この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
地中電線路を図解で整理。高圧の表示(2m間隔)、埋設深さ(直接埋設1.2m/0.6m以上・需要場所0.3m以上)、暗きょ式の要件(重量物に耐える・防火耐燃措置)を要点とFAQでまとめます。
技術図書館地中電線路|埋める前に表示・深さ・構造を確定する高圧は2m間隔で表示。直接埋設は重量物1.2m/その他0.6m、需要場所は条件つきで0.3mに緩和。暗きょ式の3要件まで全6枚のスライドで整理この資料をスライドで見る資料一覧を見る
全体像:内線規程【031】地中電線路
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

地中電線路は、表示・埋設深さ・暗きょ式の要件がポイントです。押さえるポイントは 「表示/埋設深さ/暗きょ式」 の3つに整理できます。

地中電線路は高圧で2m間隔表示、直接埋設は車両圧力1.2mその他0.6m以上で需要場所は0.3m以上に緩和、暗きょ式は重量物の圧力に耐え防火耐燃措置という3点の図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は3つ。①表示=高圧は物件名・管理者名・電圧を 2m間隔で表示。②埋設深さ=直接埋設は 車両圧力1.2m・その他0.6m以上(需要場所で管径200mm以下+規定の管なら0.3m以上)。③暗きょ式=重量物の圧力に耐え、防火・耐燃措置。
見習いペン太
見習いペン太
地中の電線路って、ただ深く埋めればいいんですか?
はりた
はりた
深さの基準はあるけど、それだけじゃない。高圧なら存在を知らせる表示、暗きょ式なら重量物に耐える構造と防火・耐燃措置が必要なんだ。
▼ 地中電線路 要件早見表
区分主な要件
表示(高圧)物件の名称・管理者名・電圧をおおむね2m間隔で表示(需要場所は名称・管理者名を除く)
埋設深さ(直接埋設式)重量物の圧力を受ける場所1.2m以上/その他0.6m以上(需要場所で管径200mm以下+規定の管は0.3m以上に緩和)
暗きょ式重量物の圧力に耐える構造+防火措置・耐燃措置
この記事でわかること
✔ ① 表示(高圧)
✔ ② 埋設深さ
✔ ③ 暗きょ式の要件

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ペン太ペン太
地中に埋めるケーブルって、とにかく深く埋めれば安心なんですよね?
ハリタハリタ
深さは場所で決まります。むやみに深くするより、0.3〜1.2mの基準を場所ごとに正しく使い分けることが大事です。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 高圧の地中電線路で表示する内容と間隔は。
  • 直接埋設式の埋設深さは、どこで区別されますか。
  • 暗きょ式で地中電線に施す措置は何ですか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、地中電線路の施設ルールを4つの視点で整理します。

① 表示(高圧)

トピック1:表示(高圧)
  • 物件の名称・管理者名・電圧を表示(需要場所では名称と管理者名を除く)
  • おおむね2mの間隔で表示
  • 他人が立ち入らない場所や、位置が十分認知できる場合は省略可
ペン太ペン太
埋設深さって全部1.2mだと思ってました!場所で違うんですか?
ハリタハリタ
車両など重量物の圧力がかかる場所は1.2m以上、その他は0.6m以上。需要場所では条件付きで0.3mまで緩和されます。
ここまでのポイント
  • 物件の名称・管理者名・電圧を表示する(需要場所では名称と管理者名を除く)。
  • おおむね2mの間隔で表示する。
  • 他人が立ち入らない場所や、位置が十分認知できる場合は省略できる。

② 埋設深さ

トピック2:埋設深さ
  • 直接埋設式:車両など重量物の圧力を受ける場所1.2m以上/その他0.6m以上
  • 需要場所で管径200mm以下+規定の管を使う場合は0.3m以上に緩和できる
ここまでのポイント
  • 直接埋設式は、車両など重量物の圧力を受ける場所で1.2m以上、その他で0.6m以上。
  • 需要場所で管径200mm以下かつ規定の管を使う場合は、0.3m以上に緩和できる。

