技術図書館安全ブレーカーの選定|遮断容量で決まる使える・使えない電路の区分・バンク容量・定格電流の3つで必要な遮断容量が決まる。全7枚のスライドで整理この資料をスライドで見る資料一覧を見る

分電盤の分岐回路に、住宅と同じ安全ブレーカー(30AF・20AT)を並べる。低圧受電の建物なら、それで問題ありません。ところが高圧受電の建物で同じことをすると、遮断容量が足りないことがあります。定格電流が合っていても、短絡したときの電流を切れなければ、遮断器として役に立ちません。ここでは、安全ブレーカーを使ってよい条件を、表と条文から順に確かめます。

結論

安全ブレーカーは定格電流だけでなく、遮断容量で使えるかどうかが決まります。一般品の遮断容量は1.5kAで、高圧受電の変圧器が100kVAを超えると足りなくなります。

  • 過電流遮断器は設置点の短絡電流を遮断できることが求められる(電技解釈 第33条)
  • 必要な遮断容量は内線規程の表(JEAC 8701)で、受電の種類・バンク容量・定格電流から読む
  • 低圧受電(種類Ⅰ)なら、30A以下は1,500A。安全ブレーカーで足りる
  • 高圧受電(種類Ⅱ)は、バンク100kVA以下なら1,500A、100kVA超〜300kVA以下なら2,500A(30A以下)
  • バンク300kVA超は表では決まらず、短絡電流を計算する
  • 変圧器の二次端子では数万Aになる。盤が変圧器に近いほど注意
  • カスケード遮断の例外は、下位が10kA以上の配線用遮断器であることが条件。1.5kA品の救済にはならない
  • 集合住宅の借室変圧器など、低圧受電でも種類Ⅱで見る場合がある
定格電流を決めたら、受電の種類とバンク容量から遮断容量を確かめます。

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決め方の順番 ― 定格電流の次に遮断容量

分岐回路のブレーカーは、たいてい定格電流(AT)を決めた時点で選定を終えてしまいます。20Aの回路なら20AT、という具合です。しかし遮断器にはもう1つ、短絡したときにその電流を切れるかという性能があります。それが定格遮断容量です。

段 決めること どこを見るか
1段目 定格電流(AT) 負荷電流・電線の許容電流
2段目 受電の種類 低圧受電か高圧受電か
3段目 変圧器のバンク容量 単線結線図・変圧器の銘板
4段目 必要な遮断容量 内線規程の表(JEAC 8701)または計算
5段目 製品の遮断容量 メーカーのカタログ・仕様書
1段目で止めると、高圧受電の建物で遮断容量の足りないブレーカーが入ります。
ペン太ペン太
分電盤の分岐って、20ATを選べば終わりじゃないんですか?
ハリタハリタ
定格電流はふだんの電流の話です。事故のときの電流を切れるかは、別に確かめます。
ここまでのポイント
  • 定格電流(AT)を決めただけでは選定は終わらない
  • 短絡電流を切れるかを示すのが定格遮断容量
  • 必要な遮断容量は、受電の種類とバンク容量で変わる
  • 最後に製品の遮断容量と比べる

安全ブレーカーとは ― 30AFの小形配線用遮断器

安全ブレーカーは、住宅用分電盤などの分岐回路に使われる小形の配線用遮断器です。フレームは30AF、定格電流は10〜30A程度で、定格遮断容量は1.5kAのものが一般的です。2.5kA品もあります。

AF・AT・kAの3つを分けて読むと、カタログの見間違いが減ります。
表記 意味 決め方
AF(アンペアフレーム) ブレーカーの器の大きさ 定格電流の上限と遮断容量の系列が決まる
AT(アンペアトリップ) 定格電流。何Aで動作するか 負荷電流と電線の許容電流で決める
kA(定格遮断容量) 切ることのできる短絡電流の大きさ 設置点の短絡電流以上にする
「30ATと50ATの違い」として語られることが多い話は、実際にはフレーム(AF)と遮断容量の違いです。

ここで押さえておきたいのが、内線規程の表の「30A以下/30Aを超える」は定格電流(AT)で区切っているという点です。フレームの大きさではありません。30AFの安全ブレーカーは定格電流が30A以下なので、表の「30A以下」の欄を見ます。

