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その容量、半分でいいんです
今回の疑問
集合住宅の幹線計算の需要率について解説してほしい!
あにまるさん
この戸数だとこの率でいいのかな…
はりた
内線規程で何か調べているのかな?
あにまるさん
マンションの幹線計算をしているんだけど需要率の見方がわからないんだよ~
はりた
なるほど!それじゃあ集合住宅の需要率の適用方法について解説していこう!
本記事おすすめの方
- 集合住宅の幹線計算を行ってる方
- サイズを小さくするために需要率を適用したい方
本記事でわかること
- 集合住宅の幹線需要率一覧
- 幹線需要率の適用方法
contents
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集合住宅の幹線需要率について
はりた
通常、幹線計算を行う場合需要率を考慮することはかなり難しいことなんだ
あにまるさん
それはなぜなんだい?
はりた
需要率というものは実際に使ってみないとわからない!という結果に至るため計画時に織り込むための根拠と実績の提示が難しいんだ
あにまるさん
確かに、コンビニとかファミレスみたいな建物じゃないと難しそうだな
はりた
そうだね!だけど集合住宅に関しては住戸ごとに需要率が明記されているため適用の説明がしやすいんだよ
あにまるさん
内線規程に書いています。と言えるからか!
はりた
まずはその需要率の表を見てみよう!
幹線の総合需要率表
はりた
この表でみてわかる通り戸数に応じて需要率が決まっているんだよ!
あにまるさん
マンションの幹線系統ごとの戸数を数えればいいんだな
はりた
必要なのは戸数と需要率の部分だからその部分だけでも覚えておこう!
戸数 | 総合需要率[%] |
1 | 100 |
2 | 100 |
3 | 100 |
4 | 100 |
5 | 100 |
6 | 91 |
7 | 83 |
8 | 78 |
9 | 73 |
10 | 70 |
11 | 67 |
12 | 64 |
13 | 62 |
14 | 61 |
15 | 59 |
16 | 58 |
17 | 57 |
18 | 56 |
19 | 55 |
20 | 54 |
21 | 53 |
22 | 53 |
23 | 52 |
24 | 51 |
25 | 51 |
26 | 50 |
27 | 50 |
28 | 50 |
29 | 49 |
30 | 49 |
31 | 49 |
32 | 48 |
33 | 48 |
34 | 48 |
35 | 47 |
36 | 47 |
37 | 47 |
38 | 47 |
39 | 47 |
40 | 46 |
幹線の総合需要率表の見方
幹線の総合需要率表の見方
戸数
[戸] |
幹線系統ごとの総戸数 |
---|---|
総合需要率
[%] |
接続される総戸数に対する需要率 (ケーブルサイズの選定点毎に適用する) Lー1 10戸 の場合 70% Lー2 8戸 の場合 78% 引込線 18戸 となり 56% |
想定最大負荷
[kVA] |
需要率適用後の最大負荷容量の値
基準容量4kVA × 需要率 = 負荷容量 ※掛ける需要率の値は戸数毎にかける |
単相3線式電流
[A] |
需要率適用後の最大電流の値
最大負荷容量 ÷ 200[V] = 電流値[A] |
配線用遮断器の定格電流
[A] |
幹線の主幹ブレーカーサイズ
電流値の直近上位のブレーカートリップ値 |
電線最小太さ
(CVTケーブル)[㎟] |
主幹ケーブルの最小太さ 最大電流値の直近上位の許容電流を持つケーブルサイズ |
幹線需要率の算出例
はりた
このような幹線系統の場合需要率はどうなるかな
あにまるさん
LA、C、Dが6戸だから・・・
需要率の選定例
- 上記幹線系統毎の需要率
LA:10戸 需要率 70%
LB:11戸 需要率 67%
LC:10戸 需要率 70%
LD:10戸 需要率 70%
建物全体での需要率 47%
あにまるさん
建物全体での需要率ってどうゆう意味なんだ?
はりた
電力引込線を計算する場合の幹線を想像してみよう
あにまるさん
引込開閉器盤の一次側になるな!
はりた
そう!ということは引込開閉器盤の一次側は集約した住戸の需要率を適用して計算可能ということになるんだ!
引込開閉器1次側の幹線サイズ選定
引込開閉器~引込柱間の配線本工事の場合
※電力会社との責任分界点を引込柱とした場合
はりた
上記の建物の場合、住戸の合計は41戸になるよね!
あにまるさん
それを4系統に分けて幹線を敷設しているな
はりた
そう!そしてその幹線は引込開閉器でまとめられるため引込開閉器の一次側は41戸分の需要率になるんだよ
あにまるさん
それならかなり幹線サイズを落とせそうだな!
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まとめ
集合住宅の幹線需要率の解説
幹線の総合需要率表
戸数毎の幹線需要率一覧(抜粋)
接続される総戸数に対する需要率(ケーブルサイズの選定点毎に適用する)
- Lー1 10戸 の場合 70%
- Lー2 8戸 の場合 78%
- 引込線 18戸 となり 56%
需要率の選定例
上記幹線系統毎の需要率
- LA:10戸 需要率 70%
- LB:11戸 需要率 67%
- LC:10戸 需要率 70%
- LD:10戸 需要率 70%
- 建物全体での需要率 47%
引込開閉器1次側の幹線サイズ選定
- 建物全体での需要率 47%を適用可能
実践的設計手順|マンション編
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引込設備の作図
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