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分電盤の設計|動力負荷のブレーカーサイズの選定根拠について詳しく解説

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始動電流を考慮すべし

 

今回の疑問

 

動力負荷のブレーカーサイズ

選定方法について教えてほしい!

 

結論

 

動力負荷の開閉器サイズは

下記のどちらか小さい値を選定しましょう。

ケーブル ケーブルの許容電流 × 2.5倍
負荷電流 負荷電流の許容電流の合計値 ※電動機負荷電流は2.75~3倍

 

本記事のおすすめの方
  • 動力負荷のブレーカーサイズについて調べている方
  • 選定したブレーカーサイズが大きいがあっているか心配な方

 

この記事でわかること
  1. ブレーカーサイズの選定方法
  2. 負荷に応じた正しいサイズの選定方法
  3. 選定の根拠資料について

 

この記事のカテゴリー

開閉器サイズの選定根拠資料

内線規程

動力(電動機)と電灯負荷の違いを認識しよう

負荷の特性を理解しよう
  • 動力主幹のトリップ値は過負荷保護で選定していない
  • 特に空冷ヒートポンプの場合は、外気温度により定格出力以上の運転をすることがある
  • 動力負荷でも電熱器は始動電流を考慮しないでよい

動力負荷(電動機・電熱器)、電灯負荷で

開閉器サイズの選定の考え方が異なるので

重複しないように注意しよう!

内線規程の記述

3705-3分岐開閉器及び分岐過電流遮断器の施設(対応省令:第56, 59, 63, 65条)

1.電動機に電気を供給する分岐回路には,3605-4(分岐回路の開閉器及び過電流遮断器の取付け)1項の規定に準じて開閉器及び過電流遮断器を施設すること。

2.電動機に電気を供給する分岐回路に取り付ける分岐開閉器の定格電流は,分岐過電流遮断器の定格電流以上とすること。

3.電動機に電気を供給する分岐回路の過電流遮断器の選定は,次の各号による
こと。(解釈149)

① 過電流遮断器の定格電流は,当該電動機の定格電流の3倍(電動機の定格電流が50Aを超える場合は,2.75倍)に他の電気使用機械器具の定格電流の合計を加えた値以下で,かつ,電動機の始動電流により動作しない定格のものであること。ただし,電動機の過負荷保護装置との保護協調が適切であるときは,当該分岐回路に使用する電線の許容電流の2.5倍以下とすることができる。

② 分岐回路の電線の詐容電流が100Aを超える場合で,①の算出した値が過電流遮断器の標準の定格に該当しないときはその値の直近の上位とすることができる。

4.電動機のみに電気を供給する分岐回路の過電流遮断器に1360-4(過負荷保護装置と短絡保護専用遮断器又は短絡保護専用ヒューズとを組み合わせた装置の規格及び使用の制限)に適合するものを使用する場合は,前項の規定にかかわらず,その定格電流を当該分岐回路に施設する電線の許容電流以下とすること。(解釈149)

5.3項及び前項に規定する過電流遮断器は,当該分岐回路に施設する過負荷保護装置との保護協調を保つこと。

出典(内線規程)より

この章でわかること

今回は、内線規程に記載されている下記内容についての解説します

3.電動機に電気を供給する分岐回路の過電流遮断器の選定は,次の各号による
こと。(解釈149)

① 過電流遮断器の定格電流は,当該電動機の定格電流の3倍(電動機の定格電流が50Aを超える場合は,2.75倍)に他の電気使用機械器具の定格電流の合計を加えた値以下で,かつ,電動機の始動電流により動作しない定格のものであること。ただし,電動機の過負荷保護装置との保護協調が適切であるときは,当該分岐回路に使用する電線の許容電流の2.5倍以下とすることができる。

開閉器を求める基本的な手順

電動機の開閉器サイズは、

① 過電流遮断器の定格電流は,当該

電動機の定格電流の3倍(電動機の定格電流が50Aを超える場合は,2.75倍)に他の電気使用機械器具の定格電流の合計を加えた値以下

で,かつ,電動機の始動電流により動作しない定格のものであること。ただし,電動機の過負荷保護装置との保護協調が適切であるときは,

当該分岐回路に使用する電線の許容電流の2.5倍以下とすることができる。

この文言を紐解くと・・・

ケーブル ケーブルの許容電流 × 2.5倍
負荷電流 負荷電流の許容電流の合計値

※電動機負荷電流は2.75~3倍

となり各々の値の小さい方を開閉器サイズとして選定します。

負荷電流 > ケーブルの許容電流の場合

負荷電流の3倍よりケーブルの許容電流の方が小さい場合

負荷に電動機を含む場合
電動機あり 2.5IW < 3IM + IH IB ≦ 2.5IW
図に表すと・・・
モーター電動機 ×2.5 モーター×3 ヒーター
の時 ×2.5

ケーブルの許容電流 > 負荷電流の場合

ここにボックスタイトルを入力

ケーブルの許容電流×2.5電動機の定格電流×3+その他の負荷の定格電流のとき

過電流遮断器≦ケーブルの許容電流×2.5を選定します

  • 電動機の開閉器サイズは負荷電流によって求めるだけではありません。
  • もともとの電流値より係数を見込んで選定するため負荷電流より大きいサイズが選定されます。

はりた
はりた
ここまでの前提を踏まえてうえで各負荷対象ごとのサイズ選定を学んでいこう!
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まとめ

動力負荷のブレーカーサイズの選定方法

この記事を書いた人
HARITA
電気設備設計に従事し、自身の経験を基に設計の知識向上のためこのサイトを運営しています。
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