ここまでのポイント
  • 安全ブレーカーは30AFの小形配線用遮断器
  • 定格遮断容量は1.5kAが一般的。2.5kA品もある
  • AFは器の大きさ、ATは定格電流、kAは遮断容量
  • 内線規程の表は定格電流(AT)で30Aを区切る


遮断容量は「法令の要求」 ― 電技解釈 第33条

遮断容量は、メーカーの推奨でも慣行でもなく、電技解釈が求めている性能です。第33条第1項は、低圧電路に施設する過電流遮断器は、これを施設する箇所を通過する短絡電流を遮断する能力を有するものであることと定めています。

ふだんの電流で選ぶのがAT、事故のときの電流で選ぶのが遮断容量です。

遮断容量が足りないブレーカーに短絡電流が流れると、接点が溶着して切れない、本体が破損・焼損するといったことが起こります。保護のために付けた機器が、事故を広げる側に回ってしまいます。過電流遮断器の定格電流の決め方は過電流遮断器の定格電流の求め方、内線規程の規定は内線規程の解釈と解説【011】過電流遮断器で扱っています。

ここまでのポイント
  • 遮断容量は電技解釈 第33条が求める性能
  • 設置点を通過する短絡電流を遮断できること
  • 足りないと、溶着・破損・焼損につながる
  • 定格電流とは別に確かめる

必要な遮断容量の表 ― 種類Ⅰと種類Ⅱ

設置点ごとに短絡電流を計算するのは手間がかかるので、内線規程は日本電気協会の電気技術規程JEAC 8701「低圧電路に使用する自動しゃ断器の必要なしゃ断容量」を引いて、必要な遮断容量の表を示しています。受電の種類・変圧器のバンク容量・定格電流の3つで値が決まります。

バンク300kVAを超えると、表では決まりません。短絡電流を計算します。
種類 電路の区分 30A以下 30Aを超えるもの
Ⅰ 電気事業者の低圧配電線路から供給される需要者の屋内電路(100V級・200V級) 1,500 A 2,500 A
Ⅱ 高圧・特別高圧の変圧器に結合する低圧電路:バンク100kVA以下 1,500 A 2,500 A
Ⅱ 同:バンク100kVA超過300kVA以下 2,500 A 5,000 A
Ⅱ 同:バンク300kVA超過 短絡電流を計算して求める
種類Ⅱの電路は100V級・200V級・400V級を含みます。

表にはもう1つ注記があり、100V級2線式電路に使うカットアウトスイッチ、カバー付ナイフスイッチ、2極同時遮断の配線用遮断器は1,000Aとすることができるとされています。

ここまでのポイント
  • 必要な遮断容量は内線規程の表(JEAC 8701)で読む
  • 受電の種類・バンク容量・定格電流の3つで決まる
  • 1,500A・2,500A・5,000Aのどれかか、計算
  • 100V級2線式の一部の器具は1,000Aでよい


高圧受電は、変圧器の大きさで答えが変わる

低圧受電(種類Ⅰ)なら、30A以下の分岐回路に必要なのは1,500A。安全ブレーカー(1.5kA)でそのまま足ります。住宅や小規模な店舗で安全ブレーカーが当たり前に使われているのはこのためです。

住宅で当たり前に使えるのは、低圧受電の必要値が1,500Aだからです。

高圧受電(種類Ⅱ)では、分電盤に電気を送っている変圧器のバンク容量で答えが変わります。100kVA以下なら1,500Aで足りますが、100kVAを超えると2,500Aが必要になり、1.5kAの安全ブレーカーは使えません。

分岐20Aでも、変圧器が100kVAを超えると2,500Aが必要になります。
変圧器のバンク容量 必要な遮断容量(30A以下) 1.5kAの安全ブレーカー
100 kVA 以下 1,500 A 使える
100 kVA 超〜300 kVA 以下 2,500 A 使えない(2.5kA品などに替える)
300 kVA 超 計算で求める まず使えない
バンク容量は、その分電盤につながる変圧器1台(並列ならその合計)の容量で見ます。
ペン太ペン太
高圧受電の現場でも、ずっと安全ブレーカーを使っていました…。
ハリタハリタ
変圧器が100kVA以下なら問題ありません。それを超えるなら、遮断容量の大きいものに替えます。
ここまでのポイント
  • 低圧受電(種類Ⅰ)なら、30A以下は1,500Aで足りる
  • 高圧受電(種類Ⅱ)はバンク容量で分かれる
  • 100kVA超〜300kVA以下は2,500A。1.5kA品は使えない
  • 300kVA超は計算で求める

