饋電盤(き電盤)とは?読み方・配電盤との違いと機器構成・選定基準
饋電盤(きでんばん)とは、受変電設備で受電した高圧電力を、変圧器や各負荷設備へ送り出す(饋電=給電する)ための盤です。「き電盤」「高圧き電盤」とも書きます。配電盤は受電盤・饋電盤・変圧器盤などの総称で、饋電盤はそのうち負荷側へ送り出す役割を持つ盤を指し、遮断器・開閉器・保護継電器で回路ごとの保護と操作を行います。
饋電盤って字が難しいですよね。
高圧分岐に必要機器って何があるの?
- 将来計画の高圧分岐について検討されている方
- 改修工事で高圧分岐を検討されている方
- 高圧饋電盤の必要な中身について知りたい方
- 高圧饋電盤とは何か調べている方
- 高圧饋電盤の検討方法
- 必要な開閉器・継電器の選定方法
ペン太
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この3つ、すぐ答えられますか
- 高圧き電盤で検討すべき項目は、いくつあるか
- 過電流保護に必要な機器の組み合わせは何か
- 継電器を省略できるのは、どんな場合か
高圧き電盤の選定方法
高圧饋電盤には次の二つの検討事項について考慮する必要があります
- 開閉器の選定
- 継電器の選定
- 検討事項は「開閉器の選定」と「継電器の選定」の2つ
- 必要な条件を先に決めれば、必要な機器が決まる
開閉器の種類
対応可能な機能について
開閉器を選定する場合、求める機能によって各々の選定が決まります
次の表を見たときに必要な機能・項目によって可否は異なるため
件名・規模によって必要な機能を判断し選定する必要がありますが
主な判断要素として下記項目が挙げられます。
- VCB(固定型)
- LBS+PF(引き外し機能なし)
過電流保護の目的について
過電流保護機能を持たせる。とは
高圧受変電設備の負荷側で過電流が発生した場合、
故障部分・範囲のみを切り離すことで
他の機器や系統への波及事故を防ぐことができます。
短絡電流又は過電流が発生した場合、
計器用変流器(CT)を経由し過電流継電器(OCR)にて検出することができます。
その信号を遮断器(CB)に送り動作させることで系統から切り離すことができます。
この機能を過電流保護機能といいます。
そのため過電流保護機能が必要な場合
CB +(OCR+CT)が必要となります
過電流保護に必要な機器
OCR|過電流継電器(Over Current Relay)
電路の短絡や過電流による短絡電流・過電流を変流器により検出し、設定した電流値の大きさによって動作する継電器です。
地絡保護の目的について
地絡保護機能を持たせる。とは
地絡事故が発生した場合、故障部分・範囲のみを切り離すことで
他の機器や系統への波及事故を防ぐことができます。
地絡事故が発生した場合、地絡継電器(GR)にて検出することができます。
その信号を遮断器(CB)に送り動作させることで系統から切り離すことができます。
この機能を地絡保護機能といいます。
そのため地絡保護機能が必要な場合
CB+(GR or DGR+ZCT)が必要となります
地絡保護に必要な機器
ペン太
ハリタ- 過電流保護・時限協調・インターロックが必要ならVCB
- 短絡保護だけならLBS+PFでも対応できる
- 過電流保護はCB+(OCR+CT)、地絡保護はCB+(GR または DGR+ZCT)
機器の組み合わせ選定方法
保護継電器選定のパターン
| 必要な機能 | 必要な機器 | |
| 地絡保護 | DR | |
| 地絡保護(もらい事故防止) | ZCT | DGR |
| 短絡・過電流保護 | CT | OCR |
| 設置条件(が必要な場合) | VCB | LBS+PF |
| 過電流保護 | 〇 | × |
| 短絡保護 | 〇 | 〇 |
| 時限協調・投入時限 | 〇 | × |
| インターロック | 〇 | × |
| コスト | 高い | 低い |
地絡保護機能の選定基準
- 高圧ケーブルとクレーン等の接触事故
- 小動物がケーブルをかじるなど
地絡継電器を設置します
地絡方向継電器の選定基準
- 高圧ケーブルの距離が長い場合
- もらい事故が懸念される場合
地絡方向継電器を設置します
過電流継電器の選定基準
- 短絡・過電流保護が必要な場合
過電流継電器を設置します
継電器が不要・省略したい場合
地絡保護と過電流保護は電気系統の保護に用いるため設置するのが通常です。 しかし設置義務はないため下記条件を十分考慮し外す検討をすることは可能です。
- 同じ電気室の場合
- 高圧ケーブルが金属管で保護されている場合(ひっかけ事故の可能性が低い)
制御が必要な場合
インターロックや時限投入が必要な場合、制御が可能なVCBが必要となります。
- 時限投入
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| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| LBS+PFでも過電流保護ができる | 過電流保護が必要な場合はVCBが必要 |
| 地絡保護はどの現場でもGRでよい | もらい事故防止まで求めるならDGR+ZCT |
| 継電器は必ず設置しなければならない | 設置義務はないが、通常は設置する |
| 時限投入はLBS+PFでも組める | 制御が必要な場合はVCBが必要 |
- 配線経路で地絡事故が懸念される場合はGRを設置する
- ケーブルが長い・もらい事故が懸念されるならDGR
- インターロックや時限投入が必要な場合はVCB
よくある質問(FAQ)
Q1.高圧饋電盤の検討で必要な選定事項は何ですか?
