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分電盤の設計|感震ブレーカーの必要性と機能について詳しく解説

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被害を抑えるために。

 

今回の疑問

 

感震ブレーカーの使用用途と

必要性について知りたい!

 

本記事のおすすめの方
  • 地震の対策について検討されている方
  • 電化製品の火災について調べている方
この記事でわかること
  1. 感震ブレーカーの必要性について
  2. 感震ブレーカーの製品について
  3. 地震後の電化製品による火災のリスクについて

 

この記事のカテゴリー

感震ブレーカーとは

感震ブレーカーについて

大きな地震が発生した際、配電系統の事故等にかかわらず安全のため一時的に停電させる場合があります。そののち、復旧した際電気ストーブなどの電源が再度入る場合があります。

振動により、倒れた電気製品や破損した電源コード等が火元となり発生するのが「通電火災」です。

感震ブレーカーは震度5強以上の地震を加速度センサーで感知、分電盤の主幹ブレーカを強制遮断して電源をストップします。

感震ブレーカーとは、震度を検知し自動的に遮断することで

復旧による火災を防止します

感震ブレーカーの必要性

復電後の火災対策

地震が発生

家具の倒壊・家電の破損が破損する

停電中の場合は通電していないため火災が起きない

復電した場合、破損したケーブル・電化製品から発火するリスクがある

このため、地震発生時に復電しないよう自動的に震度を感知し

ブレーカーを遮断するものが感震ブレーカーとなります。

家庭での普及率が低い理由について

 

2.2. 感震ブレーカー等の普及が進まなかった理由

2.1.で述べたように感震ブレーカー等は、大規模地震時の電気火災の出火抑制に対して、効果的な手段であるものと考えられている。しかしながら、内閣府世論調査(防災に関する世論調査:平成 25 年 12 月)によれば、感震ブレーカーを設置していると回答
した者は 6.6%とされているものの実際の普及率は極めて低いもの(出荷数:約 30~40万個,経済産業省によるメーカーへのヒアリング調査,2015)と考えられている(経済産業省 2014)。普及が進まなかった要因としては、以下のように、周知不足や費用負担・通電遮断への抵抗感等が想定される。

○ 周知不足

大規模な地震火災の出火原因の半数以上は電気に起因するものであること、また感震ブレーカー等の製品の存在が知られておらず、その必要性が理解されていないことが考えられる。家具の転倒防止は自身や家族の身の安全を守る効果を認識しやすいが、電気火災の予防は効果が実感しづらいことや、自らの住宅だけ設置しても周囲の家屋から出火し延焼することもあり、自ら進んで設置する動機に欠けることなどが想定される。

○ 費用負担への抵抗感

費用負担の抵抗感として、感震ブレーカー等の必要性を理解した場合であっても、分電盤に設置するタイプの感震ブレーカー等は比較的高価であり、各家庭で実際に設置するまでには至らないことが想定される。これは、住宅の新築時よりも既存住宅に導入するときに顕著となる。例えば、木造住宅密集地域において、建物や電気設備等の経年劣化が進んでいる場合に、分電盤のみ新規に更新することの動機に乏しい場合も考えられる。

○ 通電遮断への抵抗感

通電遮断の抵抗感として、例えば、発災時に停電をしてしまうと避難に支障が生じるので、できるだけ電気は切れないで欲しいという気持ちが働くことなどが考えられる。特に、在宅用医療機器を使用している家庭や、その他誤作動による通電の遮断に対する懸念等から、感震ブレーカー等の導入に消極的となるケースも想定される。

出典(大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会報告書 (bousai.go.jp))より

電化製品による火災のリスク

火災の主なリスク
  • ヒーターの再起動による火災のリスク
  • 破損した電化製品の再起動による発火のリスク

感震機器|新築時タイプ

盤に初期仕様として感震機能付の盤が組み込まれたタイプ

住宅用分電盤の中には見えない防災対策を | TAMARIE(タマリエ) | Panasonic

  • 感震ブレーカーは震度5強以上の地震を加速度センサーで感知、分電盤の主幹ブレーカを強制遮断して電源をストップします。
  • 夜間などに地震が発生した際に避難経路の照明電源を確保するため、3分間の通電時間を設けています。また即時遮断に設定変更も可能です。
  • スペースさえあれば既設の盤にもブレーカーのみ取り付け可能です。
  • 配線の接続作業を要するため、取り付けには電気工事士の資格を要するが新築の施工時に取り付け可能

感震機器|後付けタイプ

感震ブレーカー

  • 既設のパナソニック製住宅分電盤「コンパクト21」に1回路分の空きスペースがあれば、感震遮断機能を追加できます。
  • 通電火災対策に震度5強以上の地震で主幹ブレーカを自動OFFします。
  • 夜間などに地震が発生した際に避難経路の照明電源を確保するため、3分間の通電時間を設けています。また即時遮断に設定変更も可能です。
  • 配線の接続作業を要するため、取り付けには電気工事士の資格を持った方の作業が必要となります。
一発遮断


  • 震度5強相当の揺れを感知すると、自動で漏電ブレーカーを遮断する事で、地震による通電火災を低減する感電ブレーカーです。
  • 分電盤にある漏電ブレーカーが漏電を感知して、瞬時に作動遮断します。
  • 疑似的な漏電を発生させて遮断するため主幹ブレーカーが漏電機能付である必要があります
  • 電源はコンセントに接続し供給します

<使用可能なコンセント>
・アースターミナル付きコンセント
・アースターミナル付き接地極付きコンセント
・接地極付きコンセント

  • ふるさと納税での返礼品で購入が可能

 

スイッチ断ボールⅢ


  • 既設の盤に後付けで接続が可能
  • 盤の形状によっては取り付けできない可能性がある
  • 取り付けに資格不要である
  • 振動によるおもりが落ちることによるブレーカーの強制遮断であるが揺れ方により落ちない可能性があるため補助的な対策と考える

各行政のパンフレット

出火防止対策|東京都防災ホームページ (tokyo.lg.jp) 感振ブレーカー.indd (tokyo.lg.jp)
感震ブレーカーの普及啓発(METI/経済産業省) kanshin_omote_0307.ai (meti.go.jp)

 

内線規程の解釈

1365-10 感震遮断機能付住宅用分電盤
  • 勧告

[「地震時等の電気火災の発生・延焼等の危険解消に取り組むべき地域」及び都市計画法に基づく「防火地域」・「準防火地域」の住宅などへの施設]
次の各号のいずれかに該当する場合は、感震遮断機能付き住宅用分電盤を施設すること。
①「地震時等の電気火災の発生・延焼等の危険地域解消に取り組むべき地域」の住宅など地方自治体が普及対象の建物種別を限定している場合は、その建物種別のみ。)
②都市計画法に基づく「防火地域」・「準防火地域」の木造及び鉄骨造の住宅など(共に耐火建築物を除く)

  • 推奨

[前項以外の全国の住宅などへの施設]
前項以外の全国の住宅などには、感震遮断機能付き住宅用分電盤を施設すること。
注1)ここでいう住宅などには、住宅のほかに、住宅用分電盤を施設する店舗、事務所などを含む。

 

 

この記事を書いた人
HARITA
電気設備設計に従事し、自身の経験を基に設計の知識向上のためこのサイトを運営しています。
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