電気設備の経済ニュース|2026年8月17日号 電気銅建値242万円/t、富士電機機器制御の納期は改善ゼロ
電気設備の経済ニュース|2026年8月17日号 電気銅建値242万円/t、富士電機機器制御の納期は改善ゼロ
電気銅建値が本日8月17日に242万円/tへ改定されました(前回8月12日から+4万円)。円は8月14日の東京17時で159円台。そして今週いちばん効くのが、富士電機機器制御の納期第62報。改善した品目がひとつもありません。盤の設計を抱えている方は、今週中に主要部品の型式を固めてください。

- 1電気銅建値が本日8月17日に改定され242万円/t(前回8月12日の238万円から+4万円)。7月の企業物価は前年比+7.2%、うち非鉄金属は+40.6%。
- 2ドル円は8月14日の東京17時で159.21円(日本銀行「外国為替市況」)。7月末の介入後につけた8月3日の156円台からは戻した水準です。
- 3富士電機機器制御の納期第62報(7月31日時点)で電磁接触器など8品目が延伸、改善はゼロ。高圧真空遮断器は14〜15か月のままです。

物価・資材価格
上昇
JX金属の電気銅建値が本日8月17日に改定され2,420,000円/tになりました。直近の改定は8月12日(238万円)で、4万円の引き上げです。建値は毎日動くものではなく、相場が一定幅動いたときに改定され、それまでは据え置かれる階段型の価格です。8月に入ってから改定が続いており、月初に組んだ見積の前提が半月で変わっている計算になります。
7月の国内企業物価指数は前年比+7.2%(6月+7.3%)。うち非鉄金属が+40.6%と突出し、指数全体を+1.56%ポイント押し上げています。アルミ圧延製品も6月+8.2%から7月+24.0%へ急伸しており、「銅が高いからアルミへ」という逃げ道も成立しにくくなっています。
出典:JX金属「銅建値」(2026年8月17日建値)/日本銀行「企業物価指数(2026年7月速報)」2026年8月13日公表、次回公表は9月11日(金)。非鉄金属の寄与度+1.56%ポイントおよびアルミ圧延製品の前年比は、同指数の品目別時系列から当サイトが算出した参考値です。
納期・調達(今号の本命)
悪化
富士電機機器制御が7月31日時点で出した納期第62報が、日本配電制御システム工業会(JSIA)に8月5日付で掲載されました。前回(第61報・7月3日時点)と比べると、納期が延びた品目とリストに新規追加された品目が合わせて8つ、短縮した品目はゼロです。
電磁接触器SK□Wが1〜2か月から2.5〜3.5か月へ、SSC単極が1〜2か月から2〜3か月へ延伸。配線用遮断器G-TWIN MCCBラムダとFAセンサが新たに長納期リスト入りしました。盤内の高圧機器はさらに厳しく、高圧真空遮断器Nシリーズは14〜15か月、VMCは11〜12か月で据え置き。同社は「解消時期を明示することが困難」としています。
出典:富士電機機器制御「弊社商品の納期状況について(第62報)」2026年7月31日時点(日本配電制御システム工業会 公開ページ掲載、2026年8月5日更新)。図表は掲載品目のうち当サイトが7品目を抜粋し、第61報との差分は当サイトが算出したものです。標準的な目安であり、個別案件の納期を保証するものではありません。
▶ 発注期限を逆算する:セコサポ「資材の発注リミット逆算ツール」(登録不要)
※「セコサポ(denkisekkei.com)」は、当サイト「HARITAの設計室」と同一の運営者による姉妹サイトです。
補助金・支援制度
締切
令和7年度補正のEV充電インフラ補助金(充電設備 第2期)は、本日8月17日13時で申請受付が終了します。本稿執筆時点で、次期公募の予定は公表を確認できていません。
蓄電池は枠で状況が分かれます。PCS合計出力100kW以上の大規模枠(大規模業務産業用・再エネ電源併設)は5月29日で締切、追加公募は実施しない旨が公募ページに明記されています。本稿執筆時点で公募中なのは100kW未満のDR補助(10月30日締切)とIoT化推進事業(11月27日締切)。GX地域共創補助金は9月1日正午が1次公募の締切です。いずれも申請できるかどうかは申請者要件・設備要件により個別に判断されます。
出典:次世代自動車振興センター(2026年7月24日付お知らせ)/環境共創イニシアチブ(SII)各事業公募ページ(as-of 2026年8月17日)。

