電気設備設計・施工について悩んでいませんか?
内線規程のよく使う内容をピックアップしています
電気設計に必要な計算書式を配信中!
内線規程 PR

分電盤の設計|漏電遮断器[ELCB]の設置基準と選定方法について詳しく解説

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

 

そこにはありますか?

 

今回の疑問

漏電遮断器[ELCB]の設置基準ってあるの?

配線用遮断器[MCCB]との使い分けが分からない!!

あにまるさん
あにまるさん
この場合どっちにすればいいのかな~

はりた
はりた
今日は盤リストを作成しているのかな?

あにまるさん
あにまるさん
そうなんだ。だけどELCBとMCCBの使い分けがよくわからないんだよ~

はりた
はりた
内線規程にELCBの設置基準と免除方法が記載されているから解説していこう!




結論

漏電遮断器の設置基準は内線規程に記載されています

  • 1375-1 漏電遮断器などの取付け

1.金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に電気を供給する電路(次項及び4項から21項までに規定する電路を除く。)には、漏電遮断器を施設すること。ただし、次のいずれかによる場合は、この限りでない。

とあり基本的には設置が必要となりますが、

免除規程によって漏電遮断器を施設しないことができます。

MCCB ELCB
乾燥した場所 湿気のある場所
乾燥中 サウナ

 

本記事のおすすめの方
  • 漏電遮断器の設置方法について悩まれている方
  • 盤リストを作成されている方
  • 漏電遮断器の免除基準について調べている方

 

 

本記事でわかること
  • 漏電遮断器の設置基準について
  • 漏電遮断器の免除方法について

 

 

この記事のカテゴリー

漏電遮断器の設置基準

はりた
はりた
内線規程には次のように記載されています!
漏電遮断器の設置基準

1375-1 漏電遮断器などの取付け
1.金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に電気を供給する電路(次項及び4項から21項までに規定する電路を除く。)には、漏電遮断器を施設すること。ただし、次のいずれかによる場合は、この限りでない。

はりた
はりた
漏電遮断器はほぼすべての回路に使用するように記載されていますが免除規程が多く存在するため免除を適用する場合がほとんどになっています
  • 使用電圧が60Vを超える場合設置をが必要
  • ただし、次のいずれかによる場合は、この限りでない。

ということは、

  • (次項及び4項から21項までに規定する電路)は設置免除可能な内容ということになります




漏電遮断器の主な施設場所

あにまるさん
あにまるさん
免除規程はあるようだけど覚えれられないよ~

はりた
はりた
それじゃあこの表だけは覚えておこう!

あにまるさん
あにまるさん
これだけ覚えればいいのか?

はりた
はりた
基本的な回路には免状可能だけど湿気や、水気のある場所・住宅の電路は必ず設置しないといけないからそれだけ頭に入れておけば大丈夫だよ!
ELCBとMCCBの使い分け
MCCB ELCB
乾燥した場所 湿気のある場所
乾燥中 サウナ
漏電遮断器の主な施設場所
電路の対地電圧 機械器具の施設場所 乾燥した場所 湿気の多い場所 水気のある場所
150V以下
150Vを超え300V以下
  • 〔 備考2 〕1375-1表中、人が当該機械器具を施設した場所より電気的な条件が悪い場所から触れるおそれがある場合には、電気的条件の悪い場所に設置されたものとして扱うこと。この場合の具体例を示すと次のような場合である。
  • 〔 例 〕「機械器具」が乾燥した場所に施設された場合であっても、水気のある場所から当該機械器具に触れるおそれがある場合には、水気のある場所として扱うこと。
  • 〔 備考3 〕住宅の電路には、1375-1表に係わらず漏電遮断器を施設することを原則とする(4項及び5頂参照)。また、個別施設などに対する漏電遮断器の施設については2頂及び6項以降によること。

湿気・水気のある場所の主な例

湿気・水気のある場所の主な例
フード 厨房
バスルーム 風呂場(脱衣所を含む)
雨が降っている 結露の恐れのある場所
エアコン 室外機置場

 




漏電遮断器の免除方法(主な場合)

服  

乾燥した場所

ジャグジー  

対地電圧が150V以下の機械器具を水気のある場所以外の場所に施設する場合

あにまるさん
あにまるさん
乾燥した場所だと設置しないでいいんだな!

