⚡ 電気設備の経済ニュース|2026年8月4日号

毎朝7時配信|HARITAの設計室|数値はいずれも速報値・出典付き

今号まるわかりグラレコ 2026年8月4日号

今号のポイント3点
日米が15年ぶりの協調介入。ドル円は163円台から一時155円台前半へ急伸(8/3財務省発表)
② 電気銅建値は7/28改定236万円/tと高値圏。6月の企業物価は前年比+7.1%でコスト圧力継続
③ 6月の住宅着工は66,344戸・前年比+18.6%で3カ月連続増。住宅向け電気工事に追い風
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マーケット:為替・株式

急変動

日米が15年ぶりの協調円買い介入 ― ドル円は一時155円台前半

日本政府は7月30日の米国市場でドル売り円買い介入を実施し、ドル円は1ドル=162〜163円台から157円台後半まで急落。翌31日には米財務省もNY連銀を通じて円買い介入を行い、財務省は8月3日「米当局と協調して介入を実施した。今後、更なる協調介入も躊躇しない」と発表しました。協調介入は2011年以来15年ぶり、円安阻止方向の日米協調は1998年以来約28年ぶりです。8月3日の東京市場では一時1ドル=155円台前半と、5月上旬以来の円高水準を付けました。

出典:財務省発表・日本経済新聞・時事通信(8/3)、NRIコラム(8/3)

ドル円 協調介入前後の推移

日経平均は63,754.90円(▲607.12円)― 円高で輸出・AI半導体株に売り

8月3日の日経平均は前週末比607円12銭安(▲0.94%)の63,754円90銭。急速な円高を警戒した売りが先行し、AI・半導体関連の戻りも一服しました。電線各社はAIデータセンター向け光ファイバ・電力ケーブル需要が下支え要因で、古河電工の2026年3月期は売上高1兆3,075億円(前期比+8.8%)・営業利益638億円(同+35.8%)とデータセンター関連がけん引しています。

出典:日本経済新聞(8/3大引け)、古河電工決算資料

ウォッチ銘柄(株価は各自証券会社等でご確認ください)

分類 銘柄(証券コード) 注目ポイント
ゼネコン 大林組(1802)/鹿島(1812)/大成建設(1801)/清水建設(1803) 円高で資材輸入コスト低下期待も、株式市場全体の調整に注意
サブコン きんでん(1944)/関電工(1942)/クラフティア(1959) データセンター・再エネ関連の電気工事需要が引き続き旺盛
電線 古河電工(5801)/フジクラ(5803)/住友電工(5802)/SWCC(5805) AIデータセンター向け需要が業績をけん引。円高の影響に注目
💡 実務への影響:急激な円高は輸入資材(銅・機器部材)の値下がり要因ですが、反映には時間差があります。長期見積りの為替前提を確認しておきましょう。
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物価・資材価格

上昇継続

6月の企業物価指数は前年比+7.1% ― 5月から伸び拡大

日銀発表の6月国内企業物価指数(速報)は前月比+0.4%・前年比+7.1%と、5月(+6.6%)から伸びが拡大。円ベースの輸入物価は前年比+29.7%と高止まりし、資機材コストへの波及が続いています。

出典:日本銀行「企業物価指数(2026年6月速報)」・日本経済新聞

電気銅建値は236万円/t(7/28改定)― 高値圏でもみ合い

JX金属の電気銅建値は7月28日改定で236万円/t。7月22日には237万円まで上昇し、7月は高値圏での推移が続きました。足元の急激な円高(建値の押し下げ要因)と海外銅相場の動向次第で、8月は改定が振れやすい局面です。

出典:JX金属「銅建値」公式ページ(改定履歴)

JX金属 電気銅建値 2026年推移

💡 実務への影響:CV・CVTなど銅系材料の見積り有効期限は短めに設定し、円高による建値改定(下げ)の可能性も見ながら発注タイミングを検討しましょう。
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新技術・業界動向

