53
TECHNICAL GUIDE
10Ω以下(等電位で100Ω)
幹線14mm²・分岐5.5mm²
マクロとミクロ
接地センタは10本
53
接地・雷保護 / TECHNICAL GUIDE
医用接地
保護接地と等電位接地、幹線から組み立てる
一般の接地は接地極と大地間の抵抗だけを見る。医用接地は接地線の抵抗まで含めて見る。
JIS T 1022の世界で、守る対象も数字も別物になる
2
種類の接地
10Ω
以下が基準
10
本のリード線
出典:HARITAの設計室「接地設備の設計|医用接地の設置基準と設計指針」(JIS T 1022:2018)
SECTION
01
この章で答えること
一般の接地と何が違うのか?
見る抵抗の範囲が違う
このセクションで扱うこと
01
2種類の接地の使い分け
02
数字とサイズの基準
03
幹線から末端までの組み立て
02
保護接地 と 等電位接地
防ぐ感電の種類が違う
保護接地|マクロショック
露出導電性部分に施す接地
最小感知電流1mAの1/10、0.1mAが安全許容電流
医用電気機器を使う医用室ごとに設ける
医用接地センタ・医用コンセント・医用接地端子が要る
等電位接地|ミクロショック
露出導電性部分と系統外導電性部分を一点に接続
心室細動を誘発する0.1mAの1/10、0.01mAが安全許容電流
電極を直接心臓に挿入・接触する医用室に設ける
患者周囲の金属体相互の電位差を10mV以内にする
目的で選ぶ。心臓に直接触れる処置がある部屋は等電位接地まで、そうでない医用室は保護接地。
03
押さえる数字
抵抗値と電線サイズ
項目
基準値
補足
接地抵抗
10Ω 以下
医用接地方式
100Ω
等電位接地を行う場合
横引き接地幹線
14 mm² 以上
公称断面積
同一階2系統
以上で接続
接地分岐線
5.5 mm² 以上
公称断面積
1端末1本
が原則
見る抵抗の範囲
接地線も含む
一般は接地極のみ
センタ〜末端
測定端子から刃受けまで
10Ω以下が困難な場合は、等電位接地により100Ω以下とできる
分岐が太いとき
8mm² 以上
センタからでなく幹線から分岐
14mm² を超える
幹線サイズ ≧ 分岐接地線 に変更
X線装置など
据置型は幹線から直接分岐
遮断器100A以下
接地線5.5mm²(1200Aで100mm²)
医用接地は接地極と大地間だけでなく、接地センタの測定端子から医用コンセントの刃受けまでの抵抗も対象になる。
04
幹線から末端までの構成
接地センタのリード線10本の使い道
構造体接地極
鉄骨・主鉄筋
横引き接地幹線
14mm² 以上
医用接地センタ
リード線 10本
2本
幹線へ
8本
分岐へ
幹線からプルボックスで分岐し、センタ側で5.5mm²×2本と接続する。
医用コンセントと医用接地端子は残り8本へ。分岐が8本を超えるときは1本に複数まとめてよい。
同一ボックス内に医用コンセントと医用接地端子が並ぶ場合は、1本の分岐線にそれぞれのリード線を一括接続してよい。
05
接地幹線をどう取るか
建物の条件で変わる
構造体
使える
鉄骨または2条以上の主鉄筋を利用
同一階で2か所以上に接続
雷保護の引下げ導体がある外周柱は避け、内側柱を使う
新築
使えない
試験端子盤を設置する
同一階で2系統以上に接続
横引き幹線と試験端子盤を介してつなぐ
改修
テナント入居
構造体でなく絶縁電線を幹線に使う
試験端子盤を設置し同一階2系統以上
既存の接地系統との関係を先に確認する
免震構造では構造体の電気的接続が切れる。すべての柱で免震装置の上下を導体で接続し、横断部分には余長を持たせる。
06
まとめ|医用接地
JIS T 1022の考え方
1
目的で2種類を選ぶ
マクロショック防止が保護接地、ミクロショック防止が等電位接地。心臓に直接触れる処置がある部屋は等電位接地まで
保護/等電位
2
抵抗は10Ω以下
一般の接地と違い、接地センタの測定端子から末端の刃受けまでの接地線の抵抗も対象に入る
等電位で100Ω
3
幹線14・分岐5.5
同一階2系統以上で接続。分岐が8mm²以上なら幹線から直接、14mm²超なら幹線サイズも見直す
mm²以上
出典はJIS T 1022:2018。適用にあたっては最新版の原典と、病院側の運用条件を確認する。