電気設備の経済ニュース|2026年9月6日号

配信 2026年9月6日 朝7時/土日は簡易版でお届けします

7月の民間非居住建築の着工床面積は256万㎡、前年同月比+17.4%。事務所+30.3%、工場+29.2%と、電気設備の需要に直結する用途がそろって増えました。

本記事は情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。数値は公表時点の速報値です。
2026年9月6日号のまるわかりグラレコ
今号まるわかりグラレコ(当サイト作成)
■ 今日の数字
・ドル円 156.29円(9月4日 東京17時値・日本銀行「外国為替市況」。土日は公表なし)
・電気銅建値 237万円/トン(JX金属 9月3日改定分。日曜のため本日の改定なし)
・民間非居住建築の着工床面積 256万㎡(国土交通省 2026年7月分・前年同月比+17.4%)
■ 昨日からの変化
・ドル円は、日本銀行「外国為替市況」が土日は公表されないため、9月4日分の156円29銭が最新です。
・電気銅建値は9月3日改定の2,370,000円で据置き。日曜のため改定はありません。
・国土交通省と厚生労働省が9月4日、建設業の人材確保・育成に向けた令和9年度概算要求の概要を公表しました。
・日本配電制御システム工業会(JSIA)の公開ページは9月4日の官公庁通知2件が最新で、納期情報の更新は本稿執筆時点で確認できた範囲ではありません。
・前号(9月5日号)は公開作業の都合で、掲載が本日朝になりました。
期限のカウントダウンと納期情報の更新状況
図解1:期限のカウントダウンと、納期情報の更新状況(当サイト作成)
統計・着工

民間非居住建築の着工床面積は256万㎡、前年同月比+17.4%

需要

国土交通省が8月31日に公表した建築着工統計調査報告(令和8年7月分)によると、7月の全建築物の着工床面積は828万㎡で前年同月比+9.4%、3か月連続の増加です。

民間のうち非居住用は256万㎡(+17.4%、2か月連続の増加)。使途別では事務所37万㎡(+30.3%)、店舗28万㎡(+5.1%)、工場51万㎡(+29.2%、5か月ぶりの増加)、倉庫58万㎡(+12.1%)と、4使途がそろって増えました。用途別では製造業用が61万㎡(+19.8%)、情報通信業用は3万㎡(-37.4%)でした。

着工床面積は、受変電設備幹線、照明・動力の物量に効いてくる数字です。工場と倉庫だけで109万㎡と、民間非居住用の4割強を占めます。8月分は9月30日に公表予定です。

→ 実務メモ 設計者・営業担当の方は、工場・倉庫・事務所の案件について、基本設計に入る前に受変電設備と幹線の主要機器の納期を型式単位で確認し、発注リミットを工程表に書き込んでおきたいところです。実際のリードタイムは型式・数量・時期で変わりますので、必ずメーカー・商社に個別にご確認ください。
▶ 関連ツール:資材の発注リミット逆算ツール(https://denkisekkei.com/?p=1418)/会員登録は不要で、無料でお使いいただけます。
※「セコサポ(denkisekkei.com)」は、当サイト「HARITAの設計室」と同一の運営者による姉妹サイトです。
出典:国土交通省 報道発表資料「建築着工統計調査報告(令和8年7月分)」2026年8月31日 https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001390.html (2026年9月6日閲覧。数値は同報告の記者発表資料から当サイトが抜粋し、工場・倉庫の合計と構成比は当サイトが算出しました)
統計・生産

鉱工業生産7月速報、電気機械は前年比+5.4%、建設財は-1.9%

供給

経済産業省が8月31日に公表した鉱工業指数の2026年7月分速報では、生産指数(季節調整済、2020年=100)は104.7で前月比+0.1%、出荷は+2.2%、在庫は+0.5%。基調判断は「生産は一進一退」です。

電気機械工業は109.7で前月比-0.6%、前年同月比+5.4%。財別では資本財(除.輸送機械)が123.1で前月比+4.4%・前年同月比+12.5%と伸びる一方、建設財は87.1で前月比-1.9%・前年同月比-2.1%でした。

製造工業生産予測調査では、8月が前月比+6.4%、9月が-4.2%の見込みです。7月分の確報は9月14日13時30分、8月分の速報は9月30日8時50分に公表されます。

→ 実務メモ 経営・営業企画の方は、月次の会議資料に「電気機械工業」と「建設財」の前年同月比を1行ずつ定点で入れ、9月14日の確報と9月30日の8月分速報で更新しておきたいところです。予測指数は月ごとの振れが大きく、単月の数字で受注環境を判断しないことが前提になります。
出典:経済産業省「鉱工業指数(生産・出荷・在庫、生産能力・稼働率)結果の概要【2026年7月分】」および「2026年7月の鉱工業(生産・出荷・在庫)指数の動向(速報)」2026年8月31日 https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html (2026年9月6日閲覧。本文は当サイトが要約したものです)
制度・税制

大胆な投資促進税制、7月31日から申請受付中。建物附属設備は税額控除4%

大型投資

経済産業省は7月31日、「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」の確認申請の受付を全国9か所の経済産業局で始めました。令和11年3月31日までに産業競争力強化法に基づく確認を受け、その日から5年の間に設備投資を行えば、建物を含む設備投資について即時償却または税額控除が受けられる仕組みです。

