内線規程の解釈と解説【106】|トンネル、坑道その他これらに類する場所の施設
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
トンネルや坑道といった特殊な環境では、湿気や粉じんなど電気事故につながる要因が多いため、電気配線にも特別な安全基準が定められています。配線方式・使用できる電線・電圧による制限・接触対策まで、要点を図解で整理します。

✔ 常時通行するトンネル内の配線基準
✔ 使用できる電線の種類
✔ 移動電線・設置場所と電圧による制限
ペン太
ハリタ常時通行するトンネル内の配線基準
- 湿気や粉じんが多いため、適切な配線方式の選定・電線の種類と規格の確認・地絡(漏電)に対する安全対策を考慮します。
- 採用される配線方式は、金属管配線・合成樹脂管配線・金属線ぴ配線・ケーブル配線・バスダクト配線・フロアダクト配線・ライティングダクト配線・移動電線(JIS C 3580-5準拠)です。
- 粉じんが多い場所や火薬庫では、内線規程の3405節および3430節の遵守が求められます。
- 湿気や粉じんが多いため、配線方式の選定・電線の種類と規格の確認・地絡(漏電)への安全対策を考慮する
- 採用される配線方式は、金属管・合成樹脂管・金属線ぴ・ケーブル・バスダクト・フロアダクト・ライティングダクトの各配線と移動電線(JIS C 3580-5準拠)
- 粉じんが多い場所や火薬庫では、内線規程の3405節および3430節の遵守が求められる
使用できる電線の種類
- 絶縁電線、クロロプレン外装ケーブル、クロロスルホン化ポリエチレン外装ケーブル、耐燃性エチレンゴム外装ケーブル、ケーブル全般のいずれかを使用します。
- 乾燥した場所では、1.6mm以上の軟銅線に相当する絶縁電線も使用可能です。
- 使用電圧300V以下では、クロロプレン/クロロスルホン化ポリエチレン/耐燃性エチレンゴム/ビニルの各キャブタイヤケーブル(断面積0.75mm²以上が基本)または同等以上のケーブルを使用します(乾燥環境では適切な絶縁電線も可)。
ペン太
ハリタ| 使用電圧 | 使える電線 | 補足 |
|---|---|---|
| 300V以下 | 各種キャブタイヤケーブル | 断面積0.75mm²以上が基本。同等以上のケーブルも可 |
| 300V以下(乾燥環境) | 適切な絶縁電線 | 1.6mm以上の軟銅線に相当するもの |
| 300V超 | 必ずケーブル | キャブタイヤケーブルは使用できない |
- 絶縁電線、クロロプレン外装ケーブル、クロロスルホン化ポリエチレン外装ケーブル、耐燃性エチレンゴム外装ケーブル、ケーブル全般のいずれかを使用する
- 乾燥した場所では、1.6mm以上の軟銅線に相当する絶縁電線も使用できる
- 使用電圧300V以下では、各種キャブタイヤケーブル(断面積0.75mm²以上が基本)または同等以上のケーブルを使用する
- 乾燥環境では適切な絶縁電線も使用できる
移動電線・設置場所と電圧による制限
- 移動電線は、定格電流の合計を上回る許容電流を確保し、耐燃性または耐油性に優れたケーブルを選定します。
- 一般的な場所では金属管または同等以上の保護材、湿気・水気がある場所では金属管・合成樹脂管・金属ダクトなどを用います。
- 300Vを超える電圧を使用する場合は、必ずケーブルを使用します。
- 電線を金属製水管やガス管に沿って配線する場合は、必ず金属管や同等以上の絶縁措置を行い、漏電による感電を防ぎます。

| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 300Vを超えてもキャブタイヤケーブルが使える | 300V超では必ずケーブルを使用する |
| 移動電線は定格電流と同じ許容電流でよい | 定格電流の合計を上回る許容電流を確保する |
| 湿気のある場所でも保護材は同じでよい | 金属管・合成樹脂管・金属ダクトなどを用いる |
| 水管やガス管に沿わせても問題ない | 金属管や同等以上の絶縁措置を行い、漏電による感電を防ぐ |
| トンネルなら一律の基準で足りる | 粉じんが多い場所や火薬庫では3405節・3430節も守る |
- 移動電線は、定格電流の合計を上回る許容電流を確保する
- 耐燃性または耐油性に優れたケーブルを選定する
- 一般的な場所では金属管または同等以上の保護材を用いる
- 湿気・水気がある場所では金属管・合成樹脂管・金属ダクトなどを用いる
- 300Vを超える電圧を使用する場合は、必ずケーブルを使用する
- 金属製水管やガス管に沿って配線する場合は、金属管や同等以上の絶縁措置を行う
よくある質問(FAQ)
まとめ|環境で方式を選び、300Vで電線を分ける
トンネル・坑道の配線は「湿気と粉じんに耐える方式を選ぶ」ことと「300Vを境に電線の選択肢が変わる」ことが柱です。移動電線を使う場合は、許容電流と耐燃・耐油性まで含めて確認します。
| 確認する順番 | 見るところ | 決まること |
|---|---|---|
| Step1 | 場所の条件 | 湿気・粉じん・火薬庫かどうか(3405節・3430節の要否) |
| Step2 | 配線方式 | 金属管・合成樹脂管・ケーブル・ダクト類のどれを使うか |
| Step3 | 使用電圧 | 300V以下か、300V超か |
| Step4 | 電線の種類と太さ | キャブタイヤ0.75mm²以上か、ケーブルか |
| Step5 | 移動電線と近接配管 | 許容電流、耐燃・耐油性、水管・ガス管沿いの絶縁措置 |
トンネル内は後から配線をやり直しにくい環境です。使用電圧が300Vを超えるかどうかを最初に確定させておくと、電線の手配と施工方法が一度で決まります。
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内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。
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