この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【032】低圧配線方法
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

低圧配線方法は、一般の場所における低圧の屋内・屋側・屋外配線の基本ルールです。押さえるポイントは 「基本ルール/使用電線/適用範囲と方法」 の3つです。

低圧配線方法は感電火災のないよう施設し特別高圧の移動電線は原則禁止、十分な強度と絶縁の電線で裸電線は原則禁止、屋内屋側屋外に適用し金属管など各種方法という基本3ポイントの図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は3つ。①基本ルール=場所の状況・電圧に応じ 感電・火災のないように施設特別高圧の移動電線は原則禁止)。②使用電線=十分な強度と絶縁性能をもつ電線、裸電線は原則使用禁止③適用範囲=屋内・屋側・屋外。方法は金属管・合成樹脂管・可とう電線管・線ぴなど。
見習いペン太
見習いペン太
低圧配線って、いろんなやり方がありますよね。共通のルールはあるんですか?
はりた
はりた
あるよ。まず「感電・火災を防ぐように施設する」「十分な強度と絶縁の電線を使う(裸電線は原則NG)」が大前提。そのうえで金属管・合成樹脂管などの方法を場所に合わせて選ぶんだ。
この記事でわかること
✔ ① 基本ルール(感電・火災の防止)
✔ ② 使用電線
✔ ③ 適用範囲と配線方法

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ペン太ペン太
低圧配線方法って種類が多いですよね。どれを選んでも自由なんですか?
ハリタハリタ
大前提は感電・火災を防ぐように施設することです。そのうえで場所に応じて金属管や合成樹脂管などを選びます。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 特別高圧の移動電線は、施設できますか。
  • 裸電線は使用できますか。
  • この規定が適用されるのは、どのような配線ですか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、低圧配線方法の大前提を4つの視点で整理します。

① 基本ルール(感電・火災の防止)

トピック1:基本ルール(感電・火災の防止)
▼ 低圧配線方法 早見表
区分内容
基本ルール感電・火災のおそれがないように施設(特別高圧の移動電線は原則施設禁止)
使用電線十分な強度と絶縁性能をもつ電線/裸電線は原則使用禁止(特別高圧の配線に接触電線は使用不可)
適用範囲・配線方法屋内・屋側・屋外。金属管・合成樹脂管(PF管・CD管)・金属製可とう電線管・線ぴ・ダクト類など
  • 施設場所の状況や電圧に応じ、感電・火災のおそれがないように施設する
  • 移動電線は接続不良による感電・火災のないように施設する
  • 特別高圧の移動電線は原則施設禁止(人体に危害のおそれがなく必要不可欠な場合を除く)
ペン太ペン太
裸電線って完全に禁止だと思ってました。違うんですか?
ハリタハリタ
原則禁止です。感電・火災のおそれがない場合に限り例外があるだけで、基本は十分な強度と絶縁性能のある電線を使います。
ここまでのポイント
  • 施設場所の状況や電圧に応じ、感電・火災のおそれがないように施設する。
  • 移動電線は、接続不良による感電・火災のないように施設する。
  • 特別高圧の移動電線は原則施設禁止(人体に危害のおそれがなく必要不可欠な場合を除く)。

② 使用電線

トピック2:使用電線
  • 施設場所・電圧に応じ、十分な強度と絶縁性能をもつ電線を使う
  • 裸電線は原則使用禁止(条件を満たし感電・火災のおそれがない場合を除く)
  • 特別高圧の配線には接触電線を使用できない
ここまでのポイント
  • 施設場所・電圧に応じ、十分な強度と絶縁性能をもつ電線を使う。
  • 裸電線は原則使用禁止(条件を満たし感電・火災のおそれがない場合を除く)。
  • 特別高圧の配線には接触電線を使用できない。

