出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

湿気の多い場所や水気のある場所では、結露や浸水によって絶縁が低下し、漏電・感電のリスクが高まります。内線規程では配線方法・防水対策・接地について基準が定められています。本記事では要点を図解で整理します。

湿気・水気のある場所の電気設備の3つのポイント(配線方法・防水対策・接地と漏電遮断器)を示した図解

結論

湿気・水気のある場所では、①がいし引き・金属管・合成樹脂管・二種金属製可とう・バスダクト(300V以下)・ケーブル等で水が浸入しにくいよう配線し、②電球線・移動電線は断面積0.75mm2以上とし防湿・防雨形の機器を選び、③金属外箱の低圧機器にはC種接地工事(300V以下はD種可)漏電遮断器を施します。

配線方法

  • 湿気の多い場所や水気のある場所の配線は、がいし引き配線(点検できない隠ぺい場所を除く)・金属管配線・合成樹脂管配線(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く)・金属製可とう電線管配線(二種金属製可とう電線管に限る)・バスダクト配線(展開した場所で使用電圧300V以下に限る)・キャブタイヤケーブル配線・ケーブル配線のいずれかで行います。
  • がいし引き配線ではノップまたは同等以上の絶縁効力のあるがいしを使用し、電線が造営材を貫通する場合はがい管などに収め、両端を3cm以上造営材より突き出させ、湿気の多い方を下向きにして水が溜まらないようにします。
  • 金属管・金属製可とう電線管配線では内部に水が浸入しにくいように施設し附属品にさび止め塗料を施すことが望ましく、合成樹脂管配線では接合部を気密にし接着剤を塗布します。バスダクトは屋外用を使用します。

防水材料と移動電線

  • ケーブル配線では接続箱や接続器などに、防湿形・防雨形・防まつ形・防浸形(1100-1用語)の中から施設場所に応じて雨水などの浸入を防ぐ構造のものを使用します。
  • 水気のある場所のキャブタイヤケーブル配線では、クロロプレン・ビニル・クロロスルホン化ポリエチレン・耐燃性エチレンゴムの各キャブタイヤケーブルのいずれかを使用します。
  • 使用電圧300V以下の電球線・移動電線は断面積0.75mm2以上のものを使用します。照明器具のフランジ内には電線の接続点を設けないようにし、やむを得ず設ける場合は直径5cmの半球を収め得る程度以上の十分大きいフランジを使用します。

機器の選定と接地

  • 開閉器・点滅器・コンセント・過電流遮断器などは原則として施設せず、やむを得ない場合は内部に湿気や水気が入るおそれがない構造のものを使用します。電灯は線付き防水ソケットや防湿形照明器具などを使用します。
  • 電動機その他の電力装置は、防湿形・防雨形・防まつ形・防浸形(1100-1用語)から、その場所に適合した構造のものを選定します。
  • 金属製の外箱を有する低圧の電気機械器具にはC種接地工事を施します(使用電圧300V以下の場合はD種接地工事とすることができます)。これらの機器に電気を供給する電路には、1375節の定めるところにより漏電遮断器を施設します。

たとえ話で理解しよう

湿気・水気のある場所は、いつも濡れている浴室のようなもの。水が入り込むと絶縁が落ちて漏電・感電につながります。だから「水を入れない・防水材料を選ぶ・漏電遮断器で守る」ことが大切なのです。

見習いペン太
見習いペン太
先生、湿気や水気のある場所では何に気をつけますか?
はりた
はりた
水が浸入しにくい配線方法を選び、接続箱や機器は防湿形・防雨形などその場所に合ったものを使うんだ。
見習いペン太
見習いペン太
接地はどうすればいいですか?
はりた
はりた
金属外箱の低圧機器にはC種接地工事を施す。使用電圧300V以下ならD種接地工事でもいいよ。さらに漏電遮断器を施設して感電を防ぐんだ。

よくある質問(FAQ)

Q. 湿気の多い場所や水気のある場所ではどんな配線方法が使えますか?
A. がいし引き配線(点検できない隠ぺい場所を除く)、金属管配線、合成樹脂管配線(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く)、金属製可とう電線管配線(二種に限る)、バスダクト配線(展開した場所で使用電圧300V以下に限る)、キャブタイヤケーブル配線、ケーブル配線のいずれかで行います。
Q. 電球線・移動電線やフランジ内の接続には決まりがありますか?
A. 使用電圧300V以下の電球線・移動電線は断面積0.75mm2以上のものを使用します。照明器具のフランジ内には電線の接続点を設けないようにし、やむを得ず設ける場合は直径5cmの半球を収め得る程度以上の十分大きいフランジを使用します。
Q. 接地工事と漏電遮断器はどうすればよいですか?
A. 金属製の外箱を有する低圧の電気機械器具にはC種接地工事を施します。ただし使用電圧が300V以下の場合はD種接地工事とすることができます。これらの機器に電気を供給する電路には、1375節の定めるところにより漏電遮断器を施設します。