内線規程の解釈と解説【014】|引込
引込線を3つの視点で図解整理。引込線の範囲(引込口まで)、高さの目安(測る面ごとに、道路5m・鉄道5.5m・横断歩道橋3m・それ以外4m以上)、連接引込線の3条件を要点とFAQでまとめます。
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
引込線は、電力会社の配電線から建物へ電気を引き込む電線です。押さえるポイントは 「引込線とは/高さ/連接引込線」 の3つです。
ペン太
ハリタ
ペン太
ハリタこの記事で押さえる3つのこと
- 引込線は、電柱などの支持物から建物の引込口まで。引込口装置は、その先の屋内側。
- 高さは、測る面で変わる。道路は路面上5m、鉄道はレール面上5.5m、横断歩道橋は橋の路面上3m、それ以外は地表上4m以上。
- 連接引込線は、分岐する点から100mを超える地域にわたらない、幅5mを超える道路を横断しない、屋内を通過しない、のすべてが条件。
① 引込線とは(基本ルール)
- 電柱などの支持物から、取付点を経て、建物の引込口までの電線が引込線。引込口装置は、その先の屋内側
- 引込みの数は、電力会社の約款で決まる。東京電力の約款では、原則として1つの需給契約につき、供給電気方式・引込み・計量をそれぞれ1つとする
- 取付点は、最も適当な支持物から原則として最短距離で、堅固に施設できる点を、お客さまと電力会社の協議で定める(東京電力)
ペン太
ハリタ- 引込線は、電柱などの支持物から建物の引込口までの電線。引込口装置は、その先の屋内側。
- 引込みの数は、電力会社の約款で決まる(東京電力は、原則として1つの需給契約につき1引込み)。
- 取付点は、最短距離で堅固に施設できる点を、お客さまと電力会社の協議で定める。
② 高さ・連接引込線の条件
- 道路を横断(歩行の用にのみ供される部分を除く):路面上5m以上(技術上やむを得ず交通に支障がないときは3m以上)
- 鉄道・軌道を横断:レール面上5.5m以上
- 横断歩道橋の上に施設:橋の路面上3m以上
- それ以外:地表上4m以上(技術上やむを得ず交通に支障がないときは2.5m以上)
- 連接引込線とは、引込線から分岐して、支持物を経ずに別の需要場所へ引く電線
- 条件(すべて満たす):引込線から分岐する点から100mを超える地域にわたらない/幅5mを超える道路を横断しない/屋内を通過しない
- 電線や高さなどは、引込線の規定に準じて施設する
- 高さは、測る面で変わる。道路は路面上5m以上、鉄道・軌道はレール面上5.5m以上、横断歩道橋は橋の路面上3m以上、それ以外は地表上4m以上。
- 道路と、それ以外の場所には、技術上やむを得ず交通に支障がないときの例外がある(道路は3m以上、それ以外は2.5m以上)。
- 連接引込線は、分岐する点から100mを超える地域にわたらない、幅5mを超える道路を横断しない、屋内を通過しない、のすべてを満たし、引込線の規定に準じて施設する。
③ 引込口配線・引込口装置・電力量計
- 取付点から引込口装置までの配線が引込口配線。お客さまの設備で、取付点の引込分界チューブが、電力会社の設備との境目の目印(東京電力)
- 引込口装置は、引込口以降の電路に取り付ける、電源側から見て最初の開閉器と過電流遮断器の組合せ
- 電力量計まわりは、取付点から電力量計まで最短ルート。管に収めるときは、電源側と負荷側の電線を同一の管に収めない。引き下げる配線は、原則として左側が電源側(東京電力)
| 低圧架空引込線の高さ | |
|---|---|
| 道路を横断(歩行の用にのみ供される部分を除く) | 路面上 5m以上(技術上やむを得ず交通に支障がないときは3m以上) |
| 鉄道・軌道を横断 | レール面上 5.5m以上 |
| 横断歩道橋の上に施設 | 橋の路面上 3m以上 |
| それ以外の場所 | 地表上 4m以上(技術上やむを得ず交通に支障がないときは2.5m以上) |
| 連接引込線の3条件(すべて満たす) | |
| 距離 | 引込線から分岐する点から 100mを超える地域にわたらない |
| 道路 | 幅 5m超の道路を横断しない |
| 屋内 | 屋内を通過しない |
出典:内線規程(JEAC8001-2022)に基づく要点整理
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 引込線は、引込口装置までの電線 | 引込口まで。引込口装置は、その先の屋内側にある |
| 引込みは、いくつ引いてもよい | 電力会社の約款では、原則として1つの需給契約につき1引込み・1計量(東京電力) |
| 取付点は施工しやすい場所でよい | 最も適当な支持物から原則として最短距離で、堅固に施設できる点を、お客さまと電力会社の協議で定める(東京電力) |
| 高さは一律の基準がある | 道路・鉄道・横断歩道橋・それ以外で数値が分かれ、測る面も違う |
| 連接引込線は条件のどれか1つを満たせばよい | 3つの条件をすべて同時に満たし、引込線の規定にも準じて施設する |
| 連接引込線は屋内を通してもよい | 屋内を通過しない |
| 電力量計の電源側と負荷側は、同じ管にまとめてよい | 管に収めるときは、同一の管に収めない(東京電力)。取付点から電力量計までは最短ルート |
- 取付点から引込口装置までの配線が引込口配線。お客さまの設備で、取付点の引込分界チューブが、電力会社の設備との境目の目印(東京電力)。
- 引込口装置は、引込口以降の電路に取り付ける、電源側から見て最初の開閉器と過電流遮断器の組合せ。
- 電力量計まわりは、取付点から最短ルート。電源側と負荷側の電線は同一の管に収めず、引き下げる配線は原則として左側が電源側(東京電力)。
よくある質問(FAQ)
