内線規程の解釈と解説【083】|電気さくの施設
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
電気さくは、屋外に裸電線を固定し、その電線に充電して使用するさくです。家畜の脱出防止や野獣の侵入防止に役立つ一方、扱い方を誤ると感電や火災の危険があります。内線規程では原則として施設を禁止したうえで、限られた条件と安全対策のもとでのみ施設を認めています。

結論
電気さくは原則施設禁止で、田畑・牧場などで獣害を防ぐ場合のみ例外的に施設できます。電源は専用の電気さく用電源装置を用い、条件により感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の漏電遮断器を施設し、外箱・鉄心にはD種接地工事と危険表示を行います。
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 電気さくを施設できるのは、どんな場合に限られるか
- 漏電遮断器が必要になる条件と、その定格感度電流・動作時間はいくつか
- 電源装置の外箱と変圧器の鉄心には、どの接地工事を施すか
施設できる場所と電源装置
- 電気さくは原則として施設できませんが、田畑・牧場などで家畜の脱出や野獣の侵入を防止する場合に限り、感電・火災のおそれがないように施設できます。
- 電源は、電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置、または出力電流が制限される電源装置を使用します。
- 直流電源装置を介する場合は、電気用品安全法の適用を受ける直流電源装置、蓄電池、太陽電池などから供給を受けます。
ペン太
ハリタ- 電気さくは原則として施設できない
- 田畑・牧場などで家畜の脱出や野獣の侵入を防止する場合に限り、感電・火災のおそれがないように施設できる
- 電源は、電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置、または出力電流が制限される電源装置を使用する
- 直流電源装置を介する場合は、電気用品安全法の適用を受ける直流電源装置、蓄電池、太陽電池などから供給を受ける
漏電遮断器と配線・開閉器
- 電源装置(直流を介す場合は直流電源装置)が使用電圧30V以上の電源から供給を受け、人が容易に立ち入る場所に施設する場合は、電流動作型で定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下の漏電遮断器を施設します。
- 二次側配線は、屋外部分は構内電線路の規定に、屋内・屋側部分は絶縁電線等を用い低圧配線方法の規定に準じて施設します。
- 屋内引出し口に近い箇所には専用の開閉器を、電源装置の一次側には専用の手元開閉器またはコンセント等を各極に施設します。
| 配線の場所 | よりどころ |
|---|---|
| 二次側配線(屋外部分) | 構内電線路の規定に準じる |
| 二次側配線(屋内・屋側部分) | 絶縁電線等を用い、低圧配線方法の規定に準じる |
| 屋内引出し口に近い箇所 | 専用の開閉器を施設 |
| 電源装置の一次側 | 専用の手元開閉器またはコンセント等を各極に施設 |
- 電源装置が使用電圧30V以上の電源から供給を受け、人が容易に立ち入る場所に施設する場合は漏電遮断器を施設する
- 漏電遮断器は電流動作型で、定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下とする
- 二次側配線は、屋外部分は構内電線路の規定に準じて施設する
- 屋内・屋側部分は絶縁電線等を用い、低圧配線方法の規定に準じて施設する
- 屋内引出し口に近い箇所には専用の開閉器を、電源装置の一次側には専用の手元開閉器またはコンセント等を各極に施設する
危険表示・電波障害防止・接地
- 電気さくを施設した場所には、人が見やすいように危険である旨の表示を適切な間隔で行います。夜間通電する場所では通電表示灯を設けるとよいでしょう。
- 衝撃電流を繰り返し発生する電源装置は、無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるおそれがある場所には施設できません。
- 電源装置の外箱および変圧器の鉄心には、D種接地工事を施します。
たとえ話でイメージ
電気さくは「触れると警告が走る柵」のようなもの。普段はおとなしくても、人が立ち入る場所では一瞬で電気を切る安全装置(漏電遮断器)と「危険」の看板をセットにして、はじめて安心して使える、というイメージです。

| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 漏電遮断器はどんなものでもよい | 電流動作型で定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下 |
| 電気さくは自由に設置できる | 原則は施設できない。田畑・牧場などでの家畜脱出・野獣侵入防止に限る |
| 市販の電源なら何でも使える | 電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置、または出力電流が制限される電源装置 |
| 表示は入口に1か所あればよい | 人が見やすいように適切な間隔で行う |
| 接地は不要 | 電源装置の外箱および変圧器の鉄心にD種接地工事を施す |
- 電気さくを施設した場所には、人が見やすいように危険である旨の表示を適切な間隔で行う
- 夜間通電する場所では通電表示灯を設けるとよい
- 衝撃電流を繰り返し発生する電源装置は、無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるおそれがある場所には施設できない
- 電源装置の外箱および変圧器の鉄心にはD種接地工事を施す
よくある質問(FAQ)
まとめ|例外として認められる設備だからこそ
電気さくは原則として施設できず、田畑・牧場などでの家畜脱出や野獣侵入の防止という目的に限って認められる設備です。だからこそ電源装置の適合性、漏電遮断器の定格、そして危険表示までが細かく決められています。
| 確認する順番 | 見るところ | 基準 |
|---|---|---|
| Step1 | 設置の目的 | 田畑・牧場などで家畜の脱出や野獣の侵入を防止するためか |
| Step2 | 電源装置 | 電気用品安全法の適用を受けるもの、または出力電流が制限されるもの |
| Step3 | 漏電遮断器 | 30V以上かつ人が立ち入る場所なら15mA以下・0.1秒以下 |
| Step4 | 配線と開閉器 | 屋外は構内電線路、屋内・屋側は低圧配線方法に準じる |
| Step5 | 表示と接地 | 危険である旨の表示、外箱と鉄心にD種接地 |
人が立ち入る可能性がある場所かどうかで、漏電遮断器の要否が変わります。設置範囲の周囲に通路や農道がある場合は、立入の可能性を前提に計画しておくと安全側で収まります。
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