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接地設備の設計|接地極の共用方法について詳しく解説

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本記事の内容

電気設備の負荷において400V系統、200V系統の回路においてELCBの接地回路基準について解説しています。共用、非共用(別々)について疑問に思われている方はぜひ最後までよろしくお願いします。

結論

400V系統、200V系統のELCB用接地は共用可能です。

根拠として接地線の基準・共用については、内線規程に記載されています。

C種、D種の接地工事適用基準

各接地極における区分は下記電圧にて定義されています。

①内線規定1350-2表(P74)- 「機械器具の区分による接地工事の適用」
300V以上の機械器具 ⇒ C種接地工事
300V以下の機械器具 ⇒ D種接地工事

となり送電方式の電圧により接地工事が異なります。

各接地工事の概要

各接地極の概要は下記となります。

内線規定1350-1表- 「接地工事の種類とその接地抵抗値」
C種接地工事 :
「低圧電路において当該電路に電流動作形で定格感度電流100mA以下

動作時間0.5秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下

D種接地工事 :
「低圧電路において当該電路に電流動作形で定格感度電流100mA以下

動作時間0.5秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下

上記文言を確認するとわかる通り、C種とD種接地工事の値は同じ数値にて定義されています。

接地工事の兼用について

接地工事の兼用について内線規程には下記のように記載されています。

② 内線規定1350-12- 「接地工事の兼用」
「同じ箇所に2種類以上の接地工事を施す場合は、

接地抵抗値の低い方の接地工事で他の接地工事を兼用することができる」

上記文言より、同じ箇所に2種類以上の接地工事を施す場合、

接地抵抗値の低いほうの接地工事にて兼用することが可能となります。

以上の3点を考慮して、400V系統と200V系統のELCB用接地は、

共用しても良いという根拠になります。

まとめ

接地工事の種類は使用電圧にて分かれている

・C種:定格感度電流100mA以下

動作時間0.5秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下

・D種:定格感度電流100mA以下

動作時間0.5秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下

となっており、接地抵抗値は同じとなっている。

・内線規程文言より、同じ箇所に2種類以上の接地工事を施す場合、接地抵抗値の低いほうの接地工事にて兼用することが可能

上記内容を考慮し、C種、D種接地工事は共用可能と判断します。

この記事を書いた人
HARITA
電気設備設計に従事し、自身の経験を基に設計の知識向上のためこのサイトを運営しています。
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