政策・規格
改正
電気事業法を改正する法律が7月17日に成立しました(施行は公布から9か月を超えない範囲で政令指定)。実務に効くのは太陽光発電の支持物等について工事前の適合性確認制度が拡充される点です。
あわせて「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈」(通達)の改正が6月1日から適用開始。別表第二・三・五が別表第十二へ一本化され、電線管システム(J61386)など12規格のJISが更新されました。猶予期間は2029年5月31日までです。
出典:経済産業省「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について」改正(2026年6月1日適用)/電気事業法を改正する法律(2026年7月17日成立)。解説として電気安全環境研究所(JET)会報 vol.072 を参照しました。本稿執筆時点で確認できた範囲では、電気設備技術基準の解釈の直近改正は令和7年11月20日で、7〜8月の改正はありません。
新技術
新着
パワーエックスが8月3日、大規模蓄電所向けMega Power 4000を発表しました。設計側にとって効くのは容量で、1コンテナあたり4.6MWh(採用セルにより4.2MWh)と同社従来品の約1.7倍。20フィートコンテナに液冷式LFPを収め、PCSは内製とされています。2段積み構成では最大9,360kWh、量産は2027年5月の予定です。電線側では住友電気工業が7月9日、英SSEN Transmissionと枠組み契約を結び、525kV HVDCケーブル(Shetland 2)の初期設計・エンジニアリングに着手すると発表しました。
出典:パワーエックス プレスリリース(2026年8月3日)/住友電気工業 プレスリリース(2026年7月9日)。
先週の総括と今週の予定(月曜のテーマ)
今週
先週いちばん目立ったのは電線・非鉄でした。古河電工、フジクラ、住友電気工業、SWCCが7月末から8月上旬にかけて相次いで業績予想の上方修正を開示しています。AI・データセンター向けの光ファイバと電線の需要が背景で、古河電工は8月4日に光ファイバケーブルの生産能力増強(総投資額約1,000億円、2028年度下期に量産開始)も発表しました。一方でゼネコン・サブコン各社は第1四半期で増益を出しつつ、通期予想は据え置きが中心。同じ建設関連でも、川上の素材・部材側に利益が乗り、施工側には乗りきっていない構図です。
今週は8月19日(水)8時50分に内閣府の機械受注統計(6月実績+7〜9月見通し)。受変電・盤の引き合いの先行きを見るならここです。月末31日には建築着工統計7月分(14時)と鉱工業生産7月分(8時50分)が並びます。
出典:各社適時開示(古河電工「光ファイバ・光ファイバケーブル生産に係る固定資産の取得について」2026年8月4日ほか、2026年7月〜8月開示分)/内閣府・国土交通省・経済産業省の公表予定。
出典一覧|日本銀行「外国為替市況」「企業物価指数(2026年7月速報)」/JX金属「銅建値」/富士電機機器制御「弊社商品の納期状況について(第62報)」(日本配電制御システム工業会 公開ページ掲載)/国土交通省「建築着工統計調査報告」/経済産業省「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について」/環境共創イニシアチブ(SII)・次世代自動車振興センターの各公募情報/内閣府「機械受注統計」公表予定/各社適時開示・プレスリリース(パワーエックス、住友電気工業、古河電工ほか)/当サイト「電気設備資材の値上げ・価格改定と納期一覧」(2026年8月13日更新)
ご注意
① 本記事の数値は、記載の出典における公表時点の速報値であり、後日改定される場合があります。
② 図中の「変化」「差分」は、当サイトが公表資料を比較して算出した参考値です。実際の調達価格・積算単価を示すものではありません。
③ 納期はメーカーが公表する標準的な目安です。個別案件の納期を保証するものではなく、型式・数量・時期により変動します。必ずメーカー・商社に個別にご確認ください。
④ 補助金・支援制度の申請可否は、申請者要件・設備要件等により個別に判断されます。本記事は適用可否についての助言ではありません。必ず最新の公募要領および所管官庁・執行団体にご確認ください。
⑤ 法令・規格に関する記載は一般的な情報提供であり、個別の事案に対する法的助言ではありません。
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次回配信|2026年8月18日(火)朝7時/火曜のテーマは「納期・調達」です。今日の1問の答えも掲載します。
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