この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【052】その他電気機械器具類
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

ここでは電球とコンセントの施設ルールを解説します。電球は火災や破損の防止、コンセントは感電や脱落の防止が目的で、ボックスへの収納や取付寸法に具体的な決まりがあります。

電球とコンセント施設の3つのポイント(電球の施設、コンセント埋込、取付の寸法)を示した図解

先に結論だけ言うと

  • 裸電球は可燃性物質から十分離隔し、雨線外の電球にはセード/グローブを使う(屋外用反射形電球は除く)。
  • 埋込形コンセントは金属製又は難燃性絶縁物のボックスに収める。
  • 壁面と前面が10mm以上食い違う場合は継わく等で調整。直接取付の壁板は厚さ3.5mm以上
この記事でわかること
✔ 電球の施設
✔ コンセントの埋込みと省略要件
✔ 取付け寸法の注意点
ペン太ペン太
裸電球って、可燃物の近くでも短時間なら大丈夫ですよね?
ハリタハリタ
いけません。裸電球は可燃物から十分離隔し、雨線外の電球にはセードやグローブも必要です。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 雨線外に取り付ける電球には、何を使いますか。
  • 埋込形コンセントのボックスを省略できるのは、どんな場合ですか。
  • 壁板に直接コンセントを取り付けるとき、壁板の厚さは何mm以上必要ですか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、電球やコンセントなどの施設ルールを4つの視点で整理します。

電球の施設

トピック1:電球の施設
  • 裸電球は周囲の可燃性物質から十分に離隔し、危険のおそれがないように施設します。
  • 雨線外に取り付ける電球には、雨滴による破損を防止するためセード又はグローブなどを使用します。ただし屋外用反射形電球を使用する場合はこの限りではありません。
ペン太ペン太
難燃性絶縁物で覆われたコンセントなら、ボックスはいつでも省略できると思ってました…
ハリタハリタ
省略できるのは大壁の壁板に堅固に取付け、かつ防護カバーを設ける場合に限られます。
ここまでのポイント
  • 裸電球は周囲の可燃性物質から十分に離隔し、危険のおそれがないように施設する。
  • 雨線外に取り付ける電球には、雨滴による破損を防止するためセード又はグローブなどを使用する。
  • 屋外用反射形電球を使用する場合は、この限りではない。

コンセントの埋込みと省略要件

トピック2:コンセントの埋込みと省略要件
  • 埋込形コンセントは金属製又は難燃性絶縁物のボックスに収めて施設します。
  • 充電部分を露出しないよう堅ろうな難燃性絶縁物で覆われたものは、大壁の壁板などに堅固に取り付け、かつ防護カバーを設ける場合に限りボックスの使用を省略できます(充填材が接触するおそれがない場合は防護カバーも省略可)。
  • 感震遮断機能付コンセント(埋込型)は1365-10(感震遮断機能付住宅用分電盤)を参照します。
ボックスの扱い条件
金属製又は難燃性絶縁物のボックスに収める原則(埋込形コンセント)
ボックスの使用を省略できる充電部分を露出しない堅ろうな難燃性絶縁物で覆われたものを、大壁の壁板などに堅固に取り付け、かつ防護カバーを設ける場合
防護カバーも省略できる充填材が接触するおそれがない場合
ここまでのポイント
  • 埋込形コンセントは、金属製又は難燃性絶縁物のボックスに収めて施設する。
  • 充電部分を露出しない堅ろうな難燃性絶縁物で覆われたものは、大壁の壁板などに堅固に取り付け、かつ防護カバーを設ける場合に限りボックスの使用を省略できる。
  • 充填材が接触するおそれがない場合は、防護カバーも省略できる。
  • 感震遮断機能付コンセント(埋込型)は1365-10(感震遮断機能付住宅用分電盤)を参照する。

取付け寸法の注意点

トピック3:取付け寸法の注意点
  • ボックスの埋込み位置が深く、壁の表面とボックス前面が10mm以上食い違う場合は、壁板の強度が十分な場合を除き、継わくを取り付けるなどして取付けわくやフラッシュプレートを直接壁板に押し付けないようにします。
  • ボックスを省略して大壁の壁板に直接コンセントを取り付ける場合の壁板は厚さ3.5mm以上が必要です。
  • 壁板の厚さが3.5mm未満の場合は、間柱や胴縁に沿って取り付けるか、補助金具で柱に支持させるなどして堅固に取り付けます。

たとえ話でイメージ

コンセントをボックスに収めるのは、コンセントに「専用の家」を用意してあげるようなもの。むき出しのままだと衝撃や熱に弱いので、丈夫な箱に収めて壁にしっかり固定することで安全に使えます。