Q. 引込線ってどこからどこまでのこと?
A. 電柱などの支持物から、取付点を経て、建物の引込口に至る電線のことです。引込口装置は、引込口より先の屋内側にあり、引込線には含まれません。取付点から引込口装置までの配線は、「引込口配線」と呼びます。
Q. 引込線の高さはどれくらい必要?
A. 低圧架空引込線の高さは、測る面ごとに決まっています。道路(歩行の用にのみ供される部分を除く)を横断する場合は路面上5m以上(技術上やむを得ず交通に支障がないときは3m以上)、鉄道・軌道を横断する場合はレール面上5.5m以上、横断歩道橋の上に施設する場合は橋の路面上3m以上、それ以外の場合は地表上4m以上(技術上やむを得ず交通に支障がないときは2.5m以上)です。
Q. 連接引込線を使うときの条件は?
A. 引込線から分岐する点から100mを超える地域にわたらないこと、幅5mを超える道路を横断しないこと、屋内を通過しないこと、の3つをすべて満たす必要があります。あわせて、電線や高さなどは引込線の規定に準じて施設します。1つでも外れる場合は、連接引込線は使えません。
Q. 引込口装置とは?
A. 引込口以降の電路に取り付ける、電源側から見て最初の開閉器と過電流遮断器の組合せのことです。引込口より先の屋内側にあり、引込線には含まれません。
まとめ|範囲・高さ・連接条件の3点で押さえる
引込線は、電柱などの支持物から引込口までの電線で、高さは測る面ごとに確保し、連接引込線は3条件をすべて満たすことが基本です。
| 進める場面 | 確認すること | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 計画を始めるとき | どこからどこまでが引込線か | 電柱などの支持物から建物の引込口まで(引込口装置はその先) |
| 計画を始めるとき | 引込みの数は適切か | 電力会社の約款で決まる(東京電力は原則1つの需給契約につき1引込み) |
| 計画を始めるとき | 設備の境目はどこか | 取付点の引込分界チューブ。取付点から先がお客さまの引込口配線(東京電力) |
| 取付点を決めるとき | 取付点はどう決めるか | 最も適当な支持物から原則として最短距離で、堅固に施設できる点を協議して定める(東京電力) |
| ルートを引くとき | 何を横断するか | 道路・鉄道・横断歩道橋・それ以外で、高さと測る面が分かれる |
| 連接を検討するとき | 分岐する点からどこまで届くか | 100mを超える地域にわたらない |
| 連接を検討するとき | 横断する道路の幅は | 幅5m超の道路は横断しない |
| 連接を検討するとき | 屋内を通っていないか | 屋内は通過しない |
| 連接を検討するとき | 条件を一部満たせないとき | 3つすべてを満たせなければ連接引込線は使えない。高さなどは引込線の規定に準じる |
| 機器を配置するとき | 電力量計まわりの配線は | 取付点から最短ルート。電源側と負荷側は同一の管に収めない(東京電力) |
| 機器を配置するとき | 引込口装置とは | 引込口以降の電路に取り付ける、電源側から見て最初の開閉器と過電流遮断器の組合せ |
| 配線するとき | 引込口配線とは | 取付点から引込口装置までの配線。お客さまの設備(東京電力) |
基本ルールで押さえること
- 引込線は引込口まで。
- 引込みの数は約款で決まる。
- 取付点は協議で定める。
高さと連接で押さえること
- 測る面ごとの高さ(道路・鉄道・横断歩道橋・それ以外)。
- 連接引込線の3条件。
- すべて満たす必要があること。
機器と配線で押さえること
- 引込口配線と引込分界チューブ。
- 引込口装置とは何か。
- 電力量計まわりの配線(最短ルート、同一の管にしない、左が電源側)。
引込線のまわりは、電力会社の設備とお客さまの設備がつながるところです。とくに連接引込線は「3つのうち1つでも外れたら使えない」という点が判断を分けるので、ルートを描く段階で3条件をまとめて確認しておくと確実です。
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内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。