低圧受電でも、種類Ⅰで済まないことがある

低圧受電だから必ず種類Ⅰ、とは限りません。内線規程は、集合住宅など、供給用変圧器室の変圧器を介して供給される電路について、過電流遮断器の遮断容量は種類Ⅱに該当するものより選定することができるとしています。

借室変圧器から近い住戸の盤は、電柱からの引込と条件が違います。

さらに内線規程は、変圧器容量や変圧器からの距離によっては大きな短絡電流が流れる場合もあることから、必要に応じて短絡容量を確認し、その短絡電流を遮断する能力を持つものを選ぶよう求めています。借室変圧器や集合住宅用変圧器箱から近い住戸の分電盤は、電柱の柱上変圧器から引き込む住宅とは条件が違います。

ここまでのポイント
  • 低圧受電でも、借室変圧器などは種類Ⅱで見る
  • 変圧器が近く容量が大きいと、短絡電流も大きい
  • 内線規程は、必要に応じて短絡容量の確認を求めている
  • 電柱からの引込と同じ扱いにしない


300kVAを超えたら計算する ― 変圧器の直下は数万A

バンク容量が300kVAを超えると、表では値が決まりません。設置点の短絡電流を計算して、それ以上の遮断容量を持つものを選びます。まずは変圧器の二次端子でどのくらいになるかを見ておくと、感覚がつかめます。

二次端子の値は最大の目安。実際は受電点と幹線のぶん下がります。
変圧器(210V) %Z(一例) 定格電流 二次端子の短絡電流の目安
単相 50 kVA 2.5 % 238 A 約 9.5 kA
単相 100 kVA 2.3 % 476 A 約 20.7 kA
単相 200 kVA 2.9 % 952 A 約 32.8 kA
三相 300 kVA 2.9 % 825 A 約 28.4 kA
三相 500 kVA 4.0 % 1,375 A 約 34.4 kA
電源側のインピーダンスを無視した最大の目安です。実際の値は受電点の短絡容量と幹線のインピーダンスで下がります。
各階の分電盤で表の値に収まりやすいのは、幹線のインピーダンスのためです。

変圧器の二次端子では数万Aになる短絡電流も、幹線をたどるにつれて電線のインピーダンスで下がります。各階の分電盤で表の値に収まることが多いのはこのためです。逆に、電気室やキュービクルの中にある盤、変圧器からの幹線が短く太い盤は、表の値を超えることがあります。

🔧 短絡電流を計算するなら(登録不要のブラウザツール)

受電点の短絡容量・変圧器・幹線ケーブルを入れて、各盤の短絡電流と必要な遮断容量を求めるなら、姉妹サイト「セコサポ」の短絡電流・遮断容量 計算が使えます。%Z法で計算書まで出せます。

ここまでのポイント
  • 300kVA超は短絡電流を計算して決める
  • 二次端子の目安は 定格電流×100÷%Z
  • 変圧器の直下は数万Aになる
  • 電気室・キュービクル内の盤は表の値を超えることがある

カスケード遮断は、1.5kAの救済にはならない

「主幹で守られているから、分岐は遮断容量が小さくてもよい」という話を聞くことがあります。上位の遮断器が先に動いて下位を守るカスケード遮断の考え方です。これは電技解釈 第33条のただし書きに根拠がありますが、使える条件が決まっています。

カスケードの例外は、下位が10kA以上の配線用遮断器であることが前提です。
条件 第33条ただし書きの内容
① その箇所を通過する最大短絡電流が10,000Aを超える場合
② 過電流遮断器として、10,000A以上の短絡電流を遮断する能力を有する配線用遮断器を施設する
③ 電源側に、その配線用遮断器の遮断能力を超え最大短絡電流以下の短絡電流を、より早くまたは同時に遮断する過電流遮断器を施設する
②があるので、1.5kA・2.5kAの安全ブレーカーはこの例外の対象になりません。