A1.開閉器の選定と継電器の選定の2つを検討する必要があります。
Q2.過電流保護が必要な場合に必要な機器は?
A2.CB+(OCR+CT)が必要です。過電流保護を要求する場合、VCBが必須になります。
Q3.地絡保護が必要な場合に必要な機器は?
A3.CB+(GR または DGR+ZCT)が必要です。
Q4.継電器を省略できるのはどのような場合ですか?
A4.設置義務はないため、同じ電気室内である場合や高圧ケーブルが金属管で保護されている場合など、ケーブル事故の発生率が比較的低い場合は省略を検討できます。ただし通常は設置します。
ペン太
ハリタまとめ
検討すべき項目と機能
| 設置条件(が必要な場合) | VCB | LBS+PF |
| 過電流保護 | 〇 | × |
| 短絡保護 | 〇 | 〇 |
| 時限協調・投入時限 | 〇 | × |
| インターロック | 〇 | × |
| コスト | 高い | 低い |
| 必要な機能 | 必要な機器 | |
| 地絡保護 | DR | |
| 地絡保護(もらい事故防止) | ZCT | DGR |
| 短絡・過電流保護 | CT | OCR |
- 高圧ケーブルとクレーン等の接触事故
- 小動物がケーブルをかじるなど
- 高圧ケーブルの距離が長い場合
- もらい事故が懸念される場合
- 短絡・過電流保護が必要な場合
- 同じ電気室の場合
- 同じ電気室内なのでケーブル事故の発生率が比較的低いものと想定する
- 高圧ケーブルが金属管で保護されている場合(ひっかけ事故の可能性が低い)
- インターロック
- 時限投入
高圧き電盤は、必要な機能を先に決めてから、開閉器と継電器を選ぶのが基本の進め方です。
| こんな場面 | 選ぶ構成 | 理由 |
|---|---|---|
| 過電流・短絡を確実に保護したい | VCB+(OCR+CT) | 過電流保護はLBS+PFでは対応できないため |
| 配線経路で地絡事故が懸念される | CB+GR | 経路の地絡を検出して故障範囲だけを切り離すため |
| ケーブルが長く、もらい事故が心配 | CB+(DGR+ZCT) | 方向性で自系統の事故かどうかを判別するため |
| 短絡保護だけで足りる | LBS+PF | 短絡保護には対応でき、構成が簡素になるため |
| インターロックや時限投入が必要 | VCB | 制御を組み込めるのはVCBだけのため |
開閉器を選ぶときの目安
- 過電流保護・時限協調・投入時限・インターロックが必要ならVCB
- 短絡保護だけならLBS+PFでも成立する
- 件名の規模と施設の重要性で、必要な機能を先に判断する
継電器を選ぶときの目安
- 地絡事故が懸念される経路にはGR
- ケーブルが長い・もらい事故が懸念される場合はDGR+ZCT
- 短絡・過電流保護が必要な場合はOCR+CT
- 同一電気室内など事故の可能性が低い場合は省略も検討できる
機能から入れば、機器の組み合わせは迷いません。図面に落とすときは、この記事の記号例をそのまま参照してください。
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