面で示す
強電と弱電のルートを分けて描く
交差は直角にする旨を注記する
あとから分けるのは倍の手間になる
点検
残す
接続は箱の中、点検口から手が届く位置
箱の割り付けと点検口の位置は対で決める
将来の調査と改修のしやすさが変わる
天井裏は取り合い調整の場になる。勾配の要る排水管が最優先、大物のダクトは動かしにくく、ケーブルは融通が利く。
05
まとめ|天井内配線
工程・動作・接続
1
工程表の1行が締切を決める
3F天井ボード8/20〜とあれば、その階の天井内配線・結線・支持の完了期限は8/19。設計の回答期限もそこから逆算される
前日が期限
2
基本は通す・転がす・送る・つなぐ
1回路の中は渡り配線で送る。1回路に照明が数台ぶら下がる構造は、物理的にはこの渡り配線でできている
4つの動作
3
接続は点検できる場所に残す
分岐と接続はジョイントボックスの中で行い、ボードの裏に埋めない。逃げられるルートを持っておくのが上手な配線計画
埋めない
設計が現場で何が起きるかを知っていると、図面の手戻りは驚くほど減る。閉じる前の30分を想像しながら描く。