つまり、安全ブレーカーは第33条の本文どおり、自分だけで設置点の短絡電流を遮断できる必要があります。メーカーの組合せ表(上位と下位の型式の組み合わせ)を使う場合も、この条件と照らし合わせて確認します。

ここまでのポイント
  • カスケード遮断は第33条ただし書きに根拠がある
  • 下位が10kA以上の配線用遮断器であることが条件
  • 1.5kA・2.5kAの安全ブレーカーは対象にならない
  • メーカーの組合せ表も条文の条件と照合する


選定例と、図面に残すこと

高圧受電で単相200kVAの変圧器から送る電灯分電盤を例に、分岐20Aの選定を追います。種類Ⅱ・100kVA超〜300kVA以下・30A以下なので、必要な遮断容量は2,500Aです。

分電盤の機器表に「遮断容量」の欄を作ると、現場での入れ替えを防げます。
残すもの 例 なぜ残すのか
受電の種類と変圧器容量 高圧受電・単相200kVA(種類Ⅱ) 必要な遮断容量の根拠
必要な遮断容量 2,500A(内線規程の表) 採用品の合否判定の基準
採用品の遮断容量 2P1E 20AT 2.5kA 現場で1.5kA品に替えられないように
300kVA超なら計算書 設置点の短絡電流と計算条件 表で決まらないため
カスケードを使うなら 上位・下位の型式と組合せ表の出典 第33条の条件を満たすことを示す
機器表の「遮断容量」欄が空欄のままだと、施工段階で一般品の安全ブレーカーに置き換わりやすくなります。

分岐回路の漏電遮断器も、遮断容量の考え方は同じです。漏電遮断器の設置基準は漏電遮断器[ELCB]の設置基準と選定方法、幹線から分岐までの保護の考え方は幹線設備の設計マニュアル 第5回 保護と幹線分岐で扱っています。

ここまでのポイント
  • 受電の種類と変圧器容量を図面に書く
  • 必要な遮断容量と採用品の遮断容量を並べて書く
  • 300kVA超なら計算書を添える
  • 漏電遮断器も同じ考え方で遮断容量を確かめる

よくある質問

安全ブレーカーは負荷電流だけで選定してよいですか?

いいえ。定格電流(AT)に加えて、設置点の短絡電流を遮断できる定格遮断容量を持っているかを確かめます(電技解釈 第33条)。

安全ブレーカーの遮断容量はいくつですか?

一般的な製品は1.5kAです。2.5kA品もあります。採用する製品のカタログ・仕様書で必ず確認します。

低圧受電(種類Ⅰ)で必要な遮断容量はいくつですか?

定格電流30A以下で1,500A、30Aを超えるもので2,500Aです。30A以下の分岐回路なら、一般的な安全ブレーカー(1.5kA)で足ります。

高圧受電(種類Ⅱ)で安全ブレーカーが使えないのはどんな場合ですか?

分電盤に送る変圧器のバンク容量が100kVAを超える場合です。100kVA超〜300kVA以下では、30A以下でも2,500Aが必要になり、1.5kA品では足りません。

100kVAちょうどの変圧器はどちらの欄ですか?

「100kVA以下」の欄です。表の区分は「100kVA以下」「100kVA超過300kVA以下」「300kVA超過」なので、100kVAちょうどは1,500A(30A以下)です。

300kVAを超える変圧器ではどうしますか?

表では決まらないので、設置点の短絡電流を計算し、それを安全に遮断できる定格遮断容量のものを選びます。

「30ATと50ATの違い」とは何のことですか?

多くは30AF(安全ブレーカー)と50AFの配線用遮断器の違いを指しています。同じ20ATでも、フレームが違うと遮断容量の系列が違い、50AF品は2.5kA〜5kAのものが多くなります。

内線規程の表の「30A以下」はAFですかATですか?

定格電流(AT)です。30AFの安全ブレーカーは定格電流が30A以下なので、「30A以下」の欄を見ます。

遮断容量が足りないとどうなりますか?

短絡電流を遮断しきれず、接点の溶着や本体の破損・焼損につながります。保護のための機器が事故を広げる側に回ってしまいます。

変圧器の二次側の短絡電流はどのくらいですか?

電源側のインピーダンスを無視した目安で、定格電流×100÷%Zです。たとえば単相100kVA・210V・%Z 2.3%なら約20.7kAになります。

なぜ変圧器から離れた分電盤では1.5kAで足りるのですか?

