この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【033】低圧配線方法に関する共通事項
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

低圧配線方法の共通事項は、どの配線方法でも守るべき土台のルールです。押さえるポイントは 「配線方法の選び方/電線のルール/施工の注意」 の3つです。

低圧配線の共通事項は配線方法を施設場所と電圧で選び300V以下は3102-1表300V超は3102-2表、裸電線は原則禁止で施設場所に適合した被覆と直径1.6mm以上の電線、点検口を避けケーブルラックに絶縁電線を直接支持しないという3ポイントの図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は3つ。①配線方法の選び方=施設場所と電圧で決める(300V以下=3102-1表/300V超=3102-2表)。②電線のルール=裸電線は原則禁止、場所に適合した被覆、300V以下は直径1.6mm以上③施工=電線を損傷しない、点検口を避ける、ケーブルラックに絶縁電線を直接支持しない。
見習いペン太
見習いペン太
配線方法っていろいろあるけど、共通して守ることってあるんですか?
はりた
はりた
あるよ。まず施設場所と電圧で方法を選ぶ(300V以下と超で表が違う)。電線は裸電線が原則NGで太さや被覆のルールがある。施工では電線を傷つけない、点検口を避ける、といった共通の注意があるんだ。
低圧配線方法 共通ルールの3本柱
① 配線方法の選び方
施設場所と使用電圧で選ぶ
300V以下=3102-1表/300V超=3102-2表
② 電線のルール
裸電線は原則禁止/場所に適合した被覆
300V以下は直径1.6mm以上
③ 施工の注意
電線を損傷しない/点検口を避ける
ラックに絶縁電線を直接支持しない
この記事でわかること
✔ ① 配線方法の選び方
✔ ② 配線に用いる電線
✔ ③ 施工の注意

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ペン太ペン太
配線方法の選定って、結局どの表を見ればいいんですか?
ハリタハリタ
使用電圧で分かれます。300V以下は3102-1表、300Vを超えるなら3102-2表で確認します。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 配線方法は、何をもとに選びますか。
  • 300V以下で使う電線の太さは、どのくらいが基本ですか。
  • ケーブルラックに絶縁電線を直接支持できますか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、低圧配線方法の共通事項を4つの視点で整理します。

① 配線方法の選び方

トピック1:配線方法の選び方
  • 屋内・屋側・屋外配線は、施設場所と使用電圧で配線方法を選ぶ
  • 300V以下:3102-1表/300V超:3102-2表のいずれかの方法で施設
  • 電線を損傷するおそれがないように施設する
ペン太ペン太
電線って、流せる電流さえ足りればどんなに細くてもいいんですよね?
ハリタハリタ
300V以下でも直径1.6mm以上の軟銅線が基本です。裸電線は原則禁止、被覆も施設場所に合わせて選びます。
使用電圧参照する表
300V以下3102-1表に示すいずれかの配線方法
300Vを超える3102-2表に示すいずれかの配線方法
ここまでのポイント
  • 屋内・屋側・屋外配線は、施設場所と使用電圧で配線方法を選ぶ。
  • 300V以下は3102-1表、300V超は3102-2表のいずれかの方法で施設する。
  • 電線を損傷するおそれがないように施設する。

② 配線に用いる電線

トピック2:配線に用いる電線
  • 裸電線は原則使用禁止がいし引きの高温/腐食/立入禁止場所、バスダクト・トロリー線、特別低電圧照明、電気さくは例外)
  • 施設場所に適合した被覆を選ぶ(油に浸る場所はIV・鉛被・ビニル外装・MIケーブルなど)
  • 太さ:300V以下は直径1.6mm以上の軟銅線、断面積1mm²以上のMIケーブル、直径2.3mm以上の半硬アルミ線 など
300V以下で使える電線太さの基準
軟銅線(または同等以上の強度・太さのもの)直径1.6mm以上
MIケーブル断面積1mm²以上
半硬アルミ線直径2.3mm以上
ここまでのポイント
  • 裸電線は原則使用禁止(がいし引きの高温/腐食/立入禁止場所、バスダクト・トロリー線、特別低電圧照明、電気さくは例外)。
  • 施設場所に適合した被覆を選ぶ(油に浸る場所はIV・鉛被・ビニル外装・MIケーブルなど)。
  • 太さは、300V以下で直径1.6mm以上の軟銅線、断面積1mm²以上のMIケーブル、直径2.3mm以上の半硬アルミ線など。

