出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

金属管配線は、電線を金属製の電線管に収めて施設する代表的な工事方法です。機械的に強く広く使われますが、使用する電線・管内の収め方・管の厚さにそれぞれルールがあります。ここでは要点を3つに整理します。

金属管配線の3つのポイントの図解
結論

①電線は絶縁電線を使い、直径3.2mm(アルミ4.0mm)超はより線。②管内に接続点を設けない+交流は1回路の電線全部を同一管内に収める(電磁的平衡)。③管の厚さは場所で変わり、コンクリート埋込みは1.2mm以上

1. 使用電線のルール

  • 絶縁電線を使用する(屋外用ビニル絶縁電線〔OW〕などは不可)
  • 直径3.2mm(アルミ線は4.0mm)を超えるものはより線とする
  • ただし長さおおむね1m以下の管に収める場合などは単線でもよい
  • 管内には電線の接続点を設けない(接続はボックス内で行う)
なぜより線?

太い単線は曲げにくく、管内で電線を傷めやすいためです。太径ではしなやかなより線が原則になります。

2. 電磁的平衡(同一管内に1回路をまとめる)

  • 交流回路では、1回路の電線全部を同一の管内に収める
  • 単相2線式=2本、単相3線式・三相3線式=3本、三相4線式=4本をまとめる
  • 金属製の管・ボックス・付属品は接地する(使用電圧で接地種別が決まる)
たとえ話

行きと帰りの電流をバラバラの管に分けると、管が磁気の影響でうず電流を生じて発熱します。行きと帰りを同じ管に入れると磁界が打ち消し合い、発熱しません。これが電磁的平衡です。

見習いペン太
見習いペン太
行きと帰りを別々の管に入れちゃダメなんですね…?
はりた
はりた
そう、交流は必ず1回路まるごと同じ管へ。これを守らないと管がじわじわ熱くなるんだ。

3. 管の厚さ

  • コンクリートに埋め込むもの:1.2mm以上
  • 乾燥した露出場所で、継手のない長さ4m以下のもの:0.5mm以上
  • 上記以外のもの:1mm以上
覚え方

「埋込み1.2 / 露出・継手なし4m以下0.5 / その他1.0」の3段階。最も過酷な埋込みが一番厚いと覚えると整理しやすいです。

よくある質問(FAQ)

Q. 金属管配線に使える電線は?
A. 絶縁電線です。直径3.2mm(アルミは4.0mm)を超えるものはより線とします。屋外用ビニル絶縁電線などは使えません。
Q. 管内で電線を接続してもいい?
A. いいえ。管内には接続点を設けません。接続はボックスの中で行います。
Q. 電磁的平衡とは?
A. 交流の1回路の電線全部を同一管内に収めることです。行きと帰りの電流の磁界を打ち消し、管の発熱(うず電流)を防ぎます。
Q. 管の厚さの基準は?
A. コンクリート埋込み1.2mm以上、乾燥した露出場所で継手なし4m以下は0.5mm以上、それ以外は1mm以上です。