電気設備の経済ニュース|2026年9月11日号

配信 2026年9月11日 朝7時/金曜は今週の値動きまとめをお届けします

電気銅建値が9月10日に237万円へ戻しました。同じ日に出た7月の受注統計は、建築設備と機械装置で向きが分かれています。

本記事は情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。数値は公表時点の速報値です。
2026年9月11日号のまるわかりグラレコ
今号まるわかりグラレコ(当サイト作成)
■ 今日の数字
・ドル円 153.40円(9月10日 東京17時値・日本銀行「外国為替市況」)
・電気銅建値 237万円/トン(JX金属 9月10日改定分。本日朝は改定なし)
・建築工事・建築設備工事の受注高 前年同月比+4.5%(2026年7月・国土交通省)
■ 昨日からの変化
・9月10日、電気銅建値が2,370,000円へ改定(前回9月7日比+2万円)。
・9月10日、国交省が建設工事受注動態統計(7月分)と建築物リフォーム・リニューアル調査(第1四半期)を公表。
・9月10日、経産省が中部電力ミライズ株式会社に電気事業法に基づく報告を要求。
・ドル円は9月9日分153円11銭→9月10日分153円40銭で、29銭の円安方向(当サイト記録)。
期限のカウントダウンと納期情報の更新状況
図解1:期限のカウントダウンと、納期情報の更新状況(当サイト作成)
今週の値動き

為替は週内で約2円90銭の円高、電気銅建値は下げてから戻す

コスト

当サイトが毎朝記録している東京17時値は、9月4日分156円29銭、7日分155円55銭、8日分153円80銭、9日分153円11銭、10日分153円40銭。週内で2円89銭の円高方向ですが、動きの大半は7日から9日に集中し、直近の10日は29銭戻しています。どちらも指標にすぎず、実際の調達価格には加工費と流通コストが乗ります。

電気銅建値は逆の順番でした。9月3日の2,370,000円から7日に2,350,000円へ下げ、3営業日据え置いたあと、10日に2,370,000円へ戻しています。本日朝は改定がありません。

→ 実務メモ 積算・購買のご担当者は、今週中に、月内に発注予定の案件について「見積の為替前提はいつの値か」「有効期限はいつか」「建値連動の条項があるか」の3点を表にまとめておきたいところです。10月1日起算の値上げが控える品目は、起算点が発注日か納品日かで結論が変わります。必ず個別にご確認ください。
▶ 関連ツール:資材の発注リミット逆算ツール(https://denkisekkei.com/?p=1418)/登録不要・無料でお使いいただけます。
※「セコサポ(denkisekkei.com)」は、当サイト「HARITAの設計室」と同一の運営者による姉妹サイトです。
出典:日本銀行「外国為替市況」2026年9月4日分・9月7日分・9月8日分・9月9日分・9月10日分(東京17時のスポット・レートのビッド側。当サイトが毎朝1日1行で記録した値です)/JX金属株式会社ウェブサイト「銅建値」 https://www.jx-nmm.com/cuprice/ (JX金属ウェブサイトへのリンクです。2026年9月11日閲覧。差分は当サイトが算出しました)
統計

7月の建設工事受注、建築設備は+4.5%、機械装置等は-16.9%

新規

国土交通省は9月10日、建設工事受注動態統計調査報告の令和8年7月分を公表しました。

7月の受注高合計は10兆9,346億円で前年同月比+2.9%。土木工事+11.2%、建築工事・建築設備工事+4.5%と伸びた一方、機械装置等工事は-16.9%。4〜7月の累計でも、合計+6.3%に対し機械装置等工事は-6.7%です。

建物に付く設備工事は動く一方、生産設備に据え付ける機械装置の側は前年ほどの水準にない形に見えます。ただし標本調査のため単月の数字は大きく振れます。

→ 実務メモ 来期の要員計画に関わる方は、今月中に、この統計の業種別・地域別の表(e-Statで公開)を自社の受注実績と並べ、伸びている工事種類が自社の得意分野と重なるかを確かめておきたいところです
出典:国土交通省 報道発表資料「建設工事受注動態統計調査報告(令和8年7月分)」2026年9月10日 https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001391.html (2026年9月11日閲覧。金額・前年同月比は同発表の添付資料「受注高時系列」から当サイトが抜粋・整理したものです)
統計

改修工事の受注、非住宅が前年同期比+34.9%。住宅は-7.6%

新規

同じ9月10日、建築物リフォーム・リニューアル調査報告の令和8年度第1四半期分も公表されました。

受注高合計は5兆427億円で前年同期比+22.8%。うち住宅が1兆807億円で-7.6%、非住宅建築物が3兆9,619億円で+34.9%。第1四半期どうしで並べると、非住宅は令和7年度の2兆9,371億円から1兆円あまり増えた計算です。

