マキタの電動ドライバーの選び方の全体像

電気設備の現場で一番手に取る電動工具が、インパクトドライバーだ。マキタは機種が多く、型番だけ見てもどれを買えばいいのか分かりにくい。ここで一番大事なのは本体の性能ではなく、どのバッテリー系統を選ぶかである。あとから乗り換えると本体もバッテリーも買い直しになるからだ。

バッテリーの互換性に注意。
マキタのバッテリーは 40Vmax(XGT)/18V・14.4V(LXT)/10.8V(CXT)/7.2V がそれぞれ別系統で、そのままでは互換性がありません

工具を買い足すときは、いま持っているバッテリーと同じ系統かどうかを型番で必ず確認してください。型番末尾の意味も覚えておくと迷いません——DZ=本体のみDRGX/DSMX など=バッテリー・充電器・ケース付きのセットです。

系統 主な用途 向いている人
40Vmax(XGT) 重量級の作業まで一台で これから一式揃える/丸のこ・集じん機も使う
18V(LXT) 電気工事のビス留め全般 迷ったらここ。機種と中古が一番多い
10.8V(CXT) 盤内・天井裏など狭所 18Vのサブとして持ちたい
7.2V(ペン型) 器具のビス・狭い隙間 手が入らない場所が多い現場

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ペン太ペン太
マキタのインパクトが欲しいんですけど、バッテリーはどれでも使い回せますよね?
ハリタハリタ
そこが一番の落とし穴です。40Vmaxと18Vなどは別系統で、互換性がないんですよ。
💡 買うタイミングもチェック
このページで紹介している商品は、値動きをまとめた マキタ電動工具 価格推移&お買い得タイミングガイド でも価格を追跡しています。セール時期の目安と合わせてご確認ください。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 本体の性能より先に決めるべきなのは、
  • 型番末尾のDZは、何を意味しているか
  • 端子台のネジを締めるとき、インパクトとドリルドライバーのどちらを使うか

18V(LXT)|まず選ぶならここ

トピック1:18V(LXT)|まず選ぶならここ

マキタで一番機種が多いのが18Vのシリーズだ。インパクトはTD173が現行の主力で、電気工事で使うビス留めならこれで力は足りる。本体のみ(DZ)とフルセット(DRGX)があり、バッテリーを既に持っているなら本体だけ買えばいい。逆に一台目ならセットのほうが結局は安い。

マキタ TD173DZO 充電式インパクトドライバ 18V(オリーブ・本体のみ)

バッテリー・充電器・ケース別売。買い足し用。

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マキタ TD173DRGX 充電式インパクトドライバ 18V(青・6.0Ah×2本+充電器+ケース)

一台目はこれ。バッテリー2本あれば一日回せる。

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マキタ TD173DRGXB 充電式インパクトドライバ 18V(黒・フルセット)

色違い。中身は同じ。

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マキタ DF484DZ 充電式ドライバドリル 18V(青・本体のみ)

穴あけと、締めすぎたくない箇所に。インパクトとは役割が違う。

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マキタ HP487DZ 充電式震動ドライバドリル 18V(本体のみ)

コンクリートに下穴を開けるなら震動付き。

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型番の表記 意味
XGT 40Vmax の系統
LXT 18V・14.4V の系統
CXT 10.8V の系統
末尾 DZ 本体のみ
末尾 DRGX・DSMX など バッテリー・充電器・ケース付きのセット
ここまでのポイント
  • マキタでいちばん機種が多いのが18Vのシリーズ
  • 電気工事で使うビス留めなら、主力機で力は足りる
  • バッテリーを既に持っているなら本体のみ、一台目ならセットのほうが結局は安い

40Vmax(XGT)|これから長く使うなら

トピック2:40Vmax(XGT)|これから長く使うなら

40Vmaxは18Vとは別系統で、バッテリーに互換性がない。18Vの資産がある人が乗り換えると全部買い直しになる点だけ注意したい。逆に、これから揃える人や、集じん機・丸のこまで含めて重量級を使う人は最初から40Vmaxにしておくと後が楽だ。

マキタ TD002GZB 充電式インパクトドライバ 40Vmax(黒・本体のみ)

40Vmaxのインパクト主力機。

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ペン太ペン太
18Vを持っていれば、小さい電圧のは要らなくないですか?
ハリタハリタ
盤内や天井裏では軽さが効きます。10.8Vでも135N・mのトルクの機種がありますよ。
ここまでのポイント
  • 40Vmaxは18Vとは別系統で、バッテリーに互換性がない
  • 18Vの資産がある人が乗り換えると全部買い直しになる
  • これから揃える人や、集じん機・丸のこまで重量級を使う人は最初から40Vmaxが楽


