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内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【010】|低圧開閉器

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

この記事に書かれていること

低圧開閉器が必要な場所は?
  • 負荷電流を通じたり,止めたりする必要のある箇所
  • 引込口・その他故障,点検,測定,修理などに際して電路を開路する必要のある箇所
  • ヒューズの電源側

 



低圧開閉器

1355節 低圧開閉器

1355-1低圧開閉器を必要とする箇所(対応省令:第14,56,59, 63条)

低圧開閉器は,低圧電路中,次の各号に掲げる箇所及び別に定める箇所にこれを施設すること。(解釈147,148,149)

  1. 負荷電流を通じたり,止めたりする必要のある箇所
  2. 引込口・その他故障,点検,測定,修理などに際して電路を開路する必要のある箇所
  3. ヒューズの電源側(この場合の開閉器は, ヒューズに近接して設置すること。)

ただし,分岐回路用過電流遮断器以降のヒューズがプラグヒューズのように, ヒューズの取替えに際して充電部に触れるおそれがないものであるときは, この開閉器を省略することができます

〔注1〕分電盤の主開閉器(引込口装置となるものを除く。)は,特に必要がある場合以外は,取り付けなくてもよい。

〔注2〕低圧の引込線取付点として引込小柱を施設する場合は,引込小柱に負荷側電路の開閉を行う低圧開閉器を施設することができる。

開閉器の施設について

1355-2開閉器の施設

開閉器の施設

低圧電路中に開閉器を施設する場合は,その箇所の各極に設けること。ただし,分岐開閉器において,次の各号のいずれかに該当する場合は, この限りでない。(解釈149)

変圧器の中性線又は接地側電線に接続する分岐回路分岐回路用配電盤の内部において当該屋内配線の引込口側の各極に開閉器を施設したもの

需要場所の引込口で接地工事を施した低圧電路又は変圧器の中性点若しくはその中性線上の一端子に接地工事を施した低圧電路(漏電遮断器を施設していない場合は,接地抵抗値が3Ω以下のものに限る。)に接続する屋内配線の中性線又は接地側電線に電気的に完全に接続し,かつ,中性線又は接地側電線から容易に取り外すことができるもの

使用電圧が300V以下の低圧2線式電路に施設する低圧用の開閉器であって,幹線に施設するもの,分岐開閉器(①及び②に該当するものを除く。)に施設するもの,又は3305-8(低圧クレーン又は,ホイストなどのトロリー線)8項の規定により施設するもの以外のもの

 

 

配線用遮断器について

1355-3配線用遮断器

配線用遮断器を取り付ける場合には,配線用遮断器に測定孔を設けてあるものを除き,絶縁抵抗が容易に,かつ,安全に測定できるように施設すること。

 

カットアウトスイッチについて

1355-4 カットアウトスイッチ
  1. カットアウトスイッチは,常時電路を開閉する目的に使用しないこと。また,開路した場合に充電部が露出するものにあっては,常時開いたまま放置されるおそれがある箇所に使用しないこと。
  2. カットアウトスイッチは,横向き,逆さ又は下向きに取り付けないこと。

ただし,技術上やむを得ず横向きに取り付ける場合であって,ふたを開いたとき再び自然に閉じないようにする場合は,この限りでない。

 

ナイフスイッチについて

1355-5 ナイフスイッチ
  1. 裸のナイフスイッチは,使用しないこと。ただし,受電室などにおいて,開閉操作の際に人が充電部に触れるおそれがないようにカバーなどを付した場合は,使用することができる。(解釈150)
  2. ナイフスイッチは,次の各号により施設すること。

  • ナイフスイッチは,切替用のものを除いては,刃を負荷側に接続し,かつ,これを縦に取り付ける場合は, 自然に閉路することがないように刃受を上部とすること。
  • 振動の多い天井などナイフスイッチが自然に開路するような場所では下向きに取り付けないこと。
  • 単相3線式又は三相4線式回路に使用する開閉器で中性線に開閉部を入れる場合は,中性線を他の電線より早く切ったり,遅く入れたりするものでないこと。

 

外箱の接地について

1355-6 外箱の接地

金属箱開閉器などは,その外箱を1350-2(機械器具の金属製外箱などの接地)の規定に準じて接地工事を施すこと。

 

この記事を書いた人
HARITA
電気設備設計に従事し、自身の経験を基に設計の知識向上のためこのサイトを運営しています。
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