内線規程の解釈と解説【099】|小勢力回路の施設
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
小勢力回路は、消費電力が小さく人体への危険性が低い機器に用いる、安全性を重視した低電圧の回路です。感電事故のリスクを抑えるため、電源装置・配線・湿気の多い場所での対策に特別な基準が設けられています。要点を3つに整理します。

✔ 電源装置の基準
✔ 配線の基準
✔ 湿気の多い場所・浴室の対策
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 小勢力回路の二次短絡電流は、電圧区分ごとにいくつ以下か
- 地中に埋設するときの深さは、通常と重量物がかかる場所でいくつか
- 浴室で人が操作する装置は、二次側使用電圧をいくつ以下にするか
電源装置の基準
- 小勢力回路に電力を供給する絶縁変圧器の対地電圧は300V以下に制限される
- 二次短絡電流の規定値:最大使用電圧15V以下は8A以下、30V以下は5A以下、60V以下は3A以下
- 二次側に規定値以下の過電流遮断器を設ける場合は、上記短絡電流の限りではない
- 過電流遮断器を設ける場合の最大定格:15V以下は5A、30V以下は3A、60V以下は1.5A
- 異なる定格の取り付けを防ぐため、過電流遮断器の定格を明示しておく
| 最大使用電圧 | 二次短絡電流 | 過電流遮断器の最大定格 |
|---|---|---|
| 15V以下 | 8A以下 | 5A |
| 30V以下 | 5A以下 | 3A |
| 60V以下 | 3A以下 | 1.5A |
- 小勢力回路に電力を供給する絶縁変圧器の対地電圧は300V以下に制限される
- 二次短絡電流は、最大使用電圧15V以下で8A以下、30V以下で5A以下、60V以下で3A以下
- 二次側に規定値以下の過電流遮断器を設ける場合は、上記の短絡電流の限りではない
- 過電流遮断器を設ける場合の最大定格は、15V以下で5A、30V以下で3A、60V以下で1.5A
- 異なる定格の取り付けを防ぐため、過電流遮断器の定格を明示しておく
配線の基準
- 外部損傷の懸念がある電線は、金属管や合成樹脂管などに収めて保護する
- 造営材を貫通する部分は、電線管や線ぴに収める場合を除き、がい管に収めるかテープで保護する(使用電圧30V以下は例外)
- 地中は通常30cm以上、車両など重量物の圧力がかかる場所は1.2m以上の深さに埋設する
- 架空は引張強さ508N以上または直径1.2mm以上の硬鋼線を使用(道路横断は地表上6m以上、鉄道・軌道横断はレール面上5.5m以上、その他は4m以上)
- 弱電流電線・光ファイバーケーブル・他の工作物との離隔、裸電線と植物との離隔はいずれも30cm以上
ペン太
ハリタ| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 浴室でも通常の小勢力回路のまま使える | 二次側使用電圧を24V以下に下げ、操作部と充電部を二重絶縁する |
| 地中埋設の深さは一律 | 通常30cm以上、重量物の圧力がかかる場所は1.2m以上 |
| 架空の高さはどこでも同じ | 道路横断6m、鉄道・軌道横断5.5m、その他4m以上 |
| 短絡電流の制限は電圧によらず同じ | 15V以下8A、30V以下5A、60V以下3A以下と分かれる |
| 過電流遮断器を付ければ短絡電流は考えなくてよい | 規定値以下の遮断器を設けた場合に限り、短絡電流の制限によらない |
- 外部損傷の懸念がある電線は、金属管や合成樹脂管などに収めて保護する
- 造営材を貫通する部分は、電線管や線ぴに収める場合を除き、がい管に収めるかテープで保護する(使用電圧30V以下は例外)
- 地中は通常30cm以上、車両など重量物の圧力がかかる場所は1.2m以上の深さに埋設する
- 架空は引張強さ508N以上または直径1.2mm以上の硬鋼線を使用する
- 架空の高さは、道路横断が地表上6m以上、鉄道・軌道横断がレール面上5.5m以上、その他は4m以上
- 弱電流電線・光ファイバーケーブル・他の工作物との離隔、裸電線と植物との離隔はいずれも30cm以上
湿気の多い場所・浴室の対策
- ベル・表示器・押しボタンなどは、設置場所に応じて防湿形・防雨形・防まつ形・防浸形など適切な構造のものを選ぶ
- 浴室など水気の多い場所で人が操作する装置は、絶縁変圧器で二次側使用電圧を24V以下にする
- 操作部と充電部を二重に絶縁し、内部に湿気や水が入らない構造の製品を選ぶ
- 装置は浴槽に水没しない場所に設置する

- ベル・表示器・押しボタンなどは、設置場所に応じて防湿形・防雨形・防まつ形・防浸形など適切な構造のものを選ぶ
- 浴室など水気の多い場所で人が操作する装置は、絶縁変圧器で二次側使用電圧を24V以下にする
- 操作部と充電部を二重に絶縁し、内部に湿気や水が入らない構造の製品を選ぶ
- 装置は浴槽に水没しない場所に設置する
よくある質問(FAQ)
まとめ|電圧が上がるほど、守りを固くする
小勢力回路は「電圧を低く抑えて安全をつくる」回路で、電圧区分ごとに許される短絡電流と遮断器の定格が決まっています。配線は管で守り、埋設深さや架空の高さを確保し、水まわりではさらに24V以下まで下げます。
| 確認する順番 | 見るところ | 基準 |
|---|---|---|
| Step1 | 絶縁変圧器 | 対地電圧300V以下 |
| Step2 | 最大使用電圧 | 15V/30V/60Vのどの区分か |
| Step3 | 短絡電流と遮断器 | 区分に応じた8A・5A・3A、遮断器は5A・3A・1.5A |
| Step4 | 配線の保護と離隔 | 管への収容、地中30cm(重量物1.2m)、離隔30cm以上 |
| Step5 | 設置場所 | 湿気に応じた構造。浴室は24V以下・二重絶縁・水没しない位置 |
数値の多い分野ですが、電圧区分の表を1つ手元に置いておけば大半は判断できます。浴室まわりだけは別枠の要件になるので、機器選定の段階で分けて考えるとわかりやすくなります。
📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】
ペン太
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内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。
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