新築側の建築設備工事の伸びと合わせると、改修でも非住宅が動いていることになります。

→ 実務メモ 改修案件を扱う設計・施工のご担当者は、今月中に、担当する既存建物の「次の大規模修繕・テナント工事はいつか」を管理者に確認し、そこから逆算した時期に受変電設備・照明・幹線の更新提案を出せるよう、骨子だけ先に作っておきたいところです
出典:国土交通省 報道発表資料「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和8年度第1四半期受注分)」2026年9月10日 https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001392.html (2026年9月11日閲覧。金額・伸び率は同発表の記者発表資料から当サイトが抜粋したものです)
制度

約款の料金単価の設定誤りで、経産省が電気事業法に基づく報告を要求

新規

経済産業省は9月10日、中部電力ミライズ株式会社に対し、電気事業法第106条第3項に基づく報告を求めたと公表しました。同社が2024年2月6日付で変更届出を行った特定小売供給約款について、単価の設定が誤っていた事案が確認されたことを踏まえたものです。

求められているのは、事実関係と経緯、需要家への対応状況、発生原因を特定・整理したうえでの再発防止策の報告です。電気料金は、約款の単価表と請求書の単価が一致している前提で支払うもので、届出上の単価そのものの誤りは施設側では気づきにくい話です。本稿執筆時点で確認できた範囲では、対象需要家の範囲や影響額は発表に含まれていません。

→ 実務メモ 施設の設備担当の方は、自社の契約が対象に当たるかを電力会社の案内で確認したうえで、請求書の適用単価と約款の単価表を突き合わせる作業を、年に一度の点検項目に入れておきたいところです。対象に当たるかは契約種別・契約時期により個別に判断されます。当サイトは照会や交渉の代行を行いません。
出典:経済産業省 ニュースリリース「中部電力ミライズ株式会社に対して電気事業法に基づく報告を求めました」2026年9月10日 https://www.meti.go.jp/press/2026/09/20260910001.html (2026年9月11日閲覧。本文は当サイトが要約したものです)
今週から月末までの確定スケジュールと今日の1問
図解2:今週〜月末の確定スケジュールと、今日の1問(当サイト作成)

出典一覧

  1. 日本銀行「外国為替市況」2026年9月4日分・9月7日分・9月8日分・9月9日分・9月10日分(2026年9月11日閲覧。当サイトが毎朝記録した東京17時値を用いています)
  2. JX金属株式会社ウェブサイト「銅建値」 https://www.jx-nmm.com/cuprice/ (JX金属ウェブサイトへのリンクです。同日閲覧)
  3. 国土交通省 報道発表資料「建設工事受注動態統計調査報告(令和8年7月分)」2026年9月10日(同日閲覧)
  4. 国土交通省 報道発表資料「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和8年度第1四半期受注分)」2026年9月10日(同日閲覧)
  5. 経済産業省 ニュースリリース「中部電力ミライズ株式会社に対して電気事業法に基づく報告を求めました」2026年9月10日(同日閲覧)
  6. 経済産業省 ニュースリリース「約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化について事業者団体等に要請を行いました」2026年9月2日(公正取引委員会同時発表。同日閲覧)
  7. 一般社団法人環境共創イニシアチブ「令和7年度補正 系統用蓄電システム等導入支援事業 公募情報」「令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金 公募情報(3次公募)」(同日閲覧)
  8. パナソニックEWネットワークス株式会社「ネットワーク機器価格改定について」2026年7月15日/コイズミ照明株式会社「照明器具の価格改定について」(同日閲覧)
  9. 政府統計の総合窓口(e-Stat)「公表予定一覧」/一般社団法人日本配電制御システム工業会ウェブサイト(同日閲覧)

ご注意

  1. 本記事は公表資料をもとにした情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。本文中の企業名・団体名は公表資料の発表主体または対象として記載したものです。
  2. 数値はいずれも公表時点の速報値です。訂正・改定が入る可能性があります。統計調査の結果は標本調査に基づく推計値です。
  3. 為替・銅建値の水準やその変化について、将来の見通しを述べたものではありません。値動きの背景や要因については本記事では扱っていません。
  4. 公募・補助金・支援措置について、応募・申請できるかどうかは応募者要件・申請者要件・技術要件・設備要件等により個別に判断されます。当サイトは応募・申請手続きの代行・受任や個別の相談を行いません。必ず最新の募集要領・公募要領と、執行団体・所管官庁でご確認ください。
  5. 値上げ率・起算点・経過措置の条件は各社が公表した時点のものです。適用条件は取引先・契約により異なりますので、必ず個別にご確認ください。手形・小切手の最終振出期限も金融機関により異なります。
  6. 納期・期限に関する記述は計算上の目安です。実際のリードタイムは型式・数量・時期で変わるため、必ずメーカー・商社に個別にご確認ください。
  7. グラレコ・図解・アイキャッチはすべて当サイトが作成した図であり、他社の図表・グラフ・製品画像は含んでいません。電気銅建値は本日値と直近の改定分のみを掲載しています。系列グラフ・指数・ヒートマップは、当サイト自身の日次記録が所定の日数に達するまで休止しています。
  8. 「本稿執筆時点で確認できた範囲では」と記した事項は、確認できなかっただけで存在しないことを意味するものではありません。

次回配信:2026年9月12日(土)朝7時/土日は簡易版をお届けします。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。