電気設備の経済ニュース|2026年9月7日号

配信 2026年9月7日 朝7時/月曜は先週の総括と今週の予定をお届けします

先週のドル円は、当サイトが毎朝記録している東京17時値で3円27銭の円高方向。国土交通省は建設分野のAI戦略と、人材確保の令和9年度概算要求を同じ日に公表しました。

本記事は情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。数値は公表時点の速報値です。
2026年9月7日号のまるわかりグラレコ
今号まるわかりグラレコ(当サイト作成)
■ 今日の数字
・ドル円 156.29円(9月4日 東京17時値・日本銀行「外国為替市況」。9月7日分は本稿執筆時点で未公表)
・電気銅建値 237万円/トン(JX金属 9月3日改定分。本日は改定なし)
・建設事業主等に対する助成金 73億円(厚生労働省 令和9年度予算概算要求)
■ 先週からの変化
・ドル円は当サイトの記録で、8月31日分から9月4日分にかけて3円27銭の円高方向。
・電気銅建値は9月3日改定の2,370,000円で据置きです。
・国土交通省・厚生労働省が9月4日、建設業の人材確保・育成に向けた令和9年度概算要求の概要を公表しました。
・国土交通省が9月4日、インフラ分野のAI実装に向けた取組方針とフィジカルAI戦略(中間とりまとめ)を公表しました。
期限のカウントダウンと納期情報の更新状況
図解1:期限のカウントダウンと、納期情報の更新状況(当サイト作成)
先週の総括

ドル円は週内で3円27銭の円高方向、銅建値は2回改定

コスト

当サイトが毎朝記録している日本銀行「外国為替市況」の東京17時値は、8月31日分が159円56銭、9月4日分が156円29銭。この間で3円27銭、円高方向に動いたことになります。とくに9月2日分から9月3日分にかけての動きが大きく、1営業日で2円66銭でした。

電気銅建値は、9月1日に2,400,000円へ改定されたあと、9月3日に2,370,000円へ改定されています。本日朝の時点では据置きです。

銅の建値が下がり、為替も円高方向という組み合わせで、材料費側の前提はいったん軽くなった形です。ただし建値は素材の指標で、実際の調達価格には加工費と流通コストが乗ります。

→ 実務メモ 積算・購買のご担当者は、今週中に、輸入品を含む見積の為替前提をいつの時点の値で置いたか、その見積の有効期限がいつまでかを、案件ごとに一覧にしておきたいところです
▶ 関連ツール:資材の発注リミット逆算ツール(https://denkisekkei.com/?p=1418)/会員登録は不要で、無料でお使いいただけます。
※「セコサポ(denkisekkei.com)」は、当サイト「HARITAの設計室」と同一の運営者による姉妹サイトです。
出典:日本銀行「外国為替市況」2026年8月31日分・9月2日分・9月3日分・9月4日分(東京17時のスポット・レートのビッド側。当サイトが毎朝1日1行で記録した値です)/JX金属株式会社ウェブサイト「銅建値」 https://www.jx-nmm.com/cuprice/ (JX金属ウェブサイトへのリンクです。2026年9月7日閲覧。差分は当サイトが算出しました)
制度・人材

建設業の人材確保・育成、令和9年度概算要求。技能者の29歳以下は約12%

新規

国土交通省と厚生労働省は9月4日、建設業の人材確保・育成に関する令和9年度予算概算要求の概要を公表しました。両省の資料によると、建設業の技能者のうち60歳以上の割合が約4分の1を占める一方、29歳以下は全体の約12%です。

重点事項は「人材確保」「人材育成」「魅力ある職場づくり」の3つ。建設事業主等に対する助成金による支援73億円が3つの柱に共通して計上され、ほかに中小建設事業主等への支援4.9億円、雇用管理責任者等に対する研修の実施1.1億円が挙げられています。

いずれも概算要求の段階で、内容と金額は今後の予算編成で変わります。

→ 実務メモ 人事・総務のご担当者は、今月中に、自社が使える助成金のコースを厚生労働省の助成金一覧で確認し、来年度の採用・育成計画に織り込めるかを整理しておきたいところです。支給の可否は事業主の要件・訓練内容により個別に判断されますので、必ず管轄の労働局にご確認ください。当サイトは申請手続きの代行・受任や個別の相談をお受けしていません。
出典:国土交通省 報道発表資料「建設業の人材確保・育成に向けた取組を進めていきます~国土交通省・厚生労働省の令和9年度概算要求の概要~」2026年9月4日 https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00377.html /厚生労働省 報道発表資料(同時発表)2026年9月4日 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75797.html (いずれも2026年9月7日閲覧。本文は当サイトが要約したものです)
新技術・DX

