電気設備の経済ニュース|2026年8月1日号

2026年8月1日(土)朝7時配信|HARITAの設計室

今号まるわかりグラレコ:2026年8月1日号の要点
今号のポイント3点
① 円買い介入観測でドル円は163円台から158円台へ乱高下。日銀は政策金利1.0%を据え置き、日経平均は64,362円(+2,494円)と大幅高。
② JX金属の電気銅建値は7/28改定で236万円/t。7月は223万〜237万円の高値圏で乱高下。
③ トップランナー変圧器2026年基準+低濃度PCB期限で更新需要が増加。キュービクル特殊仕様の納期は6〜10カ月
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マーケット(為替・金利・株式)

急変動

円買い介入観測でドル円が乱高下、158円台に

7月30日、ドル円は中東情勢の緊迫化などを背景に一時163円74銭まで円安が進んだ後、通貨当局による円買い介入とみられる急激な値動きで157円94銭まで急落。31日夕方時点では1ドル=158円90銭前後で推移しています(速報値)。

出典:外為どっとコム(7/31)時事通信(7/31夕)

ドル円 7月30〜31日の値動き(時点データ)

日銀は政策金利1.0%を据え置き

日銀は7月31日の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%に据え置くことを賛成多数で決定。植田総裁は会見で、物価上振れへの警戒から「金融環境が緩和的すぎると判断すれば、利上げのペースを速めることもあり得る」と踏み込みました。

出典:日本経済新聞(7/31)同・総裁会見

日経平均は+2,494円の64,362円と大幅高

7月31日の日経平均株価は前日比+2,494円59銭64,362円02銭で取引を終え、2日連続の上昇。一時3,400円超上げる場面もありました。円高一服と日銀の緩和的スタンス継続が支えとなった形です。

出典:読売新聞(7/31)ザイFX!(7/31大引け)

ウォッチ銘柄(個別株価は各自でご確認ください)

分類 銘柄(証券コード)
ゼネコン 大林組(1802)/鹿島(1812)/大成建設(1801)/清水建設(1803)
サブコン きんでん(1944)/関電工(1942)/クラフティア(1959)
電線 古河電工(5801)/フジクラ(5803)/住友電工(5802)/SWCC(5805)
業種別指数 東証33業種「建設業」「非鉄金属」
実務への影響:為替が1日で5円以上動く荒い相場です。輸入資材を含む見積は有効期限を短めに設定し、長期物件はスライド条項・銅ベース条件を今一度確認しましょう。
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物価・資材価格(銅)

高値圏

電気銅建値は236万円/t、7月は高値圏で乱高下

JX金属の電気銅建値は7月28日改定で236万円/t。7月は223万〜237万円のレンジで推移し、7月22日には年初来高値の237万円を付けました。3月の年初来安値196万円からは約2割の上昇です。

出典:JX金属「銅建値」公表値日刊産業新聞(7/3)

JX金属 電気銅建値の推移 2026年1〜7月
実務への影響:CVケーブル・バスダクトなど銅系資材は高止まりが続きます。メーカー・商社の価格改定告知に注意し、確定物件は早めの手配が安全です。

補助金・支援制度

継続ウォッチ

充電インフラ補助金は総額510億円、事業者・集合住宅向けが受付中

令和7年度補正予算「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金」は総額510億円。事業者・集合住宅向け(第1期)は5月29日から受付が始まっています。申請状況・締切は執行団体の公表をご確認ください。

出典:経済産業省(令和7年度補正・充電インフラ補助金)

系統用蓄電池の導入支援も継続

資源エネルギー庁の「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」(令和7年度補正)が進行中。系統用蓄電池は電力需給調整の受け皿として引き合いが増えています。

出典:資源エネルギー庁(公募情報)

実務への影響:EV充電・蓄電池案件は補助金前提の引き合いが大半。交付決定前の着工は補助対象外になるのが原則です。工程は交付決定日を起点に組みましょう。
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政治・制度

要対応

トップランナー変圧器2026年基準が4月から適用、PCB期限も迫る

2026年4月から油入変圧器に第三次トップランナー基準(トップランナー変圧器2026)が適用されています。加えて、低濃度PCB含有機器の処分期限は2027年3月末。古いキュービクル・変圧器の更新需要が集中しつつあります。

出典:SOLAR JOURNAL(2026)ジェルシステム解説

実務への影響:新基準変圧器は同容量でも寸法・重量が増える場合があります。既設更新の設計では電気室・キュービクルの収まりと搬入経路を必ず再確認してください。
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新技術・業界動向

NEW

三菱電機・ローム・東芝のパワー半導体統合、上期中にも詳細公表へ

三菱電機の漆間社長は7月16日のインタビューで、ローム・東芝と協議中のパワー半導体事業統合について、合弁会社の設立時期や事業内容を2026年度上期(4〜9月)中にも公表できるよう調整していると表明。SiC/GaNを含む国内パワー半導体の競争力強化が狙いです。

出典:Bloomberg(7/17)

重電各社が電力機器の生産能力を大幅増強

データセンター・半導体工場の建設ラッシュを背景に、東芝は約550億円を投じ日本・インドの2工場で送変電機器の生産能力を2030年度に24年度比2倍以上へ。富士電機は千葉・川崎両工場を再編し、変圧器・開閉装置の生産能力を50%引き上げる計画です。

出典:ニュースイッチ(日刊工業新聞)

実務への影響:供給力増強は納期正常化に向けた明るい材料ですが、効果が出るのは数年先。当面の案件は現状の納期を前提に計画を。
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納期遅延情報

注意

キュービクルは標準約3カ月、特殊仕様は6〜10カ月

電材商社の納期情報(2026年3月時点)では、標準仕様(変圧器200kVA以下)のキュービクルは約3カ月で安定する一方、混触防止板付・3.3kV低圧側・エネセーバー採用などの特殊仕様は6〜10カ月を要します。2026年基準への切替とPCB更新需要の集中で、2026〜27年は変圧器の製造キャパ逼迫が懸念されています。

出典:電材ゼウス(2026年3月)SOLAR JOURNAL

実務への影響:特殊仕様のキュービクル・変圧器は基本設計段階で仕様を固め、早期発注を。工程表は「納期起点」で逆算するのが安全です。
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住宅着工・建設需要

回復基調

5月の新設住宅着工は前年同月比+33.9%

国土交通省の建築着工統計(令和8年5月分)によると、5月の新設住宅着工は持家・貸家・分譲いずれも増加し、全体で前年同月比+33.9%。季節調整済年率換算値でも前月比+4.6%と回復基調です(前年の駆け込み反動減の裏返しの面もあります)。6月分は近日公表予定。一方、民間非居住建築物(事務所・店舗・工場・倉庫)は減少しました。

出典:国土交通省 建築着工統計調査報告(令和8年5月分)

実務への影響:住宅向けの分電盤・幹線・弱電需要は回復基調。集合住宅はEV充電の同時提案が刺さりやすいタイミングです。
出典・注意書き
本記事の数値はいずれも速報値で、上記各出典(公式発表・報道)に基づきます。個別株価・指数の点数値は日々変動するため掲載せず、ウォッチ銘柄(証券コード)でご紹介しています。本記事は情報提供を目的としたもので、投資判断・補助金の適用可否の判断はご自身の責任で、最新の公式情報をご確認のうえ行ってください。

次回配信:2026年8月2日(日)朝7時|電気設備の経済ニュースは毎朝7時に最新号をお届けします。