内線規程の解釈と解説【099】|小勢力回路の施設
出典:電気設備の技術基準の解釈 第181条
小勢力回路は、消費電力が小さく人体への危険性が低い機器に用いる、安全性を重視した低電圧の回路です。電源の変圧器・電流・配線の決まりが解釈第181条にあります。本記事では、電気設備の技術基準の解釈にもとづいて要点を3つに整理します。
ペン太
ハリタこの記事で押さえる3つのこと
- 最大使用電流は5A・3A・1.5A、短絡電流は8A・5A・3A。
- 地中30cm(重量物1.2m)、架空は硬銅線で道路6m。
- 危険な場所は管・ケーブル工事、浴室24Vは内線規程。
1. 最大使用電流と絶縁変圧器
- 小勢力回路は、電磁開閉器の操作回路や呼鈴・警報ベルなどにつなぐ、最大使用電圧60V以下の電路です(解釈第181条第1項)
- 最大使用電流は、15V以下で5A、30V以下で3A、60V以下で1.5Aです(第一号・181-1表)
- 電気を送る電路には絶縁変圧器を施設し、1次側の対地電圧は300V以下です。2次短絡電流は15V以下で8A、30V以下で5A、60V以下で3A以下です(第二号)
- 2次側に最大使用電流以下の過電流遮断器を施設するなら、2次短絡電流の制限はかかりません(第二号ハただし書)
| 最大使用電圧 | 最大使用電流 / 2次短絡電流 |
|---|---|
| 15V以下 | 5A / 8A |
| 30V以下 | 3A / 5A |
| 60V以下 | 1.5A / 3A |
- 小勢力回路は最大使用電圧60V以下、電源は絶縁変圧器(1次側の対地300V以下)
- 最大使用電流は15V以下5A、30V以下3A、60V以下1.5A
- 2次短絡電流は8A・5A・3A以下
- 最大使用電流以下の遮断器を施設すれば短絡電流の制限は外れる
- 5A・3A・1.5Aは遮断器の定格ではなく最大使用電流
2. 造営材・地中・架空の配線
- 造営材に取り付ける電線は、ケーブルを除き直径0.8mm以上の軟銅線と同等以上で、コード・キャブタイヤケーブル・ケーブル・決まった絶縁電線・通信用ケーブルです。乾燥した造営材で30V以下なら被覆線も使えます(第三号イ・ロ)
- 損傷のおそれがあれば防護装置を施します。メタルラス張りなどの木造の造営材に取り付けるなら、がいしで支持して6mm以上離し、貫通部は第145条に準じます(第三号ハ〜ホ)
- 金属製の水管・ガス管などと接触しないように施設します(第三号ヘ)
- 地中は、重量物に耐える管やトラフに収めるか、埋設深さ30cm(重量物の圧力を受ける場所は1.2m)以上として、上部を堅ろうな板やといで覆います(第四号)。地上は堅ろうなトラフや開きょに収めます(第五号)
- 架空は、引張強さ508N以上か直径1.2mm以上の硬銅線を使い、高さは道路横断で路面上6m、鉄道・軌道横断でレール面上5.5m、その他は地表上4m(道路以外は2.5m)以上です。支持点間は15m以下が原則です(第六号)
- 造営材を貫通する部分をがい管やテープで保護するという書き方は、内線規程で確かめます
ペン太
ハリタ| 思いこみ | 正しくは |
|---|---|
| 5A等は遮断器の定格 | 最大使用電流 |
| 変圧器は普通でよい | 絶縁変圧器 |
| 地中はどこでも30cm | 重量物は1.2m |
| 架空は硬鋼線 | 硬銅線 |
| 道路以外も4m | 2.5mまで減らせる |
- 造営材の電線は0.8mm以上、損傷のおそれは防護装置
- メタルラスはがいしで6mm以上、水管・ガス管と接触しない
- 地中は30cm(重量物1.2m)以上で上部を覆う、地上はトラフか開きょ
- 架空は508N以上か直径1.2mm以上の硬銅線
- 高さは道路6m・鉄道5.5m・その他4m(道路以外2.5m)
- 他の工作物と30cm以上、裸電線と植物も30cm以上
3. 危険な場所と移動電線
- 粉じん・可燃性ガス・危険物・火薬庫などの場所(第175条〜第178条)に施設するなら、合成樹脂管・金属管・可とう電線管・ケーブル工事(第158・159・160・164条)に準じます(第2項)
- 移動電線は、コード・キャブタイヤケーブル・決まった絶縁電線・通信用ケーブルで、絶縁電線は適当な防護装置に収めます(第七号)
- 浴室など水気の多い場所で2次側を24V以下にすること、操作部と充電部の二重絶縁、防湿形・防浸形などの器具の選び方は、解釈第181条にはありません。内線規程で確かめます
| 確認すること | 解釈の決まり |
|---|---|
| 危険な場所 | 管・ケーブル工事 |
| 移動電線 | コード・キャブなど |
| 絶縁電線の移動電線 | 防護装置に収める |
| 浴室24V・二重絶縁 | 内線規程で確認 |
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ハリタ
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ハリタ- 危険な場所は管工事かケーブル工事に準じる
- 移動電線はコード・キャブタイヤ・通信用ケーブルなど
- 絶縁電線の移動電線は防護装置に収める
- 浴室24V・二重絶縁・防湿形は内線規程で確かめる
よくある質問(FAQ)
まとめ|電圧が上がるほど、守りを固くする
小勢力回路は「電圧を低く抑えて安全をつくる」回路で、電圧区分ごとに最大使用電流と変圧器の2次短絡電流が決まっています。配線は場所ごとの決まりで守り、水まわりの24V以下などは内線規程で確かめます。
| 確認する項目 | 決まり |
|---|---|
| 最大使用電圧 | 60V以下 |
| 変圧器 | 絶縁・1次300V以下 |
| 最大使用電流 | 5A・3A・1.5A |
| 2次短絡電流 | 8A・5A・3A |
| 造営材の電線 | 0.8mm以上 |
| 地中 | 30cm(重量物1.2m) |
| 架空 | 硬銅線・6m・5.5m・4m |
| 危険な場所 | 管・ケーブル工事 |
数値の多い分野ですが、電圧区分の表を1つ手元に置いておけば大半は判断できます。浴室まわりの要件は内線規程にあるので、機器選定の段階で分けて確かめるとわかりやすくなります。
ペン太
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内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。