インフラ分野のAI実装方針とフィジカルAI戦略。技術基準類を機械が読める形へ

新規

国土交通省は9月4日、8月26日の第13回インフラ分野のDX推進本部で策定した「国土交通省インフラ分野のAI実装に向けた取組方針」と、「建設分野におけるフィジカルAI戦略」(中間とりまとめ)を公表しました。

取組方針では、AIを「現場で働く人の能力を拡張させ生産性向上を加速する基盤」と位置づけています。フィジカルAI戦略は、産学官のコンソーシアムを構築して進める方針です。

方針のもう一つの柱として、技術基準類をAIが参照・解釈・認識しやすい構造化された形式へ整備するとされ、先行して「土木工事共通仕様書(案)令和8年3月」がJSON-LDを追加したHTML形式で同時に公開されました。PDFを人が読む前提から、機械が読める形へ順に移していく動きになります。

→ 実務メモ 設計・積算のDXを担当する方は、今週のうちに公開されたHTML版の仕様書を実際に開き、自社の検索・照合の仕組みに載せられる形かを見ておきたいところです。電気設備の仕様書が同じ形式で整備される時期は、本稿執筆時点で確認できた範囲では示されていません。
出典:国土交通省 報道発表資料「「国土交通省インフラ分野のAI実装に向けた取組方針」及び「建設分野におけるフィジカルAI戦略」(中間とりまとめ)の策定」2026年9月4日 https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001361.html (2026年9月7日閲覧。本文は当サイトが要約したものです)
先週の総括

先週動いた制度のおさらい。9月30日の手形の期限が近づく

期限

先週は制度側の発表が続きました。9月3日にすべての都道府県の地方最低賃金審議会で答申が取りまとめられ、全国加重平均は1,177円。経済産業省は9月4日に、対応する中小企業・小規模事業者への支援策を公表しました。発効日は都道府県ごとに異なります。

電力インフラの側では、経済産業省が9月1日に電気事業法に基づく大規模送電線・大規模電源への融資制度の事前相談の受付を開始(2026年度中の融資実行の希望は9月30日までに連絡)。9月4日には一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更を承認しました。

支払い実務では、9月2日に中小企業庁と公正取引委員会が、約束手形の利用廃止を踏まえた支払の適正化について事業者団体等へ要請しています。多くの金融機関が9月30日を手形・小切手の最終振出期限に設定しており、残り23日です。

→ 実務メモ 経理・購買のご担当者は、今週中に、9月中に振り出す予定の手形が残っていないかを取引先ごとに確認し、振込やでんさいへの切り替えを先方と決めておきたいところです。最終振出期限は金融機関により異なりますので、取引金融機関にご確認ください。
出典:経済産業省 ニュースリリース「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策を公表します」2026年9月4日/「一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を承認しました」2026年9月4日/「電気事業法に基づく大規模送電線・大規模電源に対する融資制度について、事前相談の受付を開始しました」2026年9月1日/「約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化について事業者団体等に要請を行いました」2026年9月2日(公正取引委員会同時発表) https://www.meti.go.jp/press/ (いずれも2026年9月7日閲覧。残り日数は当サイトが算出しました)
今週の予定

本日14時に景気動向指数、明日はGDPの2次速報

予定

本日9月7日14時に内閣府から景気動向指数の7月分速報、明日8日は8時30分に厚生労働省の毎月勤労統計調査(7月分速報)、8時50分に内閣府の四半期別GDP速報(2026年4-6月期2次速報)が公表されます。

その後は9月14日に鉱工業指数の7月分確報、16日に機械受注統計調査(7月実績)、18日に全国の消費者物価指数(8月分)。月末の30日には鉱工業指数の8月分速報と建築着工統計調査報告の8月分が重なります。需要側を見るなら16日の機械受注、コスト側なら18日の消費者物価指数が手がかりです。

