電気設備の経済ニュース|2026年9月5日号

配信 2026年9月5日 朝7時/土日は簡易版でお届けします
※本号は9月5日朝に作成しましたが、公開作業の都合により掲載は9月6日朝となりました。数値・記述はいずれも9月5日時点のものです。

ドル円が156円台。当サイトの日次記録では2営業日で3円40銭の円高方向です。最低賃金は全国加重平均1,177円で取りまとまりました。

本記事は情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。数値は公表時点の速報値です。
2026年9月5日号のまるわかりグラレコ
今号まるわかりグラレコ(当サイト作成)
■ 今日の数字
・ドル円 156.29円(9月4日 東京17時値・日本銀行「外国為替市況」/9時値155円64銭)
・電気銅建値 237万円/トン(JX金属 9月3日改定分。土曜のため本日の改定なし)
・最低賃金 全国加重平均 1,177円(中小企業庁 2026年9月4日公表)
■ 昨日からの変化
・ドル円の東京17時値は156円29銭。前営業日の157円03銭から74銭の円高方向で、9月2日分の159円69銭からは2営業日で3円40銭動きました。
・電気銅建値は9月3日改定の2,370,000円で据置きです。土曜のため改定はありません。
・中小企業庁が9月4日、最低賃金の引上げに対応する支援策を公表しました。全国加重平均は1,177円です。
・経済産業省が同じ9月4日、一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を承認しました。
・盤の主要機器メーカの納期情報は、本稿執筆時点で確認できた範囲では前号から変化なしです。
期限のカウントダウンと納期情報の更新状況
図解1:期限のカウントダウンと、納期情報の更新状況(当サイト作成)
為替

ドル円156.29円、2営業日で3円40銭の円高方向

調達

日本銀行「外国為替市況」の9月4日分によると、ドル円の東京17時値は156円29銭でした。同じ日の9時値は155円64銭、レンジは155円30銭〜156円45銭、中心相場は156円00銭です。9時から17時にかけては、わずかに円安方向に戻したかたちになっています。

当サイトが毎朝記録している東京17時値で並べると、9月2日分159円69銭、9月3日分157円03銭、9月4日分156円29銭。2営業日で3円40銭の円高方向です。ユーロ円は9月4日の17時時点で181円65銭〜69銭でした。

輸入部材を含む案件では、この幅が見積の総額に効いてきます。機器代金が10万ドルの案件なら、3円40銭の差は円建てで34万円です。ただし、為替が動いてもメーカーの標準価格や商社の見積がその日のうちに追随するわけではありません。

→ 実務メモ 積算担当の方は、輸入部材を含む見積について、為替前提を「いつの、どの資料の値で置いたか」を週明けの月曜までに1行でメモに残しておきたいところです。有効期限が9月中に切れるものから先に並べておくと、出し直しの順番が決めやすくなります。適用レートは取引先・契約により異なりますので、必ず個別にご確認ください。
出典:日本銀行「外国為替市況」2026年9月4日分(ならびに9月3日分・9月2日分。2026年9月5日閲覧)。2営業日の並びは当サイトが毎朝記録した値をもとに作成したものです。金額の試算は一般的な比例計算をもとに当サイトが作成しました。
制度

最低賃金の全国加重平均は1,177円、支援策も同日に公表

労務費

中小企業庁は9月4日、最低賃金の引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策を公表しました。同庁の公表資料によると、今年度の最低賃金は9月3日にすべての都道府県の地方最低賃金審議会で取りまとめられ、全国加重平均は1,177円となっています。引上げ幅について、同庁は「過去2番目の幅」と記しています。

支援策として挙げられているのは、本年1月に施行された中小受託取引適正化法・振興法の執行、官公需や同法の対象外となる民間取引を含めた価格転嫁・取引適正化の強化、持続化補助金等による販路開拓支援、賃上げ促進税制、省力化投資補助金などです。各種補助金では、賃上げを行う事業者への補助上限の引上げや加点措置を引き続き実施するとしています。

電気工事は、材料費と並んで労務費の比重が大きい仕事です。最低賃金が直接効くのは限られた場面でも、下請・応援を含めた人工単価の水準は、この改定を起点に見直されていきます。9月が「価格交渉促進月間」であることも、この時期に重なります。

→ 実務メモ 施工管理・積算の方は、年度をまたぐ工期の案件について、労務費を「いつの単価で拾ったか」を9月中に洗い出しておきたいところです。発効日は都道府県ごとに異なりますので、対象地域の労働局・地方最低賃金審議会の公表内容を必ず個別にご確認ください。
出典:経済産業省ニュースリリース「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策を公表します」2026年9月4日 https://www.meti.go.jp/press/2026/09/20260904002.html (2026年9月5日閲覧。本文は当サイトが要約したものです。「過去2番目の幅」は同資料の記載です)
電力制度

