技術図書館高圧ケーブル保護管の選定|「堅ろう」をどう読むか規程は管種を指定していない。破損のおそれがあるかで厚鋼電線管とHIVE管を選び分ける。全6枚のスライドで整理この資料をスライドで見る資料一覧を見る
この記事は、連載「引込・受電設備の設計マニュアル」第3回 引込方式とルート の補足解説です。計画全体の流れは 設計・施工マニュアル(目次) からご覧いただけます。
高圧ケーブル保護管の選定方法の全体像
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ペン太ペン太
高圧ケーブルの保護管って、規程では何を使えって決まってるんですか?
ハリタハリタ
実は『堅ろうな保護管』としか定められていません。だからこそ選定の考え方が大事です。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 高圧受変電設備規程は、保護管について何と定めているか
  • HIVE管は使用できるのか
  • 「堅ろう」とは具体的にどういう意味か
この記事でわかること
規程の書きぶりを押さえたうえで、破損のおそれがあるかで管種を分けます。

高圧ケーブルの保護管について

トピック1:保護管についての規程

高圧受変電設備規程には高圧ケーブルの配管は堅ろうな保護管で保護することとのみ記載されています。堅ろうとは物がしっかりと、壊れにくくできていること。を差しておりこれ以上の規定はありません。

💧
ここまでのポイント
  • 高圧受変電設備規程には「高圧ケーブルの配管は堅ろうな保護管で保護すること」とのみ記載
  • 堅ろうとは、物がしっかりと壊れにくくできていることを指す
  • これ以上の具体的な規定はない

選定のポイント

トピック2:選定のポイント
選定のポイント

HIVE管が堅ろうな配管に該当するかがポイントになりますが、樹脂製である以上衝撃や経年で破損する恐れが十分に考えられるため、堅ろうという言葉に対して品質上万全ではありません。そのため標準的に厚鋼電線管を使用することをお勧めします。 しかしHIVEを使用することは問題ではないため、実際の使用に関しては設計・施工者の判断に委ねられます。使用する際は、コスト面や施工性を考慮の上検討を行いましょう。

ペン太ペン太
樹脂製のHIVE管でもいいんですよね?安いならそっちを使いたいです。
ハリタハリタ
使用は可能ですが衝撃や経年劣化に弱いので、破損のおそれのない箇所に限定すべきです。
ここまでのポイント
  • HIVE管は樹脂製のため、衝撃や経年で破損する恐れがある
  • 「堅ろう」という言葉に対して品質上万全とは言えない
  • 標準的には厚鋼電線管の使用が勧められる
  • HIVE管の使用自体は問題なく、設計・施工者の判断に委ねられる

高圧ケーブルの保護管(推奨)

トピック3:推奨の保護管
推奨の保護管

 

高圧ケーブルの保護管の選定方法
厚鋼電線管 一般的に使用
HIVE管 屋上や天井裏など破損のおそれのない箇所

保護管 選定フロー

設置場所に破損のおそれがあるか?
あり
→ 厚鋼電線管
(標準・推奨)
なし
→ HIVE管も可
(屋上・天井裏など)
 
取り違えやすいところ正しくは
規程に使用できる管種の指定がある「堅ろうな保護管で保護すること」とのみ記載され、管種の指定はない
HIVE管は使ってはいけない使用自体は問題ない。破損のおそれのない箇所に適する
厚鋼電線管でなければ不適合になる最終的な選定は設計・施工者の判断に委ねられる
「堅ろう」の具体的な数値基準がある壊れにくくできていることを指し、それ以上の規定はない
ここまでのポイント
  • 厚鋼電線管は一般的に使用する標準の保護管
  • HIVE管は屋上や天井裏など破損のおそれのない箇所に適する
  • 設置場所に破損のおそれがあるかどうかで選び分ける

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 高圧ケーブルの保護管は何を使えばよいですか?
A. 規程上は「堅ろうな保護管で保護すること」とのみ定められています。本記事では、品質・耐久性の面から標準的に厚鋼電線管の使用を推奨しています。

Q. HIVE管(樹脂製)は使用できますか?
A. 使用すること自体は問題ありません。ただし樹脂製のため衝撃や経年で破損するおそれがあり、屋上や天井裏など破損のおそれのない箇所での使用が適しています。

Q. 「堅ろう」とは具体的にどういう意味ですか?
A. 物がしっかりと、壊れにくくできていることを指します。高圧受変電設備規程ではこれ以上の具体的な規定はありません。

Q. 保護管の最終的な選定は誰が決めますか?
A. 規程に明確な指定がないため、コスト面や施工性を考慮のうえ、設計・施工者の判断に委ねられます

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ペン太ペン太
結局、標準では何を選んでおくのが無難でしょう?
ハリタハリタ
品質と耐久性から厚鋼電線管が標準です。設置環境を見て使い分けていきましょう。

まとめ

高圧ケーブルの保護管は、設置場所に破損のおそれがあるかどうかで選び分けるのが実務的です。

設置場所推奨する保護管理由
人や物が当たるおそれがある厚鋼電線管衝撃や経年による破損に強いため
屋上・天井裏など破損のおそれがないHIVE管も可コスト面や施工性を考慮して選べるため
判断に迷う厚鋼電線管(標準)規程が求める堅ろうさに対して品質上確実なため

規程で押さえること

  • 記載は「高圧ケーブルの配管は堅ろうな保護管で保護すること」のみ
  • 堅ろうとは、物がしっかりと壊れにくくできていること
  • 管種を指定する規定はない

選定で押さえること

  • 標準は厚鋼電線管
  • HIVE管は樹脂製のため衝撃や経年で破損する恐れがある
  • 使用する際はコスト面や施工性を考慮して検討する
  • 最終的な判断は設計・施工者に委ねられる

迷ったときは厚鋼電線管。HIVE管を選ぶなら、破損のおそれがない場所に限定しておくと安心です。

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このテーマは、連載「高圧受変電設備の設計マニュアル(全14回+資料編)」で、単線結線図の読み方・書き方とあわせて基礎から解説しています。
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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。