出典:「高圧又は特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン」より

高調波流出電流計算を進めるうえで避けて通れないのが等価容量の算出です。式の意味と手順さえ押さえれば計算は難しくありません。本記事では、等価容量の計算式 P0=Σ(Ki×Pi) の意味から、換算係数の確認・合計と上限値の比較までを分かりやすく解説します。

高調波の等価容量計算の3つのポイントを示した図解(計算式・換算係数・上限値)

⚡ 先に結論

等価容量は P0=Σ(Ki×Pi)[kVA] で求め、換算係数Kiと定格容量Piを機器ごとに掛けて合計します。求めた等価容量が受電電圧ごとの限度値(6.6kVなら50kVA)以下であれば、その時点で高調波の検討は終了となります。

等価容量の計算式と考え方

  • 計算式:P0 = Σ(Ki × Pi)[kVA]
  • Ki=換算係数(回路種別ごとに決まる係数)
  • Pi=定格容量[kVA]
  • 等価容量とは、高調波発生機器ごとの容量を「三相ブリッジ6パルス変換装置の回路構成容量」に換算したものの総和です。

換算係数の確認方法

  • 換算係数は高調波対策機器ごとに決まっているため、機器の仕様書やガイドラインの換算係数表で確認します。
  • 同じ三相ブリッジでも、コンデンサ平滑・リアクトルの有無など回路種別によって係数が異なります
  • 抽出した機器それぞれに換算係数を掛け、定格容量とともに集計します。

上限値(限度値)との比較

判定に用いる限度値は、受電電圧によって次のように定められています。

受電電圧 限度値
6.6kV 50kVA
22kV・33kV 300kVA
66kV以上 2,000kVA

一般的な高圧受電(6.6kV)では限度値50kVA。等価容量が限度値以下であれば、高調波流出電流計算は検討終了となります。

たとえ話で考えてみよう

等価容量は、機器ごとにバラバラな「高調波の出しやすさ」を、6パルス換算という共通のものさしにそろえて足し算する作業です。換算係数は各機器の“換算レート”にあたります。

見習いペン太
見習いペン太
換算係数って、何を掛ければいいんですか?
はりた
はりた
機器ごとに決まっているから、まずは仕様書を確認しよう。その係数に定格容量を掛けて、全機器ぶんを足したものが等価容量だよ。
見習いペン太
見習いペン太
合計が限度値以下ならOKなんですね!
はりた
はりた
そう。6.6kV受電なら50kVA以下で検討終了。超えるなら高調波対策を検討していくんだ。

よくある質問(FAQ)

Q. 等価容量の計算式は?
A. P0=Σ(Ki×Pi)[kVA]です。換算係数Kiと定格容量Piを機器ごとに掛け合わせ、すべて合計して求めます。
Q. 受電電圧6.6kVのときの限度値は?
A. 50kVAです。22kV・33kVは300kVA、66kV以上は2,000kVAとなります。
Q. 換算係数はどこで確認できますか?
A. 高調波発生機器の仕様書や、高調波抑制対策ガイドラインの換算係数表で確認します。回路種別によって値が異なります。