→ 実務メモ 営業計画をお持ちの方は、本日のうちに9月16日の機械受注と9月18日の全国CPIをカレンダーに入れ、当日にどの系列を見るかまで決めておきたいところです。機械受注は月ごとの振れが大きい統計で、単月の数字で受注環境を判断しないことが前提です。
出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)「公表予定一覧」2026年9月分 https://www.e-stat.go.jp/release-calendar /国土交通省「建築着工統計調査報告(令和8年7月分)」記者発表資料に記載の8月分公表予定日(いずれも2026年9月7日閲覧。同サイトの公表予定を当サイトが抜粋・整理しました)
今週から月末までの確定スケジュールと今日の1問
図解2:今週〜月末の確定スケジュールと、今日の1問(当サイト作成)

出典一覧

  1. 日本銀行「外国為替市況」2026年8月31日分・9月2日分・9月3日分・9月4日分(2026年9月7日閲覧。当サイトが毎朝記録した東京17時値を用いています)
  2. JX金属株式会社ウェブサイト「銅建値」 https://www.jx-nmm.com/cuprice/ (JX金属ウェブサイトへのリンクです。同日閲覧)
  3. 国土交通省 報道発表資料「建設業の人材確保・育成に向けた取組を進めていきます~国土交通省・厚生労働省の令和9年度概算要求の概要~」2026年9月4日/厚生労働省 同時発表(同日閲覧)
  4. 国土交通省 報道発表資料「「国土交通省インフラ分野のAI実装に向けた取組方針」及び「建設分野におけるフィジカルAI戦略」(中間とりまとめ)の策定」2026年9月4日(同日閲覧)
  5. 経済産業省 ニュースリリース「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策を公表します」2026年9月4日/「一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を承認しました」2026年9月4日(同日閲覧)
  6. 経済産業省 ニュースリリース「電気事業法に基づく大規模送電線・大規模電源に対する融資制度について、事前相談の受付を開始しました」2026年9月1日/「約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化について事業者団体等に要請を行いました」2026年9月2日(公正取引委員会同時発表。同日閲覧)
  7. 一般社団法人環境共創イニシアチブ「令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)公募情報(3次公募)」/経済産業省「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」(同日閲覧)
  8. パナソニックEWネットワークス株式会社「ネットワーク機器価格改定について」2026年7月15日/コイズミ照明株式会社「照明器具の価格改定について」(同日閲覧)
  9. 政府統計の総合窓口(e-Stat)「公表予定一覧」/一般社団法人日本配電制御システム工業会ウェブサイト(同日閲覧)

ご注意

  1. 本記事は公表資料をもとにした情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。本文中の企業名・団体名は公表資料の発表主体または対象として記載したものです。
  2. 数値はいずれも公表時点の速報値です。訂正・改定が入る可能性があります。令和9年度概算要求の内容と金額は、今後の予算編成で変わります。
  3. 為替・銅建値の水準やその変化について、将来の見通しを述べたものではありません。値動きの背景や要因については本記事では扱っていません。
  4. 補助金・助成金・支援制度・税制について、適用できるかどうかは申請者要件・設備要件・訓練内容等により個別に判断されます。当サイトは申請手続きの代行・受任や税務相談・労務相談を行いません。必ず最新の公募要領・支給要領と、執行団体・所管官庁・労働局や税理士等の専門家でご確認ください。
  5. 値上げ率・起算点・経過措置の条件は各社が公表した時点のものです。適用条件は取引先・契約により異なりますので、必ず個別にご確認ください。手形・小切手の最終振出期限も金融機関により異なります。
  6. 納期・期限に関する記述は計算上の目安です。実際のリードタイムは型式・数量・時期で変わるため、必ずメーカー・商社に個別にご確認ください。
  7. グラレコ・図解・アイキャッチはすべて当サイトが作成した図であり、他社の図表・グラフ・製品画像は含んでいません。電気銅建値は本日値と直近の改定分、および月間平均のみを掲載しています。系列グラフ・指数・ヒートマップは、当サイト自身の日次記録が所定の日数に達するまで休止しています。
  8. 「本稿執筆時点で確認できた範囲では」と記した事項は、確認できなかっただけで存在しないことを意味するものではありません。

次回配信:2026年9月8日(火)朝7時/火曜は納期・調達をお届けします。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。