内線規程の解釈と解説【078】|危険物などの存在する場所
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
セルロイドやマッチ、石油類など燃えやすい危険物がある場所では、電気火花や高温が火災・爆発の引き金になります。内線規程では配線方法・機器・接地について具体的な基準が定められています。本記事では要点を図解で整理します。

結論
燃えやすい危険物がある場所では、①配線は金属管配線・合成樹脂管配線・ケーブル配線のいずれかとし、②火花や高温を生じる機器は全閉構造または防爆構造とし移動電線は接続点のないキャブタイヤケーブルを使い、③照明器具の確実な固定・接続部の緩み止め・接地工事で火災を防ぎます。
✔ 配線方法
✔ 移動電線と電気機械器具
✔ 固定・接続・接地
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 危険物のある場所で使える配線方法は、何と何と何か
- 移動電線には、どんなケーブルを使うか
- 火花やアークを生じる機器は、どんな構造にするか
配線方法
- 燃えやすい危険物がある場所の配線は、金属管配線・合成樹脂管配線(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く)・ケーブル配線のいずれかで行います。
- 金属管には薄鋼電線管(または同等以上の強度のもの)を使用します。合成樹脂管及びボックスその他の附属品は、損傷を受けるおそれがないように施設します。
- ケーブルは、鋼帯などのがい装を有するケーブルまたはMIケーブルを除き、管その他の防護装置に収めて施設します。なお危険物がガスや蒸気を発生するものであれば、3415節(ガス蒸気危険場所)の規定が適用されます。
ペン太
ハリタ| 配線方式 | 使用する材料と施設方法 |
|---|---|
| 金属管配線 | 薄鋼電線管(または同等以上の強度のもの) |
| 合成樹脂管配線 | 厚さ2mm未満の電線管とCD管は除く。損傷を受けないように施設 |
| ケーブル配線 | がい装ケーブル・MIケーブルを除き、管その他の防護装置に収める |
- 配線は、金属管配線・合成樹脂管配線(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管およびCD管を除く)・ケーブル配線のいずれかで行う
- 金属管には薄鋼電線管(または同等以上の強度のもの)を使用する
- 合成樹脂管およびボックスその他の附属品は、損傷を受けるおそれがないように施設する
- ケーブルは、鋼帯などのがい装を有するケーブルまたはMIケーブルを除き、管その他の防護装置に収めて施設する
- 危険物がガスや蒸気を発生するものであれば、3415節(ガス蒸気危険場所)の規定が適用される
移動電線と電気機械器具
- 移動電線は、一種キャブタイヤケーブル以外の、接続点のないキャブタイヤケーブルを使用し、引込み部分で損傷を受けるおそれがないように施設します。
- 火花やアークを生じる機器(溶接機・開閉器など)や高温になる機器(ヒーター・乾燥機など)は、全閉構造または防爆構造とするなど、周囲の可燃物への引火を防ぐ措置を講じます。
- 工事現場などで移動して使用する電灯は、衝撃に強く堅固な外装のものを使用し、定期的に点検します。
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 移動電線は普通のコードでよい | 一種キャブタイヤケーブル以外の、接続点のないキャブタイヤケーブルを使う |
| 金属管ならどの種類でもよい | 薄鋼電線管、または同等以上の強度のものを使用する |
| ケーブルはそのまま敷設してよい | がい装ケーブルやMIケーブルを除き、管その他の防護装置に収める |
| 機器は一般品でも保護すれば足りる | 火花やアークを生じる機器は全閉構造または防爆構造とする |
| 危険物があれば一律に同じ規定 | ガスや蒸気を発生するものは3415節が適用される |
- 移動電線は、一種キャブタイヤケーブル以外の、接続点のないキャブタイヤケーブルを使用する
- 引込み部分で損傷を受けるおそれがないように施設する
- 火花やアークを生じる機器(溶接機・開閉器など)や高温になる機器(ヒーター・乾燥機など)は、全閉構造または防爆構造とするなど、周囲の可燃物への引火を防ぐ措置を講じる
- 工事現場などで移動して使用する電灯は、衝撃に強く堅固な外装のものを使用し、定期的に点検する
固定・接続・接地
- 照明器具は、天井や壁などの造営材に直接、または吊り下げ管やチェーンなどで確実に固定します。高温になるランプは、ランプ保護カバー付きのものを使用します。
- 電線と機器の接続部は、振動や衝撃で緩まないよう止めナットやばね座金などを使用し、電気的に完全に接続します。
- 機械器具の鉄台・金属製外箱・鉄わくなどには、規定に準じて接地工事を施します。
たとえ話で理解しよう
燃えやすい危険物がある場所は、マッチ箱の中で作業するようなもの。小さな火花や熱が大きな火事を招きます。だから「火花を出さない・閉じ込める・しっかり固定する」ことが大切なのです。
- 照明器具は、天井や壁などの造営材に直接、または吊り下げ管やチェーンなどで確実に固定する
- 高温になるランプは、ランプ保護カバー付きのものを使用する
- 電線と機器の接続部は、振動や衝撃で緩まないよう止めナットやばね座金などを使用し、電気的に完全に接続する
- 機械器具の鉄台・金属製外箱・鉄わくなどには、規定に準じて接地工事を施す
よくある質問(FAQ)
まとめ|火花を出さない、閉じ込める、固定する
燃えやすい危険物がある場所では、小さな火花や熱が大きな事故につながります。配線は管に収め、火花を生じる機器は全閉構造または防爆構造で閉じ込め、器具は確実に固定します。
| 確認する順番 | 見るところ | 基準 |
|---|---|---|
| Step1 | 危険物の性質 | ガスや蒸気を発生するか(3415節の適用) |
| Step2 | 配線方式 | 金属管・合成樹脂管・ケーブルのいずれか |
| Step3 | 材料 | 薄鋼電線管、防護装置への収容 |
| Step4 | 移動電線と機器 | 接続点のないキャブタイヤ、全閉構造または防爆構造 |
| Step5 | 固定・接続・接地 | 確実な固定、緩み止め、鉄台や外箱への接地工事 |
工事現場のように設備が動く場所では、移動電線と仮設照明の扱いが要点になります。接続点のないケーブルを使う、定期的に点検するというルールを、現場のルールとして共有しておくと確実です。
📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】
ペン太
ハリタ📎 関連するおすすめアイテム
内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。
30秒アンケートこの記事は役に立ちましたか?
タップするだけで完了します。あなたの声でこのサイトは育ちます。
ご回答ありがとうございます!
よければ、あと3つだけ教えてください(任意・答えなくてもOK)
ありがとうございました。いただいた声は記事の改善に使わせていただきます。




