合成樹脂管工事
はじめに
ハリタ先生
今回は**合成樹脂管工事**で使う主な材料について学ぶよ。PF管やVE管の接続に何を使うか、それぞれの管の特徴もしっかり覚えよう!
ペン太
PF管は手で曲げられて、VE管は硬いんですね。見た目と性質、セットで覚えます!
合成樹脂管の材料
合成樹脂管には「PF管・CD管」と「VE管」があり、接続に使う材料や管自体の性質が異なります。それぞれの特徴をしっかり理解しましょう。
① 合成樹脂製可とう電線管 (PF管・CD管)
可とう性(たわめて使える)がある合成樹脂製の電線管です。じゃばら状の構造で、手で自由に曲げることができます。長さは30m~100mの巻物で供給されるのが一般的です。
管 ⇔ ボックスの接続
コネクタ
ボックスコネクタとロックナットで固定します。
管 ⇔ 管の接続
カップリングで接続します。
【重要】PF管とCD管の比較
PF管とCD管の大きな違いは「自己消火性」の有無です。自己消火性とは、火にあたっている間は燃えますが、火から離れると自然に消える性質のことを言います。
PF管: 自己消火性あり
火を近づけると…
火を離すと…
自然に消える
CD管: 自己消火性なし
火を近づけると…
火を離すと…
燃え続ける
特徴 | PF管 | CD管 |
---|---|---|
自己消火性 | あり | なし |
見た目 (色) | ベージュ、アイボリーなど | オレンジ色 |
主な用途 | 耐候性があり、屋外や露出場所でも使用可能 | 耐候性がなく、コンクリート埋設専用 |
② 硬質塩化ビニル電線管 (VE管)
硬質塩化ビニル製の電線管で、硬くて丈夫です。曲げるときは**ガストーチ**などで熱して柔らかくしてから加工します。長さは一般的に4mです。
VE管 ⇔ ボックスの接続
コネクタ
2号ボックスコネクタで接続し、接着剤を併用します。
VE管 ⇔ VE管の接続
TSカップリングで接続し、接着剤を併用します。
合成樹脂管の施工方法
合成樹脂管を固定する方法や、曲げる際のルールについて学びましょう。
支持点間距離
合成樹脂管を固定するときは、サドルという支持金具を使います。サドルを取り付ける間隔(支持点間距離)は1.5m以下と定められています。
1.5m以下
サドル
サドル
また、支持点は以下の近くに設ける必要があります。
- 管の端
- 管とボックスの接続箇所
- 管どうしの接続箇所
補足: 内線規程では、PF管やCD管のような「可とう電線管」の場合、支持点間距離は1m以下が望ましいとされています。
屈曲半径
合成樹脂管を曲げる場合、その屈曲部の内側の半径は、管の内径の6倍以上とすることが定められています。これにより、電線が傷ついたり、通しにくくなったりするのを防ぎます。
重要ポイントまとめ
💡 接続方法の基本
- 管とボックスの接続:「ボックスコネクタ」と「ロックナット」を使用する。
- 管どうしの接続:「カップリング」を使用する。
- VE管の接続:接着剤を併用する。
✔️ PF管とCD管の決定的な違い
- 自己消火性:PF管は「あり」、CD管は「なし」。
- 色と用途:CD管は「オレンジ色」で「コンクリート埋設専用」。
❗ 施工ルールの数字
- 支持点間距離:1.5m以下 (サドルで固定)。
- 屈曲部の内側半径:管の内径の6倍以上。
重要用語フラッシュカード
カードをクリックして、用語と意味を確認し、記憶を定着させましょう。
理解度チェックテスト
テスト履歴
実施日時 | スコア | 正答率 |
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