③ 適用範囲と配線方法

トピック3:適用範囲と配線方法
  • 適用:一般の場所における低圧の屋内・屋側・屋外配線
  • 配線方法:金属管、合成樹脂管(PF管CD管)、金属製可とう電線管、金属線ぴ・合成樹脂線ぴ、ダクト類など
  • 各方法の詳細は、それぞれの章(次回以降)で解説
ここがポイント|大前提を押さえる
低圧配線は 感電・火災を防ぐように施設し、十分な強度・絶縁の電線(裸電線は原則NG)を使う。これが全方法に共通する大前提です。
取り違えやすいところ正しくは
裸電線は完全に禁止原則使用禁止。条件を満たし感電・火災のおそれがない場合に限り例外がある
移動電線は一般の配線と同じ扱い接続不良による感電・火災のないように施設する
特別高圧でも移動電線を使える原則施設禁止(人体に危害のおそれがなく必要不可欠な場合を除く)
接触電線は電圧を問わず使える特別高圧の配線には接触電線を使用できない
電線は強度があれば足りる施設場所・電圧に応じ、十分な強度と絶縁性能をもつものを使う
この規定は屋内配線だけのもの一般の場所における低圧の屋内・屋側・屋外配線が対象
ここまでのポイント
  • 適用されるのは、一般の場所における低圧の屋内・屋側・屋外配線。
  • 配線方法は、金属管、合成樹脂管(PF管・CD管)、金属製可とう電線管、金属線ぴ・合成樹脂線ぴ、ダクト類など。
  • 各方法の詳細は、それぞれの章で解説される。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 低圧配線方法とは?

A. 一般の場所における低圧の屋内・屋側・屋外配線に関する規定です。感電や火災を防ぎ、安全な電気環境を構築するためのルールが定められています。

Q. 裸電線は使ってもいいの?

A. 原則として使用できません。施設場所の状況や電圧に応じ、十分な強度と絶縁性能をもつ電線を使います。特別高圧の配線には接触電線も使用できません。

Q. 配線方法にはどんな種類がある?

A. 金属管・合成樹脂管(PF管・CD管)・金属製可とう電線管・金属線ぴ・合成樹脂線ぴ・ダクト類など、さまざまな方法があります。各方法の詳細はそれぞれの章で解説します。

まとめ|すべての配線方法に共通する大前提

低圧配線方法は、感電・火災を防ぐように施設し、十分な強度と絶縁性能をもつ電線を使うという大前提のうえに、個別の工法のルールが積み上がっています。

区分規程が求めること
施設の基本施設場所の状況や電圧に応じ、感電・火災のおそれがないように施設する
移動電線接続不良による感電・火災のないように施設する
特別高圧の移動電線原則施設禁止(人体に危害のおそれがなく必要不可欠な場合を除く)
使用する電線施設場所・電圧に応じ、十分な強度と絶縁性能をもつもの
裸電線原則使用禁止(条件を満たし感電・火災のおそれがない場合を除く)
特別高圧の接触電線使用できない
適用範囲一般の場所における低圧の屋内・屋側・屋外配線
配線方法金属管、合成樹脂管(PF管・CD管)、金属製可とう電線管、金属線ぴ・合成樹脂線ぴ、ダクト類など

施設の考え方で押さえること

  • 感電・火災のおそれがないように施設できているか。
  • 施設場所の状況と電圧を踏まえているか。
  • 移動電線の接続不良への配慮。

電線で押さえること

  • 十分な強度と絶縁性能があるか。
  • 裸電線の原則と例外。
  • 特別高圧での接触電線の制限。

適用範囲で押さえること

  • 一般の場所の低圧配線にあたるか。
  • 屋内・屋側・屋外のどれか。
  • 選ぶ配線方法と、その個別規定。

ここから先の条文は、この大前提を具体的な工法に落とし込んだものです。個別の規定で迷ったときは「感電・火災を防げているか」に立ち返ると、判断の軸がぶれにくくなります。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
配線方法を選ぶとき、最初に整理すべきことは何ですか?
ハリタハリタ
施設場所と電圧です。この2つが決まれば適用できる配線方法が絞れます。次の共通事項も読んでみてください。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。