技術図書館埋めたら触れない前提で決まっている打設してしまえばあとから手は入らない。だから接続点を作らず、かぶりと離隔を先に確保するこの資料をスライドで見る資料一覧を見る
この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【048】コンクリート直埋用ケーブル配線
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

コンクリート直埋用ケーブル配線は、ケーブルをコンクリートの中に直接埋設する方法で、建物の基礎や床下などに使われます。専用ケーブルの使用と、埋設後に触れない前提での施工が要点です。3つに整理します。

コンクリート直埋用ケーブル配線の3つのポイントの図解
結論
CB-VV等の記号表示があり電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルと適合ボックスを使う。②コンクリート内に接続点を設けない、かぶり3cm以上・扉わく窓わく等から10cm以上離し、鉄筋に1m以下間隔で固定。③屈曲内半径は外径の6倍(単心8倍)以上、接続はボックス内部
この記事でわかること
✔ 1. ケーブルとボックスの選定
✔ 2. 埋設の施設方法
✔ 3. 屈曲・接続・接地
ペン太ペン太
コンクリートに直接ケーブルを埋めるなんて、普通のケーブルでもいいんですか?
ハリタハリタ
CB-VVなど直埋用の表示がある電気用品安全法適合のケーブルと、適合ボックスを使うのが必須です。

この3つ、すぐ答えられますか

  • コンクリートのかぶりは、何cm以上必要ですか。
  • 扉わく・窓わく・溶接組立金具類からは、何cm以上離しますか。
  • ケーブルを鉄筋等に固定する間隔は、何m以下ですか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、コンクリート直埋用ケーブル配線のルールを4つの視点で整理します。

1. ケーブルとボックスの選定

トピック1:ケーブルとボックスの選定
  • 表面にCB-VV/CB-VV-E/CB-VVF/CB-VVF-E/CB-EV/CB-EV-E/CB-EVF/CB-EVF-Eの記号が印刷表示され、電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルを使う
  • ボックスは電気用品安全法適合の金属製・合成樹脂製、または黄銅・銅で堅ろうに製作したもの
  • ケーブルをボックスに挿入する際は水が浸入しにくいブッシング等を使い、貫通部で損傷しないようにする(1ノック1ケーブル
ペン太ペン太
埋設のとき、かぶりってどのくらい確保すればいいんですか?
ハリタハリタ
かぶりは3cm以上、扉わくや窓わくからは10cm以上離します。鉄筋への固定は1m以下の間隔です。
ここまでのポイント
  • 表面にCB-VV/CB-VV-E/CB-VVF/CB-VVF-E/CB-EV/CB-EV-E/CB-EVF/CB-EVF-Eの記号が印刷表示され、電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルを使う。
  • ボックスは電気用品安全法適合の金属製・合成樹脂製、または黄銅・銅で堅ろうに製作したもの。
  • ケーブルをボックスに挿入する際は水が浸入しにくいブッシング等を使い、貫通部で損傷しないようにする(1ノック1ケーブル)。

2. 埋設の施設方法

トピック2:埋設の施設方法
  • コンクリート内ではケーブルに接続点を設けてはいけない(埋設後の補修などやむを得ない場合のみ、条件を満たせばモルタル埋込みで可)
  • ボックス内での接続は「コンクリート内部接続」とはみなさない
  • コンクリートのかぶりを3cm以上とし、扉わく・窓わく・溶接組立金具類から10cm以上離して施設する
  • ボックス直近で若干の余長をとり、近くの鉄筋等にバインド線で1m以下の間隔で固定する(鉄筋等に沿わせるのが原則)
  • ケーブルが多数集まる所はコンクリートが流れるよう適当に間隔をあける
たとえ話
一度コンクリートに埋めたケーブルは、もう取り替えも点検もできません。だから途中に接続点を作らない、釘やかぶり不足で傷つかないよう離隔を確保する、という「埋めたら触れない前提」の施工になるわけです。
見習いペン太
見習いペン太
埋めたあとに直せないから、接続は作らないんですね。
はりた
はりた
そう。接続はボックスの中だけ。やむを得ず補修するときも条件を満たしてモルタルで埋めるなど、特別な扱いになるよ。
埋設で確保する寸法数値
コンクリートのかぶり3cm以上
扉わく・窓わく・溶接組立金具類からの離隔10cm以上
鉄筋等へのバインド線による固定の間隔1m以下
ここまでのポイント
  • コンクリート内ではケーブルに接続点を設けてはいけない(埋設後の補修などやむを得ない場合のみ、条件を満たせばモルタル埋込みで可)。
  • ボックス内での接続は「コンクリート内部接続」とはみなさない。
  • コンクリートのかぶりを3cm以上とし、扉わく・窓わく・溶接組立金具類から10cm以上離して施設する。
  • ボックス直近で若干の余長をとり、近くの鉄筋等にバインド線で1m以下の間隔で固定する(鉄筋等に沿わせるのが原則)。
  • ケーブルが多数集まる所は、コンクリートが流れるよう適当に間隔をあける。

