この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【026】屋側電線路
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

屋側電線路は、建物の屋根や側面に沿って設ける電線路です。押さえるポイントは 「屋側電線路とは/設置の制限と例外/工事方法」 の3つです。

屋側電線路は建物の屋根や側面に沿う電線路で、原則他人の敷地への設置は禁止で同一敷地内や承諾で例外、低圧はがいし引き工事などで施工するという3つのポイントの図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は3つ。①屋側電線路とは=建物の屋根や側面に沿う電線路。②設置の制限他人の敷地への設置は原則禁止(同一敷地内・承諾を得た場合は例外)。③工事方法=低圧はがいし引き工事など。
見習いペン太
見習いペン太
屋側電線路って、好きな場所に通していいんですか?
はりた
はりた
そうじゃないんだ。原則、他人の敷地には通せない。同じ敷地内か、所有者の承諾を得た場合だけ例外的にOK。施工はがいし引き工事などで建物に沿わせるよ。
この記事でわかること
✔ ① 屋側電線路とは
✔ ② 設置の制限と例外
✔ ③ 工事方法(がいし引き工事)

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ペン太ペン太
屋側電線路って建物の壁沿いに電線を通すやつですよね。どこの建物でも付けていいんですか?
ハリタハリタ
原則、他人の敷地には施設できません。同一敷地内か、所有者の承諾がある場合に限られます。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 屋側電線路にあたるのは、どのような電線路ですか。
  • 他人の敷地に設置できるのは、どんな場合ですか。
  • 低圧屋側電線路の代表的な工事方法は何ですか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、屋側電線路のルールを4つの視点で整理します。

① 屋側電線路とは

トピック1:屋側電線路とは
  • 建物の屋根や側面に沿って設置される電線路
  • 一般家庭の引込線や、複数の建物へ供給する電線路などが該当
ペン太ペン太
隣の建物の壁を借りて通せば早いと思ってました…ダメなんですね。
ハリタハリタ
原則禁止です。例外は承諾を得たときだけ。制限と例外をセットで押さえておきましょう。
ここまでのポイント
  • 建物の屋根や側面に沿って設置される電線路。
  • 一般家庭の引込線や、複数の建物へ供給する電線路などが該当する。

② 設置の制限と例外

トピック2:設置の制限と例外
  • 原則:電気の供給を受ける人以外の敷地への設置は禁止(電技第37条)
  • 例外1:同一敷地内(同一基礎構造物上・構造的に一体の建物を含む)
  • 例外2:所有者・占有者の承諾を得た場合(特別な事情があるとき)
  • 低圧屋側電線路は、同一敷地内の電線路の一部などに限り設置可
敷地の条件設置の可否
電気の供給を受ける人の敷地設置できる
同一敷地内(同一基礎構造物上・構造的に一体の建物を含む)設置できる
他人の敷地で、所有者・占有者の承諾を得た場合(特別な事情があるとき)設置できる
上記以外の、電気の供給を受ける人以外の敷地設置できない(電技第37条)
ここまでのポイント
  • 原則として、電気の供給を受ける人以外の敷地への設置は禁止(電技第37条)。
  • 例外1は同一敷地内(同一基礎構造物上・構造的に一体の建物を含む)。
  • 例外2は所有者・占有者の承諾を得た場合(特別な事情があるとき)。
  • 低圧屋側電線路は、同一敷地内の電線路の一部などに限り設置できる。

③ 工事方法(がいし引き工事)

トピック3:工事方法(がいし引き工事)
  • 電線をがいし(絶縁体)で支持し、建物に沿って配線する
  • 主に低圧の屋側電線路で用いられる
  • 規程で定められた支持間隔・離隔などに従って施工する
ここがポイント|設置場所の原則と例外
屋側電線路は 他人の敷地への設置は原則禁止同一敷地内または承諾を得た場合のみ例外。低圧は がいし引き工事などで建物に沿わせます。
屋側電線路 設置可否の判定フロー
他人の敷地に設ける?
いいえ(同一敷地内)
設置可(電技第37条の例外)
はい(他人の敷地)
原則禁止
所有者・占有者の承諾があれば例外的に可
工事方法:低圧はがいし引き工事などで建物に沿わせる
取り違えやすいところ正しくは
隣の建物の壁を借りて通せばよい電気の供給を受ける人以外の敷地への設置は原則禁止
口頭で了解をもらえば設置できる所有者・占有者の承諾を得た場合の例外は、特別な事情があるときに限られる
同一敷地内なら建物が別でも常に不可同一基礎構造物上や構造的に一体の建物も同一敷地内として扱われる
低圧屋側電線路はどこにでも設けられる同一敷地内の電線路の一部などに限り設置できる
がいし引きは支持できれば間隔は自由規程で定められた支持間隔・離隔などに従って施工する
ここまでのポイント
  • 電線をがいし(絶縁体)で支持し、建物に沿って配線する。
  • 主に低圧の屋側電線路で用いられる。
  • 規程で定められた支持間隔・離隔などに従って施工する。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 屋側電線路とは?

A. 建物の屋根や側面に沿って設置される電線路のことです。一般家庭の引込線や、複数の建物に電気を供給する電線路などが該当します。

Q. 他人の敷地に屋側電線路を設けてもいい?

A. 原則として、電気の供給を受ける人以外の敷地への設置は禁止です。ただし同一敷地内(同一基礎構造物上の建物を含む)や、所有者・占有者の承諾を得た場合などは例外的に認められます。

Q. 低圧屋側電線路はどんな工事で施工する?

A. がいし引き工事などで施工します。電線をがいし(絶縁体)で支持し、建物に沿って配線します。

まとめ|どの敷地に設けるかが最初の分かれ道

屋側電線路は、電気の供給を受ける人以外の敷地には原則として設置できず、同一敷地内か承諾を得た場合に限られる点が出発点になります。

確認する項目規程が示す内容
屋側電線路の定義建物の屋根や側面に沿って設置される電線路
該当する例一般家庭の引込線、複数の建物へ供給する電線路など
設置の原則電気の供給を受ける人以外の敷地への設置は禁止(電技第37条)
例外1同一敷地内(同一基礎構造物上・構造的に一体の建物を含む)
例外2所有者・占有者の承諾を得た場合(特別な事情があるとき)
低圧屋側電線路同一敷地内の電線路の一部などに限り設置できる
工事方法がいし引き工事など
がいし引き工事の内容電線をがいしで支持し、建物に沿って配線する
施工の基準規程で定められた支持間隔・離隔などに従う

計画の最初に押さえること

  • どの敷地に設けるのか。
  • 同一敷地内といえるか。
  • 承諾が必要な場合の特別な事情。

低圧で押さえること

  • 同一敷地内の電線路の一部にあたるか。
  • 建物のどの面に沿わせるか。

施工で押さえること

  • がいしによる支持。
  • 規程で定められた支持間隔。
  • 造営材などとの離隔。

屋側電線路は、技術的な条件よりもまず「どの敷地の上を通るか」で可否が決まります。ルートを引く前に敷地の境界と所有関係を確認しておくと、あとから承諾を取り直す手間を避けられます。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
屋側電線路の工事方法は、次に何を勉強すればいいですか?
ハリタハリタ
低圧ならがいし引き工事です。絶縁体で電線を支持しながら、支持間隔と離隔の基準を確認していきましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。