雷からの被害を防げ
PASのLAの選定方法を教えて!
PASのLAは下記内容にて決められています
- 発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く)及び引出口
- 架空電線路に接続する、第26条に規定する配電用変圧器の高圧側及び特別高圧側
- 高圧架空電線路から供給を受ける受電電力の容量が500kW以上の需要場所引込口
- 特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口
- PASをLA内蔵にするべきか悩んでいる方
- 設置基準について気になる方
- LAの選定方法
- 接地極の種類
- 接地線のサイズ
クイックトピックス
高圧引込の避雷器については、電気設備の技術基準に記載されています。
法規制(技術基準の解釈他)【避雷器等の施設】(省令第49条)第37条
- 他の接地極から1m以上離す
- 接地抵抗を10Ω以下とする
- 接地線サイズは14mm2以上にする
引込点の避雷器(LA)の設置基準
- 高圧引込の避雷器については、電気設備の技術基準に記載されています。
法規制(技術基準の解釈他)【避雷器等の施設】(省令第49条)第37条
高圧及び特別高圧の電路中、次の各号に揚げる箇所又はこれに接近する箇所には、避雷器を設置すること。
1.発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く)及び引出口
2.架空電線路に接続する、第26条に規定する配電用変圧器の高圧側及び特別高圧側
3.高圧架空電線路から供給を受ける受電電力の容量が
500kW以上の需要場所引込口
4.特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口
と記載されており、高圧の架空電線路から供給を受ける需要場所の引込口には原則避雷器を設置しなければなりません。しかし、すべての場所に設置するとは限らず省略可能となる場合もあります。
避雷器|設置の免除方法について
電技解釈では
”3.高圧架空電線路から供給を受ける受電電力の容量が
500kW以上の需要場所引込口”
と謳われているため、受電容量500kW未満であれば規定上設置の義務はないということになります。
しかし雷による機器の損害を考えると500kW以下でも設置検討の余地があるため、ほとんどの需要家においてPASをLA内蔵型にして対策を行っています。
避雷器の保護範囲と設置場所
避雷器は、配電線路から侵入してくる雷サージ電流を避雷器に流し雷電圧を抑制し、受電設備の絶縁破壊を防止する役目を担っています。
避雷器と高圧受変電設備の距離が長い場合には、雷サージ過電圧が反射等により大きくなると考えらるため、その有効保護距離を50m以内となるように避雷器を設置する必要があります。
LAの接地極仕様
LAの接地極のサイズおよび基準は下記内容となっているため引込点に避雷器を設置する際図面に必ず記載するようにしましょう、
- 他の接地極から1m以上離す
- 接地抵抗を10Ω以下とする
- 接地線サイズは14mm2以上にする
(高圧受電設備規程P68、69より)
その他の接地極との共用方法
PAS本体との共用について|A種接地工事との共用
装柱例及び接地についてにも記載のある通りPASの外箱には
接地工事(A種接地)が必要ですが避雷器(A種接地)との共用が可能です。
SOGとの共用について|D種接地工事との共用
また、SOG(D種接地)の接地工事とも共用可能なので
図面上A種とD種を分けている図面はA種のみでよいことになります。
LA内蔵形のSOGには扉に注意銘板が記載されているので
既存改修などの際は確認を行いましょう。
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まとめ
規定
電気設備の技術基準【法規制(技術基準の解釈他)【避雷器等の施設】(省令第49条)第37条】
- 1.発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く)及び引出口
- 2.架空電線路に接続する、第26条に規定する配電用変圧器の高圧側及び特別高圧側
- 3.高圧架空電線路から供給を受ける受電電力の容量が500kW以上の需要場所引込口
- 4.特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口
設置免除
- 受電電力の容量が500kW以上の需要場所引込口であれば免除可能
避雷器の接地工事
- 他の接地極から1m以上離す
- 接地抵抗を10Ω以下とする
- 接地線サイズは14mm2以上にする