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「電気設備設計の仕事、このまま今の会社で続けるべきか」。図面と現場調整に追われる日々の中で、ふと考えることはないでしょうか。

転職サイトの広告は「今がチャンス」と言いがちですが、この記事ではまず官公庁の公開データで電気設備技術者の労働市場を確認し、そのうえで転職先の選択肢を整理します。数字の出典はすべて記事末尾にまとめています。

データで見る電気設備技術者の労働市場

求人倍率は全職業平均の3〜6倍

厚生労働省の一般職業紹介状況(令和8年5月分)から、ハローワークの有効求人倍率(常用・除パート、原数値)を抜き出すと次のとおりです。

職業分類 有効求人倍率
全職業計 1.11倍
建築・土木・測量技術者(設備設計・施工管理を含む) 6.05倍
電気工事従事者 3.67倍

※出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年5月分)」参考統計表8-1。求職者1人に対して何件の求人があるかを示す数値です。

建築・土木・測量技術者(電気設備の設計者・施工管理者はここに分類されます)は求職者1人に対して求人が約6件。全職業平均の5倍以上で、技術者の採用難が続いていることが数字に表れています。

担い手の高齢化と「電工の不足感」

国土交通省の資料(令和8年4月)によると、建設業就業者は55歳以上が36.6%、29歳以下が11.9%。就業者数もピークの685万人(平成9年)から478万人(令和7年)まで減っています。

また、国土交通省の建設労働需給調査では、鉄筋工(建築)がやや過剰供給傾向に転じる一方、電工は不足感が続いていると報告されています。電気設備分野は建設業の中でも特に人が足りない領域です。

労働時間は全産業より長い。ただし規制は入った

建設業の年間実労働時間は全産業平均より48時間長く、年間出勤日数は10日多い状況です(厚生労働省「毎月勤労統計調査」より国土交通省作成資料)。

一方で、2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制(罰則付き)が適用され、2024年改正の「第三次・担い手3法」では労務費の基準づくりや工期ダンピング対策も進んでいます。業界全体が「人を確保するために処遇を直す」方向に動いている——これが2026年時点の大きな流れです。

年収の目安

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、「電気技術者」(電気設備設計技術者を含む職業分類)の賃金(年収)は全国703.9万円、ハローワーク求人の平均賃金は月30.9万円とされています。

※この分類には電力会社・メーカー等の技術者も含まれるため、設備設計事務所やサブコンの水準がそのまま700万円台という意味ではありません。年齢・地域・資格でも大きく変わるので、あくまで「分類全体の平均」として見てください。

電気設備設計者の転職先は大きく6パターン

「電気設備設計の経験を活かす」と言っても、行き先によって働き方は大きく変わります。実務目線で主な選択肢を整理します。

転職先 主な仕事 特徴
設備設計事務所 意匠事務所・施主からの受託設計 設計に専念できる。案件の波と納期前の負荷は事務所により差が大きい
サブコン(電気工事会社) 施工図・施工管理・設計施工 現場と設計の両方に関われる。現場配属かどうかで生活が変わる
ゼネコン設備部門 設計施工案件の設備設計・監理 大型案件に関われる。転勤・現場異動の有無は要確認
発注者側(ビルオーナー・デベロッパー・FM) 発注・監修・維持管理計画 設計経験者が「チェックする側」に回る道。働き方は比較的安定しやすい
官公庁・インフラ系 庁舎・公共施設・鉄道等の設備 社会人採用枠あり。年齢要件・任期の有無は募集ごとに確認
メーカー・その他 受変電機器・照明等の技術職、積算、BIM/CAD 設計知識を製品側・ツール側で活かす。職種転換に近い

ポイントは、同じ「電気設備の経験者募集」でも、設計専任か・現場常駐か・発注者側かで労働時間も評価軸も別物だということです。求人票の職種名だけでは判断できないので、応募前に「配属先の業務比率」を確認することをおすすめします。

転職活動で最低限確認したいこと

電気設備の求人は数が多いぶん、条件の幅も広いです。応募・面談の際は最低限次の点を確認しておくと、入社後のギャップを減らせます。

  • 残業の実態(月平均だけでなく繁忙期の値。36協定の特別条項の運用)
  • 休日の取り方(4週8休か、現場カレンダー準拠か)
  • 設計・施工図・現場管理の業務比率と、将来の異動可能性
  • 資格手当と取得支援(電気主任技術者・電気工事施工管理技士・設備設計一級建築士など)
  • 誰が設計責任を持つ体制か(社内に有資格者が何人いるか)

こうした「求人票に書いていないこと」は、個人で応募すると面接で聞きにくい項目でもあります。業界特化の転職エージェント経由であれば、応募前にエージェントを通じて確認できるのが実務上のメリットです。

建設業界特化のエージェントを使う選択肢

建設・建築業界に特化した転職エージェントのひとつに「建築転職」があります。公式サイトの情報を整理すると次のとおりです(2026年7月時点)。

  • 運営会社は株式会社トップリフォーム。施工請負事業を主事業とし、その企業ネットワークを求人紹介に使っている
  • 建設業界の実務経験者や国家資格保有のアドバイザーが在籍
  • 求人職種は電気施工管理のほか、施工図・設計、設備施工管理(空調・給排水)、工務・積算など建設技術系が中心
  • 履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、条件交渉、入退社手続きまで無料でサポート(求職者側の費用負担なし)
  • 一般公開されていない非公開求人の紹介がある

登録は電話番号とメールアドレスのみで、書類は不要です。「今すぐ転職」ではなく情報収集段階での相談も受け付けているので、自分の経験が今の市場でどう評価されるかを確認する使い方ができます。

建設・建築業界特化の転職エージェント

建築転職(公式サイト)で無料キャリア面談を予約する

登録・利用は無料です。面談はオンライン対応。

※エージェントは複数併用が可能です。1社の提案だけで決めず、比較して判断することをおすすめします。


まとめ

公的データで見る限り、電気設備技術者の求人倍率は全職業平均を大きく上回り、業界は処遇改善に動いています。売り手市場は「良い条件に移りやすい」時期であると同時に、どの会社も人が欲しいからこそ、実態より良く見える求人も混ざりやすい時期です。

転職する・しないにかかわらず、自分の市場価値と選択肢を数字で把握しておくことは、今の会社で働き続ける判断にも役立ちます。この記事がその整理の一助になれば幸いです。

出典

※本記事の統計数値は2026年7月11日時点で確認したものです。最新の数値は各出典先でご確認ください。