この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
📚 内線規程の解説シリーズ(全119条文+テーマ解説)|条文・テーマから探せる 総合インデックスはこちら →

出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

コンクリート直埋用ケーブル配線は、ケーブルをコンクリートの中に直接埋設する方法で、建物の基礎や床下などに使われます。専用ケーブルの使用と、埋設後に触れない前提での施工が要点です。3つに整理します。

コンクリート直埋用ケーブル配線の3つのポイントの図解
結論
CB-VV等の記号表示があり電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルと適合ボックスを使う。②コンクリート内に接続点を設けない、かぶり3cm以上・扉わく窓わく等から10cm以上離し、鉄筋に1m以下間隔で固定。③屈曲内半径は外径の6倍(単心8倍)以上、接続はボックス内部
この記事でわかること
✔ 1. ケーブルとボックスの選定
✔ 2. 埋設の施設方法
✔ 3. 屈曲・接続・接地
ペン太ペン太
コンクリートに直接ケーブルを埋めるなんて、普通のケーブルでもいいんですか?
ハリタハリタ
CB-VVなど直埋用の表示がある電気用品安全法適合のケーブルと、適合ボックスを使うのが必須です。

1. ケーブルとボックスの選定

  • 表面にCB-VV/CB-VV-E/CB-VVF/CB-VVF-E/CB-EV/CB-EV-E/CB-EVF/CB-EVF-Eの記号が印刷表示され、電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルを使う
  • ボックスは電気用品安全法適合の金属製・合成樹脂製、または黄銅・銅で堅ろうに製作したもの
  • ケーブルをボックスに挿入する際は水が浸入しにくいブッシング等を使い、貫通部で損傷しないようにする(1ノック1ケーブル
ペン太ペン太
埋設のとき、かぶりってどのくらい確保すればいいんですか?
ハリタハリタ
かぶりは3cm以上、扉わくや窓わくからは10cm以上離します。鉄筋への固定は1m以下の間隔です。

2. 埋設の施設方法

  • コンクリート内ではケーブルに接続点を設けてはいけない(埋設後の補修などやむを得ない場合のみ、条件を満たせばモルタル埋込みで可)
  • ボックス内での接続は「コンクリート内部接続」とはみなさない
  • コンクリートのかぶりを3cm以上とし、扉わく・窓わく・溶接組立金具類から10cm以上離して施設する
  • ボックス直近で若干の余長をとり、近くの鉄筋等にバインド線で1m以下の間隔で固定する(鉄筋等に沿わせるのが原則)
  • ケーブルが多数集まる所はコンクリートが流れるよう適当に間隔をあける
たとえ話
一度コンクリートに埋めたケーブルは、もう取り替えも点検もできません。だから途中に接続点を作らない、釘やかぶり不足で傷つかないよう離隔を確保する、という「埋めたら触れない前提」の施工になるわけです。
見習いペン太
見習いペン太
埋めたあとに直せないから、接続は作らないんですね。
はりた
はりた
そう。接続はボックスの中だけ。やむを得ず補修するときも条件を満たしてモルタルで埋めるなど、特別な扱いになるよ。

3. 屈曲・接続・接地

  • 屈曲部の内側半径は、ケーブル仕上り外径の6倍(単心は8倍)以上
  • ケーブル相互・器具端子との接続はボックス内部で行い、接続部を露出させない
  • 防護に使う管の管口はなめらかにし、ケーブル端末は必要に応じ絶縁キャップ等で防護する
  • 管や防護装置の金属部分・金属製ボックスには接地工事を施す
コンクリート直埋用ケーブル配線のかぶり・離隔・固定を示した施設イメージ図
図|かぶり3cm以上、扉わく・窓わく・溶接組立金具類から10cm以上、鉄筋等へバインド線で1m以下の間隔に固定。コンクリート内では接続点を設けず、屈曲部の内側半径はケーブル仕上り外径の6倍以上(単心のものは8倍以上)とする。

よくある質問(FAQ)

Q. どんなケーブルを使う?
A. 表面にCB-VV、CB-VV-E、CB-VVF、CB-VVF-E、CB-EV、CB-EV-E、CB-EVF、CB-EVF-Eの記号が印刷表示され、電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルを使います。
Q. コンクリート内で接続できる?
A. できません。ただし埋設後の補修などやむを得ない場合に限り、心線接続や外装と同等以上の被覆・防水・モルタル埋込みの条件を満たせば接続部分を埋設できます。ボックス内での接続はコンクリート内部接続とみなしません。
Q. かぶりや離隔の基準は?
A. コンクリートのかぶりを3cm以上とし、扉わく・窓わく・溶接組立金具類から10cm以上離して施設します。
Q. ケーブルの固定方法は?
A. ボックス直近で若干の余長をとり、近くの鉄筋などにバインド線で1m以下の間隔で固定します。鉄筋などに沿わせるのが原則です。
Q. 曲げ半径は?
A. 屈曲部の内側半径を、ケーブル仕上り外径の6倍(単心のものは8倍)以上とします。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
接続はどうするんですか?埋めたら直せない気がして不安です。
ハリタハリタ
その通り、コンクリート内には接続点を設けません。接続はボックス内部だけで行えば大丈夫ですよ。

📎 関連するおすすめアイテム

内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。

次に読むならこれ内線規程の解説|接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)と接地抵抗値について詳しく解説内線規程の解説
ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。