3. 屈曲・接続・接地

トピック3:屈曲・接続・接地
  • 屈曲部の内側半径は、ケーブル仕上り外径の6倍(単心は8倍)以上
  • ケーブル相互・器具端子との接続はボックス内部で行い、接続部を露出させない
  • 防護に使う管の管口はなめらかにし、ケーブル端末は必要に応じ絶縁キャップ等で防護する
  • 管や防護装置の金属部分・金属製ボックスには接地工事を施す
コンクリート直埋用ケーブル配線のかぶり・離隔・固定を示した施設イメージ図
図|かぶり3cm以上、扉わく・窓わく・溶接組立金具類から10cm以上、鉄筋等へバインド線で1m以下の間隔に固定。コンクリート内では接続点を設けず、屈曲部の内側半径はケーブル仕上り外径の6倍以上(単心のものは8倍以上)とする。
取り違えやすいところ正しくは
一般のVVFケーブルを埋めてもよい所定の記号が印刷表示され、電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルを使う
ボックスは手持ちの箱で足りる電気用品安全法適合の金属製・合成樹脂製、または黄銅・銅で堅ろうに製作したもの
1つのノックに何本通してもよい1ノック1ケーブルとし、水が浸入しにくいブッシング等を使って貫通部で損傷しないようにする
ボックス内の接続もコンクリート内部接続にあたるボックス内での接続は「コンクリート内部接続」とはみなさない
補修でも接続は一切できない埋設後の補修などやむを得ない場合のみ、条件を満たせばモルタル埋込みで接続部分を埋設できる
曲げ半径は多心も単心も同じ仕上り外径の6倍以上。単心は8倍以上
ケーブルは束ねて通してよい多数集まる所は、コンクリートが流れるよう適当に間隔をあける
ここまでのポイント
  • 屈曲部の内側半径は、ケーブル仕上り外径の6倍(単心は8倍)以上。
  • ケーブル相互・器具端子との接続はボックス内部で行い、接続部を露出させない。
  • 防護に使う管の管口はなめらかにし、ケーブル端末は必要に応じ絶縁キャップ等で防護する。
  • 管や防護装置の金属部分・金属製ボックスには接地工事を施す。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)
Q. どんなケーブルを使う?
A. 表面にCB-VV、CB-VV-E、CB-VVF、CB-VVF-E、CB-EV、CB-EV-E、CB-EVF、CB-EVF-Eの記号が印刷表示され、電気用品安全法に適合するコンクリート直埋用ケーブルを使います。
Q. コンクリート内で接続できる?
A. できません。ただし埋設後の補修などやむを得ない場合に限り、心線接続や外装と同等以上の被覆・防水・モルタル埋込みの条件を満たせば接続部分を埋設できます。ボックス内での接続はコンクリート内部接続とみなしません。
Q. かぶりや離隔の基準は?
A. コンクリートのかぶりを3cm以上とし、扉わく・窓わく・溶接組立金具類から10cm以上離して施設します。
Q. ケーブルの固定方法は?
A. ボックス直近で若干の余長をとり、近くの鉄筋などにバインド線で1m以下の間隔で固定します。鉄筋などに沿わせるのが原則です。
Q. 曲げ半径は?
A. 屈曲部の内側半径を、ケーブル仕上り外径の6倍(単心のものは8倍)以上とします。

まとめ|「埋めたら触れない」前提で決まっている

コンクリート直埋用ケーブル配線は、コンクリート内に接続点を作らず、かぶり3cm以上と扉わく等からの10cm以上を確保することが基本です。

確認する項目規程が示す内容
使用するケーブルCB-VV/CB-VV-E/CB-VVF/CB-VVF-E/CB-EV/CB-EV-E/CB-EVF/CB-EVF-Eの記号が印刷表示され、電気用品安全法に適合するもの
ボックス電気用品安全法適合の金属製・合成樹脂製、または黄銅・銅で堅ろうに製作したもの
ボックスへの挿入水が浸入しにくいブッシング等を使い、1ノック1ケーブル
コンクリート内の接続点設けてはいけない
やむを得ない場合埋設後の補修などに限り、条件を満たせばモルタル埋込みで可
ボックス内での接続コンクリート内部接続とはみなさない
コンクリートのかぶり3cm以上
扉わく・窓わく・溶接組立金具類からの離隔10cm以上
ボックス直近若干の余長をとる
鉄筋等への固定バインド線で1m以下の間隔(鉄筋等に沿わせるのが原則)
ケーブルが多数集まる所コンクリートが流れるよう適当に間隔をあける
屈曲部の内側半径仕上り外径の6倍以上(単心は8倍以上)
接続の場所ボックス内部で行い、接続部を露出させない
防護管の管口・ケーブル端末管口はなめらかに。端末は必要に応じ絶縁キャップ等で防護
接地の対象管や防護装置の金属部分・金属製ボックス

選定で押さえること

  • 直埋用の記号が印刷表示されているか。
  • ボックスの材質と適合。
  • ブッシングと1ノック1ケーブル。

打設前に押さえること

  • 接続点がコンクリート内にないか。
  • かぶり3cm以上と扉わく等からの10cm以上。
  • 鉄筋等への固定間隔1m以下と、ボックス直近の余長。

仕上げで押さえること

  • 曲げ半径(多心6倍/単心8倍)。
  • 接続をボックス内で行っているか。
  • 金属部分の接地工事。

コンクリートに埋めたケーブルは、打設が終わればもう触れません。上の表の「打設前」の項目は、配筋検査と同じタイミングで確認しておくと、あとから取り返しのつかない不具合を防げます。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
接続はどうするんですか?埋めたら直せない気がして不安です。
ハリタハリタ
その通り、コンクリート内には接続点を設けません。接続はボックス内部だけで行えば大丈夫ですよ。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。