出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

工場や倉庫などで自動搬送に使われる「集電式自走搬送装置」は、走行路の導体から電気を受け取りながら自走する機器です。設置場所の制限・走行路の施設基準・接地や電源の安全対策など、内線規程で押さえるべきポイントを図解で整理します。

集電式自走搬送装置の施設ポイント3点の図解
結論:設置できない場所を避け、走行路は支持点間3m以下で異極導体間を絶縁し、外箱・支持物にはD種接地、電源には漏電遮断器・絶縁変圧器を施すのが基本です。

設置できない場所と走行路の施設基準

  • 乾燥していない場所・点検が困難な隠ぺい場所・粉じん爆発のおそれがある場所には設置できません。
  • 異極導体間には絶縁性の隔壁や絶縁物を挿入し、感電を防止します。
  • 走行路はJIS C 3305-8(低圧クレーン・ホイスト等)4項に準拠し、堅牢かつ電気的に完全に接続します(条件を満たせば例外あり)。
  • 造営材への取り付けは支持点間の距離を3m以下とし、確実に固定します。
  • 走行路にはじんあい(微細な粒子)を除去する装置を設け、動作不良の防止や品質確保に役立てます。

接地と電源装置の安全対策

  • 金属製外箱・走行路の支持物にはD種接地工事を施します。
  • 電源装置はJIS C 3565-8に適合させ、安全・信頼性を確保します。
  • 漏電遮断器を設け、感電事故を未然に防ぎます。
  • 絶縁変圧器を導入して一次側と二次側を電気的に絶縁し、二次側電路は接地しません(地絡による感電を防止)。
  • 外箱の帯電対策として接地端子を設け、過電流遮断器を開閉器とあわせて設置します。
たとえ話:床から電気をもらって走るおもちゃの電車のようなもの。レール(走行路)がしっかり固定され、むき出しの導体が触れないよう仕切られていてこそ安全に走れます。
工場内の自走装置ってどうやって動いてるの?勝手に走ってるように見えるけど…
地面の導体から電気をもらって走るんだ。だから走行路の作り方と絶縁がとても大事なんだよ。
基準がいっぱいあるけど、どれも現場の安全のためなんだね。
その通り。特に感電防止と設備トラブルの回避が大事。基準を守って安全に運用しようね!

よくある質問(FAQ)

Q. 集電式自走搬送装置はどんな場所に設置できませんか?
A. 乾燥していない場所、点検が困難な隠ぺい箇所、粉じんが爆発の危険をもたらす場所などには設置できません。
Q. 走行路の支持点間の距離はどれくらいですか?
A. 造営材へ取り付ける場合、支持点間の距離は3m以下とし、確実に固定する必要があります。
Q. 接地工事はどの種類が必要ですか?
A. 金属製外箱および走行路の支持物には、いずれもD種接地工事が必要です。
Q. 電源装置にはどんな安全対策が求められますか?
A. JIS C 3565-8への適合、漏電遮断器の設置、絶縁変圧器の導入、二次側電路の接地禁止、接地端子・過電流遮断器の設置などが求められます。