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引込設備の設計|VCTの設置基準と設置場所の検討方法について詳しく解説

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電圧計と電流計の組み合わせです

 

今回の疑問

 

電力需給用計器用変成器について知りたい!

 

本記事のおすすめの方
  • 計器用変成器について知りたい方
  • 設置場所の検討方法について知りたい方など
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VCT|計器用変成器とは

VCTとは

「計器用変成器」は、交流回路の高電圧、大電流を低電圧、小電流に変換(変成)する機器で、計器用変圧器(VT)及び変流器(CT)の総称です。計器用変成器は、「指示電気計器」「電力量計」「保護継電器」などと組み合わせて使用されます。

計器用変成器(VT・CT)の話 | 配電盤の豆知識 | JSIA | 一般社団法人 日本配電制御システム工業会

電力会社が電力計量用として設置

需要家の電力使用量を計量するために電力量計を設置しますが、この電力量計の定格電圧・電流値に収める必要があります。高圧受電の場合、大電圧・大電流が流れているため小電圧・小電流に変換しています



VTCTを組みわせたもの

電圧と電流を一台で変換可能
  • 変流器(CT)

大電流や高電圧の電流を電流計、継電器などが直接つなげる小電流に変成する機器で大電流や高電圧の電流の計測に使用します。

  • 計器用変圧器(VT)

高電圧を電圧計、継電器などが直接つなげる低電圧(一般に110V)に変成する機器で高電圧の計測に使用します。

VTの用途

VTについて

仕様用途
  • 高い電圧を小電圧に変換する
変換前 変換後
6,600V 110V
VTの意味

Voltage Transformer

VTの使用目的

電圧計を接続すると高圧回路の電圧を間接的に計測することができます。また、保護継電器
と組み合わせることによって、高圧回路の異常な電圧を検出ししゃ断器を動作させることができるため、電気設備の保護や事故の拡大を防止する上で重要な役割を担っています。
このほか高圧受電設備内の機器の電源などにも使用されます。

CTの用途

CTについて

仕様用途
  • 高い電流を小電流に変換する
変換前 変換後
流れる電流値により選定 5A
CTの意味

Current  Transformer

CTの使用目的

電気回路に流れる大きな電流を小さな電流に変換し、電流測定や異常電流を検出するための機器です。一次巻線と二次巻線の巻数比で一次側の電流を二次側の電流に変えるもので、広く計器用変成器といわれています。

事故などの異常電流を検出し変成器を介して保護装置を動作させ、必要なしゃ断器を切り、事故の影響が拡大しないようにする重要な機器となります。



取付場所の選定方法

VCTの取付位置について

VCTは設置する地域によってその設置場所が大きく異なります

  1. キュービクル内に取り付ける場合
  2. 引込柱上に取り付ける場合(九州管内が多い)

キュービクル内に取り付ける場合

キュービクル内に取り付ける場合

VCTの取付場所として主な場所が受変電設備のキュービクル内となります。この場合、キュービクル内にVCTスペースを見込む必要があるため図面上VCTスペースをキュービクル内に記載するようにしましょう。

  • 主流の設置場所である
  • キュービクル内にスペースを見込む必要がある



引込柱側に取り付ける場合

引込柱側に取り付ける場合

VCTの取付場所として引込柱側に取り付ける場合があります。引込柱側への取付は九州管内で多く見られこの場合、キュービクル内にスペースを見込む必要がないためサイズを抑えることができます。

  • 九州管内では主流の設置方法である
  • 外部に設置するためキュービクル内に設置スペース不要である

架台に取り付ける場合

架台に取り付ける場合

VCTの取付場所として鉄骨などにより架台を作製し取り付ける場合があります。外壁や屋上に架台を設置しVCTを取り付けます。この場合キュービクル側にVCTスペースを見込む必要はありませんが、架台の費用とメンテナンス性を考慮し検討しましょう。

  • PASの設置場所として架台を見込む場合、共架する場合がある
  • 外部に設置するためキュービクル内に設置スペース不要である
  • 架台の製作費用、メンテナンス性を考慮する必要がある



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まとめ

VCTの設置基準と設置場所の検討方法について

VCT|計器用変成器とは

「計器用変成器」は、交流回路の高電圧、大電流を低電圧、小電流に変換(変成)する機器で、計器用変圧器(VT)及び変流器(CT)の総称です。計器用変成器は、「指示電気計器」「電力量計」「保護継電器」などと組み合わせて使用されます。

VCTはVTとCTを組みわせたもの

  • 変流器(CT)

大電流や高電圧の電流を電流計、継電器などが直接つなげる小電流に変成する機器で大電流や高電圧の電流の計測に使用します。

  • 計器用変圧器(VT)

高電圧を電圧計、継電器などが直接つなげる低電圧(一般に110V)に変成する機器で高電圧の計測に使用します。

  • VTの用途

高い電圧を小電圧に変換する

  • VTの使用目的

電圧計を接続すると高圧回路の電圧を間接的に計測することができます。また、保護継電器
と組み合わせることによって、高圧回路の異常な電圧を検出ししゃ断器を動作させることができるため、電気設備の保護や事故の拡大を防止する上で重要な役割を担っています。
このほか高圧受電設備内の機器の電源などにも使用されます。

  • CTの用途

高い電流を小電流に変換する

  • CTの使用目的

電気回路に流れる大きな電流を小さな電流に変換し、電流測定や異常電流を検出するための機器です。一次巻線と二次巻線の巻数比で一次側の電流を二次側の電流に変えるもので、広く計器用変成器といわれています。事故などの異常電流を検出し変成器を介して保護装置を動作させ、必要なしゃ断器を切り、事故の影響が拡大しないようにする重要な機器となります。

  • 取付場所の選定方法
  1. キュービクル内に取り付ける場合
  2. 引込柱上に取り付ける場合(九州管内が多い)
  3. 架台に取り付ける場合

 

 

この記事を書いた人
HARITA
電気設備設計に従事し、自身の経験を基に設計の知識向上のためこのサイトを運営しています。
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