内線規程の解釈と解説【026】|屋側電線路
出典:電気設備に関する技術基準を定める省令 第37条、
屋側電線路は、建物の側面(外壁)に沿って施設する電線路です。押さえるポイントは 「屋側電線路とは/施設できる場合/工事方法」 の3つです。
ペン太
ハリタ
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ハリタこの記事で押さえる3つのこと
① 屋側電線路とは
- 建物(造営物)の側面に沿って施設する電線路。低圧は解釈第110条、高圧は第111条
- 屋上に施設するものは屋上電線路(低圧は第113条)で、別の条文
- 低圧の引込線と連接引込線の屋側部分は除く(第110条第1項)。引込線の屋側部分は、第116条第2項で第110条に準じて施設する
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ハリタ- 建物の側面(外壁)に沿って施設する電線路。屋上は屋上電線路。
- 低圧の引込線と連接引込線の屋側部分は除く。
② 施設できる場合
- 施設できる場合:1構内等に施設する電線路の全部又は一部として施設する場合などに限られる(解釈第110条第1項)
- 1構内等には、共有の人工地盤(地下駐車場など)の上の複数の建物や、テナントビルのような構造的に一体化した1つの建物も含まれる(解釈の解説)
- 他人の構内:電気の供給を受ける者以外の者の構内には施設しない。特別の事情があり、かつ、所有者又は占有者の承諾を得た場合は別(省令第37条)
| 確かめること | 決まり |
|---|---|
| 施設できる場合 | 1構内等に施設する電線路の全部又は一部として、又は1構内等専用の電線路中その構内等の部分として施設する場合(解釈第110条第1項)。高圧は、屋外の複数の電線路から送受電する場合も可(第111条第1項) |
| 1構内等 | 1構内、同一基礎構造物及びこれに構築された複数の建物、構造的に一体化した1つの建物 |
| 他人の構内 | 電気の供給を受ける者以外の者の構内には施設しない。特別の事情があり、かつ、所有者又は占有者の承諾を得た場合は別(省令第37条) |
- 施設できるのは、1構内等の電線路として施設する場合など。
- 同じ基礎の上の複数の建物や、一体の1つの建物も1構内等。
- 他人の構内は原則施設しない(省令第37条)。
- 例外は、特別の事情があり、承諾を得た場合。
③ 工事方法
- 低圧の工事方法は5つ:がいし引き工事、合成樹脂管工事、金属管工事、バスダクト工事、ケーブル工事(解釈第110条第2項)
- がいし引き工事は、展開した場所に施設し、簡易接触防護措置を施す。がいしは、絶縁性・難燃性・耐水性のあるもの
- 金属管工事とバスダクト工事、鉛被・アルミ被・MIケーブルのケーブル工事は、木造以外の造営物に限る
- がいし引き工事で他の工作物と接近するときは、上部造営材の上方2m(高圧絶縁電線等は1m)、その他0.6m(同0.3m)以上(110-3表)
- 高圧屋側電線路は、ケーブルを使い、展開した場所に、接触防護措置を施す。支持点間は2m(垂直6m)以下(第111条第2項)
| 電線の種類 | 相互の間隔・造営材との離隔 | 支持点間の距離 |
|---|---|---|
| 屋外用ビニル絶縁電線 | 20cm以上・30cm以上 | 15m以下 |
| 上記以外の絶縁電線 | 110-2表(雨露にさらされない所・300V以下は6cm・2.5cm、雨露にさらされる300V超は12cm・4.5cm) | 2m以下 |
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 屋根の上も屋側電線路 | 屋上は屋上電線路(第113条など) |
| 家の引込線の屋側部分も屋側電線路 | 低圧の引込線・連接引込線の屋側部分は除く(第116条第2項で準用) |
| 同じ敷地なら省令第37条の例外 | 1構内等は施設できる場合の条件。第37条の例外は特別の事情+承諾 |
| 低圧はがいし引きで施設する | 工事方法は5つ。金属管・バスダクトなどは木造以外 |
| がいしで支えれば間隔は自由 | OW電線は支持点15m以下、その他は2m以下。間隔と離隔は110-1表・110-2表 |
| 高圧も低圧と同じ工事でよい | 高圧はケーブル・展開した場所・接触防護措置 |
- 低圧の工事方法は5つ。がいし引きは展開した場所で。
- OW電線は支持点15m以下、その他の絶縁電線は2m以下。
- 高圧はケーブルを使い、接触防護措置を施す。
よくある質問(FAQ)
Q. 屋側電線路とは?
A. 建物(造営物)の側面に沿って施設する電線路です。低圧は解釈第110条、高圧は第111条で決まっています。屋上に施設するものは屋上電線路(第113条など)で別です。また、低圧の引込線と連接引込線の屋側部分は、低圧屋側電線路から除かれます(第110条第1項)。
Q. 他人の敷地に屋側電線路を設けてもいい?
A. 原則として、電気の供給を受ける者以外の者の構内には施設できません。特別の事情があり、かつ、電線路を施設する造営物の所有者又は占有者の承諾を得た場合は別です(省令第37条)。そもそも低圧屋側電線路は、1構内等に施設する電線路の全部又は一部として施設する場合などに限られます(解釈第110条第1項)。
Q. 低圧屋側電線路はどんな工事で施工する?
A. がいし引き工事、合成樹脂管工事、金属管工事、バスダクト工事、ケーブル工事の5つです(解釈第110条第2項)。がいし引き工事は展開した場所に施設し、屋外用ビニル絶縁電線なら支持点間15m以下、その他の絶縁電線なら2m以下です。金属管工事とバスダクト工事は、木造以外の造営物に限ります。
Q. 高圧の屋側電線路はどう施設する?
A. 電線にケーブルを使い、展開した場所に施設して、接触防護措置を施します。造営材の側面又は下面に沿って取り付けるときは、支持点間の距離を2m(垂直に取り付けるときは6m)以下にします(解釈第111条第2項)。
まとめ|施設できる場合と、工事方法を押さえる
屋側電線路は、1構内等の電線路として施設する場合などに限られ、他人の構内には特別の事情と承諾がなければ施設できない点が出発点になります。
| 確認する項目 | 内容 |
|---|---|
| どんな電線路 | 建物の側面に沿う電線路。屋上は屋上電線路、引込線の屋側部分は除く |
| 施設できる場合 | 1構内等の電線路として施設する場合など(解釈第110条第1項) |
| 他人の構内 | 原則施設しない。特別の事情+承諾なら可(省令第37条) |
| 低圧の工事方法 | がいし引き・合成樹脂管・金属管・バスダクト・ケーブル(第110条第2項) |
| がいし引き | 展開した場所。OW電線は支持点15m以下、その他は2m以下 |
| 木造の制限 | 金属管・バスダクト・鉛被等のケーブルは木造以外 |
| 高圧 | ケーブル・展開した場所・接触防護措置・支持点2m(垂直6m)以下(第111条) |
計画の最初に押さえること
- どの敷地に設けるのか。
- 1構内等の電線路にあたるか。
- 他人の構内なら、特別の事情と承諾があるか。
低圧で押さえること
- 引込線の屋側部分ではないか。
- 5つの工事方法のどれか。木造なら使えない方法がある。
施工で押さえること
- がいしによる支持。
- 支持点間(OW電線15m・その他2m)。
- 造営材などとの離隔。
屋側電線路は、まず「1構内等の電線路か」「他人の構内を通らないか」で施設できるかが決まります。ルートを引く前に構内の範囲と所有関係を確かめ、そのうえで工事方法と数値を確かめると確実です。
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