③ 施工の注意

トピック3:施工の注意
  • 点検口を避けて施設する
  • 湿気の多い場所・水気のある場所は特殊場所の規定に従う
  • 取り付けビスなどでボックス内の電線を損傷しない
  • ケーブルラックに絶縁電線(接地線を除く)を直接支持しない(ケーブルを用いる)
ここがポイント|方法・電線・施工の共通ルール
配線方法は 場所と電圧で選ぶ(300V以下/超で表が違う)、電線は 裸電線原則NG・直径1.6mm以上・適合被覆、施工は 損傷防止・点検口回避・ラックに絶縁電線直接支持しない
取り違えやすいところ正しくは
配線方法は施工しやすさで選んでよい施設場所と使用電圧で選ぶ。300V以下と300V超で参照する表が分かれる
電流が足りていれば細くてよい300V以下でも直径1.6mm以上の軟銅線が基本
裸電線は使えない原則使用禁止だが、がいし引きの高温/腐食/立入禁止場所、バスダクト・トロリー線、特別低電圧照明、電気さくは例外
被覆は屋内用なら共通でよい施設場所に適合した被覆を選ぶ(油に浸る場所はIV・鉛被・ビニル外装・MIケーブルなど)
点検口の近くを通しても支障ない点検口を避けて施設する
ケーブルラックに絶縁電線を載せてよい絶縁電線(接地線を除く)を直接支持しない。ケーブルを用いる
ここまでのポイント
  • 点検口を避けて施設する。
  • 湿気の多い場所・水気のある場所は特殊場所の規定に従う。
  • 取り付けビスなどでボックス内の電線を損傷しない。
  • ケーブルラックに絶縁電線(接地線を除く)を直接支持しない(ケーブルを用いる)。

よくある質問(FAQ)

トピック4:よくある質問(FAQ)

Q. 配線方法はどうやって選ぶの?

A. 施設場所と使用電圧で決めます。使用電圧300V以下は3102-1表、300Vを超える場合は3102-2表に示すいずれかの配線方法で施設します。

Q. 配線に使う電線の太さの目安は?

A. 300V以下では原則、直径1.6mm以上の軟銅線(または同等以上の強度・太さ)、断面積1mm²以上のMIケーブル、直径2.3mm以上の半硬アルミ線などです。施設場所に適合した被覆を選びます。

Q. 施工時に注意することは?

A. 電線を損傷しないように施設し、点検口を避けます。湿気の多い場所・水気のある場所は特殊場所の規定に従います。ケーブルラックには絶縁電線(接地線を除く)を直接支持してはいけません。

まとめ|方法・電線・施工の3つが共通の土台

低圧配線の共通事項は、場所と電圧から配線方法を選び、裸電線を避けて適合する被覆と太さの電線を使い、損傷しないように施工するという流れで整理できます。

確認する項目規程が示す内容
配線方法の決め方施設場所と使用電圧で選ぶ
300V以下3102-1表に示すいずれかの配線方法
300V超3102-2表に示すいずれかの配線方法
施設の基本電線を損傷するおそれがないように
裸電線原則使用禁止
裸電線の例外がいし引きの高温/腐食/立入禁止場所、バスダクト・トロリー線、特別低電圧照明、電気さく
被覆の選定施設場所に適合したもの(油に浸る場所はIV・鉛被・ビニル外装・MIケーブルなど)
太さ(軟銅線)直径1.6mm以上(300V以下)
太さ(MIケーブル)断面積1mm²以上
太さ(半硬アルミ線)直径2.3mm以上
点検口避けて施設する
湿気の多い場所・水気のある場所特殊場所の規定に従う
ボックス内取り付けビスなどで電線を損傷しない
ケーブルラック絶縁電線(接地線を除く)を直接支持しない

方法を選ぶときに押さえること

  • 施設場所と使用電圧の組合せ。
  • 参照する表が3102-1か3102-2か。
  • 電線を損傷しないルートか。

電線を選ぶときに押さえること

  • 裸電線の原則と例外。
  • 施設場所に適合した被覆。
  • 種類ごとの最小の太さ。

施工で押さえること

  • 点検口を避けているか。
  • 湿気・水気のある場所の扱い。
  • ボックス内の損傷とケーブルラックへの支持。

ここで扱っているのは、どの配線方法を選んでも共通してかかるルールです。個別の工法の記事を読む前にこの3点を押さえておくと、条文どうしの関係がつかみやすくなります。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
施工段階では、どんなところでミスが起きやすいですか?
ハリタハリタ
ケーブルラックに絶縁電線を直接支持する誤りが典型です。電線の損傷防止と点検性を意識しましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。