はりた
はりた
そうだね!”乾燥しているか・水気のある場所か”これが漏電遮断器の主な選定基準になるんだよ




 

① 機械器具に簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を械器具と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)施す場合
②  機械器具を次のいずれかの場所に施設する場合
a.変電室又は受電室などで電気取扱者以外の者が立入らない場所に施設する場合
b.乾燥した場所
c.対地電圧が150V以下の機械器具を水気のある場所以外の場所に施設する場合
③ 機械器具が、次のいずれかに該当するものである場合
a.電気用品安全法の適用を受ける二重絶縁構造の機械器具(庭園灯、電動工具など)
b.ゴム、合成樹脂、その他の絶縁物で被覆したもの(コンデンサ、計器用変成器に限る。)
c.誘導電動機の二次側電路に接続される抵抗器のもの
d.1345-1(電路の絶縁)⑭ gに掲げるもの
④ 機械器具に施されたC種接地工事又はD種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
⑤ 当該電路の電源側に二次電圧が300V以下であって、定格容量が3kVA(当該電路に地絡を生じたときに警報する装置を設けた場合を除く。)の絶縁変圧器を施設し、かつ、当該電路を接地しない場合
⑥ 機械器具内に、電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器を取り付け、かつ電源引込部の電線が損傷するおそれがないように施設する場合
⑦ 機械器具を太陽電池モジュールに接続する直流電路に施設し、かつ、当該電路が次にに適合する場合
a.直流電路は、非接地であること。
b.直流電路に接続する逆変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。
c.直流電路の対地電圧は、450V以下であること。
⑧.管灯回路である場合

出典:内線規程より




住宅用分電盤の主開閉器に施設する条件

はりた
はりた
それともう一つ設置しないといけない場所があるんだ!

あにまるさん
あにまるさん
さっき見たぞ!住宅の電路だな!

はりた
はりた
そうだね!記載のあったとおり住宅の電路にも設置しないといけないよ!



あにまるさん
あにまるさん
どの部分につければいいんだ!?

はりた
はりた
各住戸ごとの住宅分電盤の主開閉器に選定するようにしよう!
住宅用分電盤の主開閉器に施設する条件

〔 備考3 〕住宅の電路には、1375-1表に係わらず漏電遮断器を施設することを原則とする(4項及び5頂参照)。また、個別施設などに対する漏電遮断器の施設については2頂及び6項以降によること。

住宅用分電盤等の主開閉器としての施設

定格電流が30A以下の漏電遮断器を住宅用の分電盤等の主開閉器部分に施設する場合は、次のいずれかに適合する互換性形漏電遮断器を使用すること。



漏電遮断器の取付場所

1375-3 漏電遮断器などの施設場所(対応省令:第15条)

1.漏電遮断器などは,機械器具に内蔵される場合を除き、容易に点検できる場所以外の場所又は次の各号のいずれかに該当する場所に施設しないこと。ただし、当該場所に対策が十分に施される場合にあっては、この限りでない。

  1. 高温場所
  2. 湿気の多い場所
  3. 水気のある場所
  4. 特に振動の著しい場所

〔注〕ただし書②又は③の場所に施設できる漏電遮断器として電気用品安全法に適合する「防雨型」又は「防浸型」の漏電遮断器がある。

参考にした書籍はこちらからチェック
  • 内線規程

関連記事

この記事のカテゴリー

まとめ

漏電遮断器[ELCB]の設置基準について
  • 漏電遮断器の設置基準

1375-1 漏電遮断器などの取付け
1.金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に電気を供給する電路(次項及び4項から21項までに規定する電路を除く。)には、漏電遮断器を施設すること。ただし、次のいずれかによる場合は、この限りでない。

  • 漏電遮断器の主な施設場所
電路の対地電圧 機械器具の施設場所 乾燥した場所 湿気の多い場所 水気のある場所
150V以下
150Vを超え300V以下

〔 備考2 〕1375-1表中、人が当該機械器具を施設した場所より電気的な条件が悪い場所から触れるおそれがある場合には、電気的条件の悪い場所に設置されたものとして扱うこと。この場合の具体例を示すと次のような場合である。

〔 例 〕「機械器具」が乾燥した場所に施設された場合であっても、水気のある場所から当該機械器具に触れるおそれがある場合には、水気のある場所として扱うこと。

〔 備考3 〕住宅の電路には、1375-1表に係わらず漏電遮断器を施設することを原則とする(4項及び5頂参照)。また、個別施設などに対する漏電遮断器の施設については2頂及び6項以降によること。

  • 住宅用分電盤の主開閉器に施設する条件

〔 備考3 〕住宅の電路には、1375-1表に係わらず漏電遮断器を施設することを原則とする(4項及び5頂参照)。また、個別施設などに対する漏電遮断器の施設については2頂及び6項以降によること。

 



 

この記事を書いた人
HARITA
電気設備設計に従事し、自身の経験を基に設計の知識向上のためこのサイトを運営しています。
関連する記事