45 TECHNICAL GUIDE動力ブレーカーの選定上限の倍率・始動電流・保護協調 技術図書館へ
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TECHNICAL GUIDE
電技解釈 149
×3倍/×2.75倍
始動電流は定格の3〜6倍
電線許容電流×2.5倍の特例
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解説資料 / TECHNICAL GUIDE
動力ブレーカーの選定
上限の倍率・始動電流・保護協調
電動機の定格電流の3倍(50A超は2.75倍)+他機器の定格電流合計が上限。かつ始動電流で動作しないこと。
サーマル等と協調が取れていれば電線の許容電流の2.5倍まで
3
倍|50A以下
2.75
倍|50A超
2.5
倍|特例
出典:HARITAの設計室「動力ブレーカーの選定根拠と計算例」ほか
SECTION
01
この章で答えること
定格電流ぴったりで選べないのはなぜか?
電動機は始動時に定格の3〜6倍の電流が流れるため
このセクションで扱うこと
01
解釈149の上限ルール
02
保護の役割分担と計算例
01
過電流遮断器の選定ルール【解釈149】
上限の倍率だけでなく、始動電流で動作しないことも条件
条件
上限・要件
備考
電動機の定格電流 50A以下
× 3 倍
+他機器の定格電流合計
上限値
同一分岐の電熱器などを加算
電動機の定格電流 50A超
× 2.75 倍
+他機器の定格電流合計
倍率が下がる
始動電流への配慮
動作しない
始動時は定格の3〜6倍が流れる
特性で選ぶ
電動機用の特性
保護協調が適切なとき
電線×2.5倍
サーマル等の過負荷保護があること
ただし書き
許容電流の2.5倍以下
根拠は電技解釈149。開閉器は遮断器以上の定格電流で選定する
電灯負荷との違い
動力は始動電流が大きい
モーター・空調機など。定格の3〜6倍が流れる
電熱器は例外
始動電流がないため定格電流を基準に選べる
混同しない
同じサイズで設計すると誤動作や機器故障の原因になる
2.5IW<3IM+IH となる場合は、IB≦2.5IW を選定する(IW:電線の許容電流)。
02
保護の役割分担|ブレーカーは過負荷保護の代わりにならない
短絡・地絡はブレーカー、過負荷はサーマル。始動では落ちない特性を選ぶ
短絡・地絡
配線用遮断器(MCCB)が瞬時に遮断
過負荷
サーマルリレーが受け持つ
始動電流
トリップしない特性を選ぶ
保護協調が取れた回路
上位ブレーカーとの選択遮断も確認
「×3倍」は過電流遮断器の上限。過負荷保護は別に必ず設ける
電動機は過負荷・拘束で焼損しやすいため、原則としてサーマルリレー等の過負荷保護を設ける。
03
計算例|定格16Aの三相200V電動機が1台
上限は定格電流 × 3倍。直近下位の配線用遮断器を選ぶ
電動機の定格電流
16
銘板値〔A〕
×
倍率
3
50A以下のため
ブレーカー定格の上限
48 A
直近下位は40A
電熱器が同じ分岐にあると
電動機16A + 電熱器10A なら 16×3+10 = 58A が上限。
電熱器は始動電流を考えず、定格電流をそのまま加算する。
始動電流の確認を忘れない
定格16Aなら始動電流は約48〜96A。瞬時トリップしない特性を選ぶ。
電線は、選定したブレーカー以上の許容電流を持つものを使う。
基準は銘板の定格電流。kW→A換算は目安なので、最終は銘板値や規約電流表で確認する。
※ 上限=電動機の定格電流×3倍(50A超は2.75倍)+同一分岐の他機器の定格電流合計
04
取り違えやすいところ
動力ブレーカーの選定でつまずきやすい5点
よくある思い込み
電熱器も始動電流を見込んで選ぶ
倍率はいつでも3倍
3倍の上限を満たせばそれでよい
ブレーカーがあれば過負荷も守れる
kW→A換算の値をそのまま使う
正しくは
電熱器は始動電流がなく、定格電流を基準にする
定格電流が50Aを超える場合は2.75倍
始動電流でトリップしない特性であることも必要
過負荷保護(サーマル等)は別に必ず設ける
最終は銘板の定格電流・規約電流表で確認する
始動方式でも始動電流は変わる。直入れは大きく、スターデルタ・リアクトル始動・インバータで低減される。
05
まとめ|動力ブレーカーの選定
3点をそろえて決める
1
上限は倍率で決まる
電動機の定格電流の3倍(50A超は2.75倍)に、同一分岐の他機器の定格電流合計を加えた値以下
×3倍/×2.75倍
2
始動電流で落ちないこと
倍率の上限を満たすだけでは足りない。始動時の大電流で瞬時トリップしない特性を選ぶ
定格の3〜6倍
3
保護協調が取れれば特例
サーマル等の過負荷保護との協調が適切なときに限る。上位ブレーカーとの選択遮断もあわせて確認する
電線の許容電流×2.5倍
倍率の計算だけで終わらせず、始動特性と電線の許容電流までひと続きで確認すると根拠を説明できる。
出典:電気設備技術基準の解釈 第149条・内線規程(JEAC 8001)ほか(適用は最新版で確認)
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