幹線や分岐の電線のインピーダンスで、短絡電流が下がるためです。逆に、電気室やキュービクル内の盤など変圧器に近い盤は、表の値を超えることがあります。

カスケード遮断なら、分岐は1.5kAでもよいですか?

いいえ。電技解釈 第33条のただし書きは、その箇所の最大短絡電流が10,000Aを超える場合に、10,000A以上を遮断できる配線用遮断器を施設し、電源側に協調する遮断器を施設するときの例外です。1.5kA・2.5kAの安全ブレーカーは対象になりません。

集合住宅の住戸の分電盤は種類Ⅰですか?

電柱から低圧で引き込むなら種類Ⅰです。借室変圧器(供給用変圧器室)の変圧器から供給される場合は、内線規程が種類Ⅱから選定できるとしています。変圧器が近く容量が大きい場合は、短絡容量の確認も必要です。

100V回路の2極ブレーカーにも1,500Aが必要ですか?

表の注記で、100V級2線式電路に使う2極同時遮断の配線用遮断器などは1,000Aとすることができるとされています。

400V級の回路はどうなりますか?

種類Ⅱの電路には400V級も含まれます。バンク容量と定格電流から表で読み、300kVAを超えるなら計算します。

漏電遮断器にも遮断容量の確認は必要ですか?

必要です。漏電遮断器も過電流遮断器を兼ねる場合は、設置点の短絡電流を遮断できる性能を持っていることを確かめます。

遮断容量はどこで確認しますか?

メーカーのカタログ・仕様書に「定格遮断容量」「Icu」などとして記載されています。電圧によって値が変わる製品もあるので、使う電圧の欄を見ます。

図面には何を書けばよいですか?

受電の種類と変圧器容量、必要な遮断容量、採用品の遮断容量を機器表に並べて書きます。300kVA超なら計算書、カスケードを使うなら組み合わせの根拠も添えます。

まとめ ― 取り違えやすいところ

取り違えやすいところ 正しくは
分岐ブレーカーは定格電流だけで選べばよい 遮断容量も確かめる(電技解釈 第33条)
遮断容量はメーカーの推奨値 設置点の短絡電流を遮断できることが法令の要求
安全ブレーカーはどこでも使える 高圧受電・バンク100kVA超では1.5kA品は不足
100kVAちょうどは2,500A 100kVA以下の欄。30A以下なら1,500A
表の30AはフレームのAF 定格電流のAT
「30ATと50ATの違い」は定格電流の話 多くはAF(30AF/50AF)と遮断容量の違い
300kVA超も表で読める 表では決まらない。短絡電流を計算する
低圧受電なら必ず種類Ⅰ 借室変圧器などは種類Ⅱから選定できる
変圧器の直下も数千A程度 二次端子では数万Aになる
カスケードなら分岐は1.5kAでよい 下位が10kA以上の配線用遮断器であることが条件
図面は20ATと書けば足りる 必要な遮断容量と採用品の遮断容量も書く
「定格電流は合っているのに使えない」ことがあるのが、遮断容量の話です。
手順 やること 見るところ
1|定格電流を決める 負荷と電線の許容電流からAT 負荷表・電線の許容電流
2|受電の種類を確かめる 低圧受電か高圧受電か 種類Ⅰ/種類Ⅱ
3|変圧器を確かめる バンク容量と、盤までの距離 単線結線図・変圧器の銘板
4|必要な遮断容量を読む 表で1,500A・2,500A・5,000A 内線規程(JEAC 8701)
5|300kVA超なら計算 設置点の短絡電流を求める %Z法
6|製品と比べる 採用品の定格遮断容量 カタログ・仕様書
7|図面に残す 必要値と採用値を並べて書く 分電盤の機器表
この7手順で、安全ブレーカーを使ってよいかが根拠つきで決まります。

📘 あわせて確認したいこと

定格電流の決め方は過電流遮断器の定格電流の求め方、漏電遮断器は漏電遮断器[ELCB]の設置基準、幹線から分岐までの保護は幹線設備の設計マニュアル 第5回で扱っています。

ハリタ

この記事を書いた人:ハリタ

電気設備設計の実務者。引込・高圧受変電・幹線・接地を「設計者の視点」で解説しています。プロフィール詳細

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。