一般送配電事業者8社、託送供給等に係る収入の見通しの変更を承認

電力

経済産業省は9月4日、一般送配電事業者8社から令和8年7月10日付けで申請されていた「託送供給等に係る収入の見通し」の変更承認申請を、電気事業法第17条の2第4項にもとづき承認したと公表しました。電力・ガス取引監視等委員会の審査を経た意見を踏まえたものとされています。

公表資料には、一部の申請資料に誤りがあり、あらためて補正書が提出されたことも注記されています。

託送供給等に係る収入の見通しは、送配電網の維持・更新にかかる費用の枠組みにあたるもので、最終的には託送料金を通じて電気料金の一部に反映されていく性質のものです。ただし、今回の公表資料には具体的な料金額の記載はありません。実際の料金がどうなるかは、今後の手続と各社の届出によります。

→ 実務メモ 設備担当の方は、来年度の電気料金の前提を置くときに、契約中の料金メニューで託送関連の項目が別建てになっているかを、契約先の小売電気事業者に確認しておきたいところです。省エネ改修の投資回収年数を試算している案件では、電力量単価だけでなく基本料金側の前提も併せて見ておくと、後から数字が動きにくくなります。
出典:経済産業省ニュースリリース「一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を承認しました」2026年9月4日 https://www.meti.go.jp/press/2026/09/202609004001.html (2026年9月5日閲覧。本文は当サイトが要約したものです)
来週から月末までの確定スケジュールと今日の1問
図解2:来週〜月末の確定スケジュールと、今日の1問(当サイト作成)
▶ 関連ツール:資材の発注リミット逆算ツール(https://denkisekkei.com/?p=1418)/会員登録は不要で、無料でお使いいただけます。
※「セコサポ(denkisekkei.com)」は、当サイト「HARITAの設計室」と同一の運営者による姉妹サイトです。

出典一覧

  1. 日本銀行「外国為替市況」2026年9月4日分(ならびに9月3日分・9月2日分。2026年9月5日閲覧)
  2. JX金属株式会社ウェブサイト「銅建値」 https://www.jx-nmm.com/cuprice/ (JX金属ウェブサイトへのリンクです。同日閲覧)
  3. 経済産業省 ニュースリリース「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策を公表します」2026年9月4日(同日閲覧)
  4. 経済産業省 ニュースリリース「一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を承認しました」2026年9月4日(同日閲覧)
  5. 経済産業省 ニュースリリース「約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化について事業者団体等に要請を行いました」2026年9月2日・公正取引委員会同時発表(同日閲覧)
  6. 経済産業省 ニュースリリース「電気事業法に基づく大規模送電線・大規模電源に対する融資制度について、事前相談の受付を開始しました」2026年9月1日(同日閲覧)
  7. 一般社団法人環境共創イニシアチブ「令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)公募情報(3次公募)」(同日閲覧)
  8. パナソニックEWネットワークス株式会社「ネットワーク機器価格改定について」2026年7月15日/コイズミ照明株式会社「照明器具の価格改定について」(同日閲覧)
  9. 政府統計の総合窓口(e-Stat)「公表予定一覧」2026年9月分/一般社団法人日本配電制御システム工業会ウェブサイト(同日閲覧)

ご注意

  1. 本記事は公表資料をもとにした情報提供であり、特定の有価証券の取得・売却を推奨するものではありません。本文中の企業名は公表資料の発表主体または対象として記載したものです。
  2. 数値はいずれも公表時点の速報値です。訂正・改定が入る可能性があります。
  3. 為替・銅建値の水準やその変化について、将来の見通しを述べたものではありません。値動きの背景や要因については本記事では扱っていません。
  4. 補助金・支援策・融資制度について、申請できるかどうかは申請者要件・設備要件・計画の認定により個別に判断されます。当サイトは申請手続きの代行・受任を行いません。必ず最新の公募要領と執行団体・所管官庁でご確認ください。最低賃金の発効日と地域別の金額は、対象地域の労働局の公表内容をご確認ください。
  5. 値上げ率・起算点・経過措置の条件は各社が公表した時点のものです。適用条件は取引先・契約により異なりますので、必ず個別にご確認ください。手形・小切手の最終振出期限も金融機関により異なります。
  6. 納期・期限に関する記述は計算上の目安です。実際のリードタイムは型式・数量・時期で変わるため、必ずメーカー・商社に個別にご確認ください。託送供給等に係る収入の見通しの変更が電気料金にどう反映されるかは、今後の手続と各社の届出によります。
  7. グラレコ・図解・アイキャッチはすべて当サイトが作成した図であり、他社の図表・グラフ・製品画像は含んでいません。電気銅建値は本日値と直近の改定分、および月間平均のみを掲載しています。系列グラフ・指数・ヒートマップは、当サイト自身の日次記録が所定の日数に達するまで休止しています。
  8. 「本稿執筆時点で確認できた範囲では」と記した事項は、確認できなかっただけで存在しないことを意味するものではありません。

次回配信:2026年9月6日(日)朝7時/土日は簡易版でお届けします。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。