③ 暗きょ式の要件

トピック3:暗きょ式の要件
  • 車両など重量物の圧力に耐える構造とする
  • 防火措置を施す
  • 地中電線に耐燃措置(不燃材料の被覆など)を施す
ここがポイント|表示・深さ・暗きょの要件
高圧は 2m間隔の表示、直接埋設は 1.2m/0.6m以上(需要場所は0.3m以上に緩和)、暗きょ式は 重量物の圧力に耐え防火・耐燃措置
地中電線路の直接埋設式における埋設深さを場所別に示した断面図
図|直接埋設式の埋設深さ(重量物の圧力を受ける場所1.2m以上/その他0.6m以上/需要場所の緩和0.3m以上)と高圧の埋設表示。暗きょ式は重量物の圧力に耐える構造とし、防火措置と地中電線の耐燃措置を施す。
取り違えやすいところ正しくは
表示は電圧だけでよい物件の名称・管理者名・電圧を表示する(需要場所では名称と管理者名を除く)
表示は要所だけでよいおおむね2mの間隔で表示する
表示は必ず必要他人が立ち入らない場所や、位置が十分認知できる場合は省略できる
埋設深さはどこでも同じ車両など重量物の圧力を受ける場所と、その他の場所で数値が分かれる
需要場所ならどんな管でも浅くできる管径200mm以下かつ規定の管を使う場合に限り緩和できる
暗きょ式は構造の強さだけ考えればよい重量物の圧力に耐える構造に加え、防火措置と地中電線の耐燃措置が必要
ここまでのポイント
  • 車両など重量物の圧力に耐える構造とする。
  • 防火措置を施す。
  • 地中電線に耐燃措置(不燃材料の被覆など)を施す。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 地中電線路の表示はどうするの?

A. 高圧の地中電線路では、物件の名称・管理者名・電圧を、おおむね2mの間隔で表示します(需要場所では名称と管理者名を除く)。他人が立ち入らない場所や位置が十分認知できる場合は省略できます。

Q. 地中電線路の埋設深さの目安は?

A. 直接埋設式では、車両など重量物の圧力を受ける場所で1.2m以上、その他で0.6m以上が目安です。需要場所で管径200mm以下かつ規定の管を使う場合は0.3m以上に緩和できます。

Q. 暗きょ式で注意することは?

A. 車両など重量物の圧力に耐える構造とし、防火措置を施します。地中電線には耐燃措置(不燃材料の被覆など)を施します。

まとめ|埋める前に表示・深さ・構造を確定する

地中電線路は、高圧なら表示を、直接埋設式なら通る場所に応じた深さを、暗きょ式なら構造と防火・耐燃措置を確保することが基本です。

進める場面確認すること判断の目安
ルートを決めるとき車両など重量物が通る場所か通るかどうかで直接埋設式の深さが変わる
ルートを決めるとき他人が立ち入る場所か立ち入らない場所や位置が認知できる場合は表示を省略できる
方式を決めるとき直接埋設式か暗きょ式か暗きょ式は構造・防火・耐燃の要件が加わる
需要場所で計画するとき管径と管の種類管径200mm以下かつ規定の管なら深さを緩和できる
掘削するとき所定の深さを確保できているか重量物の圧力を受ける場所/その他の区分による
暗きょを施工するとき構造は圧力に耐えるか車両など重量物の圧力を想定する
暗きょを施工するとき防火措置を施したか暗きょ側の措置
電線を敷設するとき耐燃措置を施したか不燃材料の被覆など
埋め戻す前高圧の表示を入れたか名称・管理者名・電圧を、おおむね2m間隔で
引き渡すとき表示の内容は正しいか需要場所では名称と管理者名を除く

表示で押さえること

  • 表示する内容と、需要場所での違い。
  • おおむね2mの間隔。
  • 省略できる条件。

埋設深さで押さえること

  • 重量物の圧力を受ける場所かどうか。
  • その他の場所の深さ。
  • 需要場所での緩和条件。

暗きょ式で押さえること

  • 重量物の圧力に耐える構造。
  • 防火措置。
  • 地中電線の耐燃措置。

地中電線路は埋め戻してしまうと、あとから表示を入れることも深さを直すこともできません。上の表の「埋め戻す前」までの項目は、掘削が空いているうちにひととおり確認しておきたいところです。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
高圧の地中電線路では、深さのほかに何を忘れがちですか?
ハリタハリタ
表示です。物件名・管理者名・電圧をおおむね2m間隔で示します。暗きょ式なら耐燃措置も確認しましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。