要注目

ローム・東芝・三菱電機 ― パワー半導体の事業統合協議が進行中

東芝デバイス&ストレージ・ロームの半導体事業と三菱電機のパワーデバイス事業について、事業・経営統合の協議開始に向けた基本合意書が締結されています(2026年3月27日公表)。SiC(炭化ケイ素)パワー半導体はロームの宮崎第二工場、シリコン系は加賀東芝エレクトロニクスで生産する分担連携がすでに進んでおり、国内パワー半導体の供給体制が大きく変わろうとしています。SiC機器はパワコン・UPS・EV充電器など電気設備分野への搭載が拡大中です。

出典:東芝ニュースリリース(2026/3/27)・EE Times Japan

💡 実務への影響:パワエレ機器(PCS・UPS・充電器)の調達先・保守体制が中期的に再編される可能性があります。長期保守契約の窓口変更に注意しておきましょう。
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補助金・支援制度

受付中

EV充電インフラ補助金 ― 2026年度は365億円、戸建て向け定額5万円メニューも

経産省の「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てん設備等導入促進補助金」は、令和7年度補正予算510億円のうち365億円が充電インフラ向け。今年度から戸建て住宅向け充電用コンセントに定額5万円の新メニューが加わり、2026年3月31日から申請受付が始まっています(窓口:次世代自動車振興センター)。急速充電器を含め例年「激戦」のため早期申請が推奨されています。なお系統用蓄電池の導入支援(METI/SII枠)は2026年度の新規公募が予算措置されておらず、公募情報の定期確認が必要です。

出典:補助金ポータル・次世代自動車振興センター・SII公募情報

💡 実務への影響:集合住宅・事業所のEV充電工事は補助金前提の引き合いが増えます。交付決定前着工は対象外になるのが原則のため、スケジュール管理に注意。
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制度:2026トップランナー変圧器

対応必須

配電用変圧器に第三次判断基準 ― 更新計画は新基準品で

2026年度から配電用変圧器に省エネ法の第三次判断基準(新トップランナー基準)が適用され、受変電設備の調達環境が変化しています。特に再エネ案件向けの特殊仕様トランスで長納期化への警戒感が強く、海外製トランスを活用する動きも広がっています。

出典:省エネ法関連情報・業界報道(2026年4月)

💡 実務への影響:キュービクル更新・新設の設計では新基準適合品での選定が前提。既存図面流用時は変圧器の型式・寸法変更を必ず確認しましょう。
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納期情報

継続警戒

キュービクル:標準約3カ月、特殊仕様は6〜10カ月

直近の業界情報では、標準仕様(変圧器200kVA以下)のキュービクルは約3カ月と比較的安定している一方、特殊仕様を含む場合は6〜10カ月を要します。データセンター・再エネ向け需要の増加で2026〜2027年は製造キャパの逼迫が懸念されており、トランス・キュービクル不足への対応策(リユース品・海外製活用など)も出てきています。

出典:電材商社・業界メディア各社(2026年3〜7月時点の納期情報)

💡 実務への影響:受変電設備は「設計前倒し・早期発注」が引き続き鉄則。特殊仕様の有無で納期が倍以上変わるため、標準品での設計も検討を。
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住宅着工・建設需要

3カ月連続増

6月の新設住宅着工は66,344戸・前年比+18.6%

国交省が7月31日公表した6月の新設住宅着工戸数は66,344戸(前年同月比+18.6%)で3カ月連続の増加。持家・貸家・分譲がそろって増え、着工床面積も+17.0%。季節調整済年率換算値は78.6万戸(前月比+3.9%)と2カ月連続で上昇しました。2025年度の反動減からの持ち直しが続いています。

出典:国土交通省「建築着工統計調査報告(令和8年6月分)」(7/31公表)

💡 実務への影響:住宅向け電気工事・EV充電コンセント・オール電化関連の引き合い増加が期待できます。人員・資材の手配計画に反映を。
出典・注意書き
・数値はいずれも速報値です:財務省発表(8/3)/日本経済新聞・時事通信(8/3)/日本銀行「企業物価指数(2026年6月速報)」/JX金属「銅建値」/国土交通省「建築着工統計調査報告(令和8年6月分)」/東芝ニュースリリース(2026/3/27)/次世代自動車振興センター・補助金ポータル/業界各社の納期情報。
・本記事は情報提供を目的としたもので、投資判断・補助金の適用可否を保証するものではありません。株価・為替・建値は変動します。最新値・申請要件は必ず公式情報でご確認ください。
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