内線規程の解釈と解説【042】|金属ダクト配線
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
金属ダクト配線は、金属製の角形ダクトに多数の電線をまとめて通す方法で、工場や倉庫などの屋内配線に使われます。多くの電線を収めるための仕様・接地のルールが重要です。要点を3つに整理します。

✔ 1. 使用電線・接続点・施設場所
✔ 2. ダクトの仕様と大きさ
✔ 3. 支持・接地・施工
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- ダクトに収められる電線の断面積の総和は、内断面積の何%以下ですか。
- 支持の間隔は、原則として何m以下ですか。
- 使用電圧が300Vを超える場合、接地工事の種類は何ですか。
1. 使用電線・接続点・施設場所
- 絶縁電線を使用する
- ダクト内には電線の接続点を設けない(電線を分岐し接続点を容易に点検できる場合は可)
- 施設できるのは屋内の乾燥した①露出場所②点検できる隠ぺい場所に限る(床・壁の貫通は可)
- 接続端子の設置・照明器具の直付け・放電灯用安定器の収納など、被覆を傷めるおそれのあるものは施設不可
ペン太
ハリタ- 絶縁電線を使用する。
- ダクト内には電線の接続点を設けない(電線を分岐し接続点を容易に点検できる場合は可)。
- 施設できるのは屋内の乾燥した露出場所、または点検できる隠ぺい場所に限る(床・壁の貫通は可)。
- 接続端子の設置・照明器具の直付け・放電灯用安定器の収納など、被覆を傷めるおそれのあるものは施設不可。
2. ダクトの仕様と大きさ
- 幅が5cmを超え、厚さ1.2mm以上の鉄板(または同等以上の強さの金属)で堅ろうに製作したもの
- 内面は突起がなく、内外面にさび止めのめっき・塗装を施す
- 電線の断面積の総和がダクト内断面積の20%以下(電光サイン・出退表示灯・制御回路等のみは50%以下)
- 同一ダクト内の電線は30本以下が望ましい(多数収めると温度上昇に注意)
| 収める回路 | 電線の断面積の総和 |
|---|---|
| 一般 | ダクト内断面積の20%以下 |
| 電光サイン・出退表示灯・制御回路等のみ | ダクト内断面積の50%以下 |
- 幅が5cmを超え、厚さ1.2mm以上の鉄板(または同等以上の強さの金属)で堅ろうに製作したもの。
- 内面は突起がなく、内外面にさび止めのめっき・塗装を施す。
- 電線の断面積の総和がダクト内断面積の20%以下(電光サイン・出退表示灯・制御回路等のみは50%以下)。
- 同一ダクト内の電線は30本以下が望ましい(多数収めると温度上昇に注意)。
3. 支持・接地・施工
- 支持は3m以下ごと(取扱者以外が出入りできない場所で垂直に取り付ける場合は6m以下ごと)に堅固に行う
- ふたは容易に外れず、重量物の圧力で著しく変形しないようにする。終端部は閉そくし、水が溜まらないよう施設する
- 接地:使用電圧300V以下はD種、300V超はC種(接触防護措置を施す場合はD種でもよい)
- 強電流回路と弱電流電線を同一ダクトに収める場合は隔壁を施設しC種接地(または遮へい層付き通信ケーブル+C種接地)

| 条件 | 支持間隔・接地工事 |
|---|---|
| 支持(原則) | 3m以下ごと |
| 取扱者以外が出入りできない場所で垂直に取り付ける場合 | 6m以下ごと |
| 使用電圧300V以下 | D種接地工事 |
| 使用電圧300V超 | C種接地工事(接触防護措置を施す場合はD種でもよい) |
| 強電流回路と弱電流電線を同一ダクトに収める場合 | 隔壁を施設しC種接地(または遮へい層付き通信ケーブル+C種接地) |
- 支持は3m以下ごと(取扱者以外が出入りできない場所で垂直に取り付ける場合は6m以下ごと)に堅固に行う。
- ふたは容易に外れず、重量物の圧力で著しく変形しないようにする。
- 終端部は閉そくし、水が溜まらないよう施設する。
- 接地は使用電圧300V以下でD種、300V超でC種(接触防護措置を施す場合はD種でもよい)。
- 強電流回路と弱電流電線を同一ダクトに収める場合は隔壁を施設しC種接地(または遮へい層付き通信ケーブル+C種接地)。
よくある質問(FAQ)
まとめ|収容率・支持間隔・接地の3つが軸
金属ダクト配線は、電線を内断面積の20%以下に抑え、3m以下ごとに支持し、使用電圧で接地の種類を分けることが基本です。
| 確認する項目 | 規程が示す内容 |
|---|---|
| 使用する電線 | 絶縁電線 |
| ダクト内の接続点 | 設けない(電線を分岐し接続点を容易に点検できる場合は可) |
| 施設できる場所 | 屋内の乾燥した露出場所、点検できる隠ぺい場所(床・壁の貫通は可) |
| 施設できないもの | 接続端子の設置、照明器具の直付け、放電灯用安定器の収納など被覆を傷めるおそれのあるもの |
| ダクトの材質・寸法 | 幅5cm超、厚さ1.2mm以上の鉄板(または同等以上の強さの金属)で堅ろうに製作 |
| 内面・表面の仕上げ | 内面は突起なし、内外面にさび止めのめっき・塗装 |
| 電線の収容率(一般) | ダクト内断面積の20%以下 |
| 電線の収容率(電光サイン等のみ) | ダクト内断面積の50%以下 |
| 同一ダクト内の電線本数 | 30本以下が望ましい |
| 支持間隔(原則) | 3m以下ごと |
| 支持間隔(垂直・取扱者以外が出入りできない場所) | 6m以下ごと |
| ふた | 容易に外れず、重量物の圧力で著しく変形しない |
| 終端部 | 閉そくし、水が溜まらないよう施設 |
| 接地(300V以下) | D種接地工事 |
| 接地(300V超) | C種接地工事(接触防護措置を施す場合はD種でもよい) |
| 強電流回路と弱電流電線の同居 | 隔壁を施設しC種接地(または遮へい層付き通信ケーブル+C種接地) |
計画で押さえること
- 施設場所が乾燥した露出場所か、点検できる隠ぺい場所か。
- ダクト内に置けないものを入れていないか。
- 収容率20%(または50%)に収まる断面か。
ダクトの選定で押さえること
- 幅と板厚、材質の要件。
- 内面の突起とさび止めの処理。
- 電線本数と温度上昇。
据付けと接地で押さえること
- 支持間隔(原則3m、条件付き6m)。
- ふたと終端部の処理。
- 使用電圧に応じた接地の種類と、弱電流電線と同居する場合の隔壁。
金属ダクトは幹線のルートを一手に引き受けるぶん、あとから回路を追加したくなる場所でもあります。収容率20%という数字は将来の増設余地そのものなので、計画時にどれだけ余裕を見ておくかが後々効いてきます。
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