10.8V・7.2V|盤内と天井裏で効く

トピック3:10.8V・7.2V|盤内と天井裏で効く

電気設備の現場は、盤の中や天井裏など狭くて姿勢が取れない場所が多い。18Vのインパクトは正直かさばる。10.8Vのコンパクト機やペン型を別に持っておくと、届かなかった場所に手が入るようになる。トルクは落ちるが、ボックスや器具のビス程度なら十分だ。

マキタ TD111DZB インパクトドライバ 10.8V(黒・本体のみ・135N・m)

軽くて短い。18Vのサブとして持つ人が多い。

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マキタ TD111DSMX インパクトドライバ 10.8V(4.0Ah×2本・充電器付)

10.8Vから始めるならこのセット。

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マキタ TD022DZW ペン型インパクトドライバ 7.2V(白・本体のみ・25N・m)

ペン型。片手で入る隙間用。トルクは控えめ。

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マキタ TD022DSHXO ペン型インパクトドライバ 7.2V(バッテリ・充電器・ケース付)

一式揃ったセット。

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ここまでのポイント
  • 電気設備の現場は盤の中や天井裏など、狭くて姿勢が取れない場所が多い
  • 10.8Vのコンパクト機やペン型を別に持つと、届かなかった場所に手が入る
  • トルクは落ちるが、ボックスや器具のビス程度なら十分

バッテリー・充電器

トピック4:バッテリー・充電器

本体より、バッテリーを何本持つかで作業の止まらなさが決まる。6.0Ahを2本あれば一日回せることが多い。互換バッテリーは安いが、発熱・発火の事例が報告されており、純正品以外を使うと本体の保証対象外になる場合がある。業務で毎日使うなら純正を勧めたい。

マキタ BL1860B リチウムイオンバッテリ 18V 6.0Ah(純正 A-60464)

18Vの定番。残量表示付き。

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マキタ DC18RF 急速充電器 14.4〜18V

純正の急速充電器。冷却ファンで電池を傷めにくい。

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マキタ DC18RF 急速充電器(USB端子付き・収納袋付)

USB出力付き。スマホも充電できる。

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迷うところ この記事での答え
本体とバッテリー、どちらが効くか 本体より、バッテリーを何本持つかで作業の止まらなさが決まる
何本あればよいか 6.0Ahを2本あれば一日回せることが多い
互換バッテリーはどうか 発熱・発火の事例が報告されており、純正品以外を使うと本体の保証対象外になる場合がある
業務で毎日使うなら 純正を勧めたい
ここまでのポイント
  • 本体より、バッテリーを何本持つかで作業の止まらなさが決まる
  • 6.0Ahを2本あれば一日回せることが多い
  • 互換品は発熱・発火の事例が報告されており、純正以外だと本体の保証対象外になる場合がある


インパクトとドリルドライバーの使い分け

トピック5:インパクトとドリルドライバーの使い分け

同じ「ドライバー」でも役割が違う。インパクトは打撃を加えて回すので、長いビスや硬い下地に強い反面、トルクの微調整ができない。薄物や樹脂のボックス、端子台のネジをインパクトで締めると、割ったりネジ山を潰したりする。

トルククラッチの付いたドリルドライバーは締め加減を数字で決められるので、そういう箇所はこちらを使う。両方持つのが理想だが、一台だけならインパクト、そのうえで「締めすぎて困る箇所」が多い人はドリルドライバーを足すのがいい。

なお盤内や活線近くで使う場合は、金属工具の落下・接触に注意すること。ビットの落下ひとつで短絡事故になる。ストラップやマグネットトレーを併用したい。工具まわり全般は工具・計測器のおすすめ記事にもまとめている。

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結論。選ぶ順番は、系統 → 本体 → バッテリー本数。ここを逆にすると、買い直しが起きます。

インパクト ドリルドライバー
得意なこと 打撃を加えて回すので、長いビスや硬い下地に強い トルククラッチで締め加減を数字で決められる
苦手なこと トルクの微調整ができない
向く場面 一般のビス留め全般 薄物や樹脂のボックス、端子台のネジ
一台だけなら まずこちら 「締めすぎて困る箇所」が多い人は足す

買う前に決めること

  • 40Vmax(XGT)/18V・14.4V(LXT)/10.8V(CXT)/7.2V は別系統で、そのままでは互換性がない
  • 工具を買い足すときは、いま持っているバッテリーと同じ系統かどうかを型番で確認する
  • 迷ったら機種の多い18V。これから一式揃えるなら40Vmaxも選択肢

現場で効いてくること

  • 盤内や天井裏には10.8Vのコンパクト機やペン型が届く
  • 薄物・樹脂のボックスや端子台は、トルククラッチのあるドリルドライバーで締める
  • 盤内や活線近くでは金属工具の落下・接触に注意する。ビットの落下ひとつで短絡事故になる
ペン太ペン太
結局、最初の1台はどれを選べばいいですか?
ハリタハリタ
迷ったら機種が豊富な18Vです。長く使う予定なら40Vmaxも検討してみてください。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。