見習いペン太
見習いペン太
難燃性絶縁物で覆われたコンセントなら、いつでもボックスを省略していいんですか?
はりた
はりた
いつでもではないよ。大壁の壁板に堅固に取り付けて、さらに防護カバーを設ける場合に限って省略できるんだ。
見習いペン太
見習いペン太
壁板に直接付けるとき、薄い壁板でも大丈夫ですか?
はりた
はりた
直接付けるなら壁板は厚さ3.5mm以上が必要だよ。それより薄いときは間柱や胴縁、補助金具を使ってしっかり支持してあげるんだ。
取り違えやすいところ正しくは
屋外の電球は防雨形なら覆いは不要雨線外の電球には雨滴による破損を防止するためセード又はグローブなどを使用する。屋外用反射形電球を使用する場合は除く
難燃性絶縁物のコンセントならボックスはいつでも省略できる大壁の壁板などに堅固に取り付け、かつ防護カバーを設ける場合に限る
防護カバーは必ず必要充填材が接触するおそれがない場合は省略できる
壁板が薄くても直接取り付けてよい直接取り付ける場合の壁板は厚さ3.5mm以上。3.5mm未満なら間柱や胴縁に沿って取り付けるか、補助金具で柱に支持させる
ボックスが深くてもプレートで押さえればよい壁の表面とボックス前面が10mm以上食い違う場合は、継わくを取り付けるなどして取付けわくやフラッシュプレートを直接壁板に押し付けない(壁板の強度が十分な場合を除く)
ここまでのポイント
  • 壁の表面とボックス前面が10mm以上食い違う場合は、継わくを取り付けるなどして取付けわくやフラッシュプレートを直接壁板に押し付けないようにする(壁板の強度が十分な場合を除く)。
  • ボックスを省略して大壁の壁板に直接コンセントを取り付ける場合の壁板は、厚さ3.5mm以上が必要。
  • 壁板の厚さが3.5mm未満の場合は、間柱や胴縁に沿って取り付けるか、補助金具で柱に支持させるなどして堅固に取り付ける。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)
Q. 雨線外の電球には何を付ければよいですか?
A. 雨滴による破損を防ぐためセードやグローブを使用します。ただし屋外用反射形電球を使用する場合は不要です。
Q. コンセントのボックスを省略できる条件は?
A. 充電部を露出しない難燃性絶縁物で覆われたものを大壁の壁板に堅固に取り付け、かつ防護カバーを設ける場合に限り省略できます。
Q. 壁板に直接コンセントを取り付けるときの壁板の厚さは?
A. 厚さ3.5mm以上が必要です。3.5mm未満の場合は間柱や胴縁、補助金具で堅固に支持します。

まとめ|覆う・収める・堅固に留めるの3点

電球やコンセントの施設は、電球を可燃物から離して覆い、コンセントをボックスに収め、壁板の厚さに応じて堅固に取り付けることが基本です。

確認する項目規程が示す内容
裸電球周囲の可燃性物質から十分に離隔し、危険のおそれがないように施設
雨線外の電球雨滴による破損を防止するためセード又はグローブなど(屋外用反射形電球を除く)
埋込形コンセント金属製又は難燃性絶縁物のボックスに収める
ボックスを省略できる条件充電部分を露出しない堅ろうな難燃性絶縁物で覆われ、大壁の壁板などに堅固に取り付け、かつ防護カバーを設ける場合
防護カバーを省略できる条件充填材が接触するおそれがない場合
感震遮断機能付コンセント(埋込型)1365-10(感震遮断機能付住宅用分電盤)を参照
壁面とボックス前面の食い違い10mm以上の場合は継わくを取り付けるなど(壁板の強度が十分な場合を除く)
壁板に直接取り付ける場合の厚さ3.5mm以上
壁板が3.5mm未満の場合間柱や胴縁に沿って取り付けるか、補助金具で柱に支持させる

電球で押さえること

  • 可燃性物質との離隔。
  • 雨線外でのセード又はグローブ。
  • 屋外用反射形電球を使う場合の扱い。

コンセントで押さえること

  • ボックスに収めているか。
  • 省略する場合の3つの条件。
  • 感震遮断機能付の場合の参照先。

取付けで押さえること

  • 壁面とボックス前面の食い違い。
  • 壁板の厚さ3.5mm以上。
  • 薄い場合の間柱・胴縁・補助金具による支持。

コンセントの取付けは、仕上げ材の厚みが決まってから初めて成立が分かる部分です。上の表の寸法の欄は、内装の納まりが固まった段階でもう一度確認しておくと、プレートの浮きやぐらつきといった仕上がりの不具合を防げます。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
壁面との食い違いが大きいときは、どう納めればいいですか?
ハリタハリタ
10mm以上なら継わくで調整します。直接取付は壁板厚さ3.5mm以上を確認して仕上げましょう。

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内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。