同省の「令和8年度税制改正のポイント」によると、対象は原則すべての業種で、投資利益率15%以上かつ投資下限額35億円(中小企業者等は5億円)以上の投資計画。対象設備には建物、構築物、建物附属設備、機械装置などが含まれ、税額控除率は7%、建物・建物附属設備・構築物は4%です。申請から確認書の発行までは概ね30日程度とされています。

税務上の減価償却資産の区分では、電気設備(照明設備を含む)は「建物附属設備」に含まれます。

→ 実務メモ 大型の工場・物流施設案件を担当する設計者・営業の方は、基本設計に入る前に、施主側で本税制の確認申請を予定しているかを一度確かめておきたいところです。適用の可否は投資計画の要件により個別に判断されますので、施主の税理士・公認会計士や管轄の経済産業局にご確認ください。
出典:経済産業省「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」(最終更新2026年8月31日) https://www.meti.go.jp/policy/economy/kyosoryoku_kyoka/henkashien/daitanzeisei/daitan.html /ニュースリリース「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付開始について」2026年7月31日/「経済産業関係 令和8年度税制改正のポイント」(いずれも2026年9月6日閲覧。本文は当サイトが要約したものです。減価償却資産の区分は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」別表第一によります)
来週から月末までの確定スケジュールと今日の1問
図解2:来週〜月末の確定スケジュールと、今日の1問(当サイト作成)

出典一覧

  1. 国土交通省 報道発表資料「建築着工統計調査報告(令和8年7月分)」2026年8月31日(2026年9月6日閲覧)
  2. 経済産業省「鉱工業指数(生産・出荷・在庫、生産能力・稼働率)結果の概要【2026年7月分】」「2026年7月の鉱工業(生産・出荷・在庫)指数の動向(速報)」2026年8月31日(同日閲覧)
  3. 経済産業省「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」ページ、ニュースリリース「同税制の申請受付開始について」2026年7月31日、「経済産業関係 令和8年度税制改正のポイント」(同日閲覧)
  4. 国土交通省・厚生労働省 報道発表資料「建設業の人材確保・育成に向けた取組を進めていきます」2026年9月4日(同日閲覧)
  5. 日本銀行「外国為替市況」2026年9月4日分(同日閲覧)
  6. JX金属株式会社ウェブサイト「銅建値」 https://www.jx-nmm.com/cuprice/ (JX金属ウェブサイトへのリンクです。同日閲覧)
  7. 一般社団法人環境共創イニシアチブ「令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)公募情報(3次公募)」/経済産業省 ニュースリリース「約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化について事業者団体等に要請を行いました」2026年9月2日(同日閲覧)
  8. パナソニックEWネットワークス株式会社「ネットワーク機器価格改定について」2026年7月15日/コイズミ照明株式会社「照明器具の価格改定について」(同日閲覧)
  9. 政府統計の総合窓口(e-Stat)「公表予定一覧」/一般社団法人日本配電制御システム工業会ウェブサイト(同日閲覧)

ご注意

  1. 本記事は公表資料をもとにした情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。本文中の企業名・団体名は公表資料の発表主体または対象として記載したものです。
  2. 数値はいずれも公表時点の速報値です。訂正・改定が入る可能性があります。鉱工業指数の7月分は9月14日に確報が公表されます。
  3. 為替・銅建値の水準やその変化について、将来の見通しを述べたものではありません。値動きの背景や要因については本記事では扱っていません。
  4. 補助金・支援制度・税制について、適用できるかどうかは申請者要件・設備要件・投資計画の内容により個別に判断されます。当サイトは申請手続きの代行・受任や税務相談を行いません。必ず最新の公募要領・申請要領と、執行団体・所管官庁・税理士等の専門家でご確認ください。
  5. 値上げ率・起算点・経過措置の条件は各社が公表した時点のものです。適用条件は取引先・契約により異なりますので、必ず個別にご確認ください。手形・小切手の最終振出期限も金融機関により異なります。
  6. 納期・期限に関する記述は計算上の目安です。実際のリードタイムは型式・数量・時期で変わるため、必ずメーカー・商社に個別にご確認ください。着工統計は着工時点の届出を集計したもので、受注や売上の時期とは一致しません。
  7. グラレコ・図解・アイキャッチはすべて当サイトが作成した図であり、他社の図表・グラフ・製品画像は含んでいません。電気銅建値は本日値と直近の改定分、および月間平均のみを掲載しています。系列グラフ・指数・ヒートマップは、当サイト自身の日次記録が所定の日数に達するまで休止しています。
  8. 「本稿執筆時点で確認できた範囲では」と記した事項は、確認できなかっただけで存在しないことを意味するものではありません。

次回配信:2026年9月7日(月)朝7時/月曜は先週の総括と今週の予定をお届けします。

30秒アンケートこの記事は役に立ちましたか?

タップするだけで完了します。あなたの声でこのサイトは育ちます。

次に読むならこれ電気設備の経済ニュース|2026年9月5日号 ドル円156円台、最低賃金は1,177円経済ニュース
ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。