この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【030】その他の電線路
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

「その他の電線路」は、トンネル内・水上・水底・橋・がけなど、特殊な環境に設ける電線路です。押さえるポイントは 「5つの種類と根拠節/環境ごとの注意点」 です。

特殊な電線路はトンネル内・水上・水底・橋・がけの5種類で、それぞれ配電規程の節に従い環境ごとの注意点があるという早見表の図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は、特殊な電線路は トンネル内・水上・水底・橋・がけの5種類。それぞれ配電規程の当該節(515/520/525/535/545節)に従い、環境ごとの注意点(換気・塩害・水圧・振動・落石など)を考慮して施設します。
見習いペン太
見習いペン太
トンネルや水の中にも電線路を通すことがあるんですね。
はりた
はりた
そう、特殊な環境ごとにルールがあるんだ。トンネル内・水上・水底・橋・がけの5種類で、それぞれ配電規程の節に従う。環境特有のリスク(塩害・水圧・落石など)への対策が必要だよ。
この記事でわかること
✔ ① 5つの種類と根拠節
✔ ② 環境ごとの注意点

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ペン太ペン太
トンネルとか水底の電線路まであるんですね。全部同じ基準で施設できるんですか?
ハリタハリタ
環境ごとに配電規程の別の節に従います。トンネル内・水上・水底・橋・がけの5種類です。

この3つ、すぐ答えられますか

  • その他(特殊)の電線路には、どんな種類がありますか。
  • 水底電線路で注意すべきリスクは何ですか。
  • 橋に施設する電線路で考慮することは何ですか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、その他の電線路の考え方を3つの視点で整理します。

① 5つの種類と根拠節

トピック1:5つの種類と根拠節
▼ その他の電線路 早見表(5種類)
種類根拠節主な注意点
トンネル内電線路第515節換気・照明・防水対策
水上電線路第520節風雨・塩害・船舶の航行
水底電線路第525節水圧・水流・腐食・錨
橋に施設する電線路第535節振動・風圧・温度変化
がけに施設する電線路第545節落石・土砂崩れ・風雨
  • トンネル内電線路:配電規程第515節
  • 水上電線路:第520節
  • 水底電線路:第525節
  • 橋に施設する電線路:第535節
  • がけに施設する電線路:第545節
ペン太ペン太
水底のケーブルって、沈めておけば安全そうですけど何に注意するんですか?
ハリタハリタ
環境固有のリスクがあります。水圧や塩害、橋なら振動、がけなら落石。場所ごとの対策が必要です。
ここまでのポイント
  • 特殊な電線路は、トンネル内・水上・水底・橋・がけの5種類。
  • トンネル内電線路は配電規程第515節による。
  • 水上電線路は第520節、水底電線路は第525節による。
  • 橋に施設する電線路は第535節、がけに施設する電線路は第545節による。

② 環境ごとの注意点

トピック2:環境ごとの注意点
  • トンネル内:換気・照明・防水対策
  • 水上:風雨・塩害・船舶の航行への影響
  • 水底:水圧・水流・腐食・船舶の錨から保護
  • :振動・風圧・温度変化を考慮
  • がけ:落石・土砂崩れ・風雨を考慮
ここがポイント|環境に応じて配電規程の節に従う
特殊な電線路は 5種類(トンネル/水上/水底/橋/がけ)それぞれ配電規程の当該節に従い、環境特有のリスクに対策します。
取り違えやすいところ正しくは
特殊な電線路も一般の規定で施設できる種類ごとに配電規程の当該節に従って施設する
水底に沈めておけば外力を受けない水圧・水流・腐食に加え、船舶の錨からも保護する
水上は風雨だけ考えればよい風雨・塩害のほか、船舶の航行への影響も考慮する
橋は構造物なので動かない振動・風圧・温度変化を考慮する
がけは落石だけ注意すればよい落石・土砂崩れ・風雨を考慮する
トンネル内は雨が当たらないので防水は不要換気・照明とあわせて防水対策が必要
ここまでのポイント
  • トンネル内は、換気・照明・防水対策。
  • 水上は、風雨・塩害・船舶の航行への影響。
  • 水底は、水圧・水流・腐食・船舶の錨からの保護。
  • 橋は、振動・風圧・温度変化を考慮する。
  • がけは、落石・土砂崩れ・風雨を考慮する。

よくある質問(FAQ)

トピック3:よくある質問(FAQ)

Q. その他(特殊)の電線路とは?

A. トンネル内、水上、水底、橋、がけなど、通常とは異なる特殊な環境に設置される電線路のことです。それぞれ配電規程の当該節に従って施設します。

Q. 特殊な電線路はどの規程に従うの?

A. トンネル内は配電規程第515節、水上は第520節、水底は第525節、橋は第535節、がけは第545節に従って施設します。

Q. 特殊な電線路で注意することは?

A. 設置環境ごとに異なります。トンネルは換気・照明・防水、水上は風雨・塩害・船舶、水底は水圧・水流・腐食・錨、橋は振動・風圧・温度変化、がけは落石・土砂崩れ・風雨などに注意します。

まとめ|場所のリスクから対策を組み立てる

その他の電線路は、種類ごとに配電規程の当該節に従いながら、その場所に固有のリスクへ対策するという考え方で整理できます。

リスクの性質関係する電線路具体的なリスク
水と湿気トンネル内・水上・水底防水、風雨、水圧・水流
塩分と腐食水上・水底塩害、腐食
人や船舶の活動水上・水底船舶の航行への影響、船舶の錨
土砂と落石がけ落石、土砂崩れ
動きと温度振動、風圧、温度変化
作業と維持管理の環境トンネル内換気、照明

種類を確かめるときに押さえること

  • トンネル内・水上・水底・橋・がけのどれにあたるか。
  • 対応する配電規程の節。

自然環境で押さえること

  • 水と湿気、水圧・水流。
  • 塩害と腐食。
  • 落石・土砂崩れ、風雨、温度変化。

人の活動と維持管理で押さえること

  • 船舶の航行と錨への配慮。
  • 振動・風圧を受ける構造物か。
  • 換気と照明が確保できるか。

特殊な電線路は施工件数こそ多くありませんが、いったん不具合が起きると復旧が難しい場所ばかりです。設計の初期に「この場所は何から守る必要があるか」を洗い出しておくと、必要な節と対策が自然に決まります。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
実務でこの5種類に出会ったら、まず何を引けばいいですか?
ハリタハリタ
根拠となる節です。515節から545節まで環境ごとに対応する節があるので、早見表で確認しましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。