この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

広告やイベントで使われる電飾アドバルン(電飾を施した風船)について、対地電圧分岐回路・配線・電飾施設・開閉器のルールを内線規程にもとづいて整理します。

電飾アドバルンの施設ルールを示す図解。対地電圧<span style=150V以下で15A・20A分岐回路、0.75mm2以上の電線で文字網は60cm以下ごとに支持、文字網は3m以上下方に取付けガス位置から10m以上の3つのポイント。” style=”max-width:100%;height:auto;”>
結論:電飾アドバルンは電路の対地電圧を150V以下15A・20A分岐回路で使用します。配線は0.75mm2以上の電線で文字網は60cm以下ごとに支持し、文字網はアドバルンの3m以上下方に取り付け、開閉器・自動点滅装置はガス充填位置から10m以上離します。
この記事でわかること
✔ 対地電圧・分岐回路・配線
✔ 電飾施設と開閉器・点滅装置
ペン太ペン太
アドバルンにまで内線規程のルールがあるんですね…!
ハリタハリタ
電飾を施した風船だからです。対地電圧150V以下で、15A・20A分岐回路と0.75mm2以上の電線を使います。

対地電圧・分岐回路・配線

  • 電路の対地電圧は150V以下。分岐回路は15A分岐回路又は20A配線用遮断器分岐回路で使用します。
  • 電源から専用開閉器までの電線は断面積0.75mm2以上の一種キャブタイヤケーブル及び耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブルを使用します。
  • 専用開閉器から文字網までの電線は0.75mm2以上のビニルコードなど。引上げ部分は力網に1m以下ごとに確実に取り付けます。
  • 文字網の配線は0.75mm2以上のビニルコードなど。文字網にビニルテープ等で60cm以下ごとに支持し、分岐点には支持点を設けて張力がかからないようにします。接続部はスリーブ等やろう付けで接続し絶縁処理します。
ペン太ペン太
文字網を60cm以下ごとに支持するのは、なぜですか?
ハリタハリタ
風で揺れて電線に張力がかかるのを防ぐためです。文字網とアドバルンの間隔も3m以上必要です。

電飾施設と開閉器・点滅装置

  • 電球は充電部を露出しないよう絶縁し、文字網はビニルテープその他の絶縁性のもので確実に取り付けます。
  • 文字網はアドバルンの下方に取り付け、文字網とアドバルンの間隔は3m以上離します。
  • 自動点滅装置は専用開閉器に隣接した負荷側に設置し、ガス充填位置より10m以上離すか保安上安全な場所に設置します。
  • 専用の開閉器及び過電流遮断器を各極にけい留点の近くに設け(過電流遮断器が開閉機能を持つ場合は過電流遮断器のみ)、ガス充填位置より10m以上離すか保安上安全な場所に設置します。
たとえ話:アドバルンは空に浮かぶガス入りの風船。引火すれば大事故なので、スイッチや点滅装置はガス充填位置から10m以上離します。電線も文字網に60cm間隔でしっかり留め、風で揺れても張力がかからないようにするイメージです。
見習いペン太
見習いペン太
風船に電飾って、ガスに引火しないか心配です。
はりた
はりた
いいところに気づいたね。だから自動点滅装置や専用の開閉器・過電流遮断器は、ガス充填位置より10m以上離すか、保安上安全な場所に設置するんだ。
見習いペン太
見習いペン太
配線の電線はどんなものを使うんですか?
はりた
はりた
断面積0.75mm2以上の電線を使うよ。文字網の配線はビニルコードなどを60cm以下ごとに支持して、分岐点にも支持点を設けて張力がかからないようにするんだ。
電飾アドバルンの文字網の取付けと開閉器の位置を示した図
電飾アドバルンは電路の対地電圧150V以下、15A分岐回路または20A配線用遮断器分岐回路で使用し、電線は断面積0.75mm²以上。文字網はアドバルンの下方に取り付け、間隔は3m以上。文字網の配線はビニルテープ等で60cm以下ごとに支持し、引上げ部分は力網に1m以下ごとに取り付ける。専用の開閉器・過電流遮断器はけい留点の近くに各極へ設け、自動点滅装置とともにガス充填位置から10m以上離すか保安上安全な場所に設置する。

よくある質問(FAQ)

Q. 電飾アドバルンの配線に使う電線は?
A. 電源から専用開閉器までは断面積0.75mm2以上のキャブタイヤケーブル(一種キャブタイヤケーブル及び耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブルを除く)、専用開閉器から文字網・文字網の配線は0.75mm2以上のビニルコードなどを使用します。
Q. 文字網とアドバルンの間隔はどれくらい必要ですか?
A. 文字網はアドバルンの下方に取り付け、文字網とアドバルンの間隔は3m以上離します。
Q. 開閉器や自動点滅装置はどこに設置しますか?
A. 専用の開閉器及び過電流遮断器はけい留点の近くに各極に設け、ガス充填位置より10m以上離すか保安上安全な場所に設置します。自動点滅装置も専用開閉器に隣接した負荷側で、同様にガス充填位置より10m以上離します。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
開閉器や自動点滅装置の置き場所の注意は?
ハリタハリタ
ガス充填位置から10m以上離すか、保安上安全な場所に設置します。ここまで押さえれば安心です。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。