放電コイルと放電抵抗の違いと選定方法の全体像
 

5分と5秒

 
今回の疑問

放電抵抗と放電コイルの選定方法を教えてほしい!

 
あにまるさん
あにまるさん
ん~これってどっちを選定すればいいんだ・・・
はりた
はりた
何か悩んでいるのかな?
あにまるさん
あにまるさん
コンデンサに取り付ける付属品を放電コイル・放電抵抗どっちにするか悩んでいるんだよ・・・
はりた
はりた
各々の性能が違うから使用環境に応じて選定しないといけないね!
あにまるさん
あにまるさん
そうなんだな!それを教えてくれ~~
結論

放電コイルのほうがコンデンサの放電時間が短いため

保安上必要な場合、放電コイルを使用する。

  • 放電抵抗と放電コイルの使用用途
コンデンサの電荷を放電する(どちらも同じ)
  • 放電抵抗と放電コイルの違い
放電抵抗 :電荷の放電時間 5分 放電コイル:電荷の放電時間 5秒
本記事のおすすめの方

  • 単線結線図を作成中の方
  • コンデンサを選定中の方
  • 放電抵抗と放電コイルの違いが分からない方
  • 放電抵抗と放電コイルの選定方法を調べている方
ペン太ペン太
放電抵抗と放電コイル、どっちもコンデンサの電荷を抜くんですよね?何が違うんですか?
ハリタハリタ
目的は同じでも放電時間が違います。5分と5秒、この差が選定の分かれ目になるんですよ。

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この3つ、すぐ答えられますか

  • 放電抵抗と放電コイルの主な違いは何か
  • 標準仕様として内蔵されているのはどちらか
  • 放電コイルを選定するのは、どんな制御をしている場合か
この記事でわかること
違いは放電時間の一点。そこから選定条件が決まります。

放電抵抗と放電コイルの選定方法

トピック1:放電抵抗と放電コイルの選定
放電時間の違い

放電抵抗と放電コイルの主な違いは放電時間にあります。

  • 放電抵抗 :5分
  • 放電コイル:5秒
あにまるさん
あにまるさん
放電時間って何に影響するんだ?
はりた
はりた
コンデンサを回路から解放した場合、電荷(電気)が一時的に残ってしまうため再投入までに放電しておく必要があるんだよ
あにまるさん
あにまるさん
それが5分と5秒ってあまり関係なさそうだけど・・・
はりた
はりた
コンデンサの制御で自動力率調整機能を設けた場合、短時間での開放頻度が多くなるため電荷を早く放出する必要があるんだよ
あにまるさん
あにまるさん
その場合、放電時間の短い放電コイルを選定すればいいのか!
受変電設備の設計|APFCとVMCの設置基準と使用用途について詳しく解説 .hz{font-feature-settings:"palt";line-height:1.9} .hz-lead{margin...

放電時間による選定

はりた
はりた
放電抵抗は標準仕様、放電コイルはオプション品になります!
あにまるさん
あにまるさん
ということは放電コイルの方がコストが掛かるんだな!
ここまでのポイント
  • 主な違いは放電時間
  • 放電抵抗は5分、放電コイルは5秒
  • 放電抵抗が標準、放電コイルはオプション

選定のポイント

トピック2:選定のポイント
放電抵抗と放電コイルの選定方法

  • 通常のコンデンサ制御の場合放電抵抗を選定する
コンデンサ回路の遮断・切り離しから再投入までの時間があるものと想定し標準仕様の放電抵抗で満足するものとする
  • コンデンサを自動力率調整器にて制御している場合
コンデンサ回路の開放・再投入の頻度が多いため放電抵抗での電荷の放電では間に合わない可能性がある。その場合放電コイルを採用し電荷を迅速に放電できるようにする
ペン太ペン太
てっきり放電コイルが標準装備だと思ってました!内蔵されているのは放電抵抗なんですね。
ハリタハリタ
そうです。放電抵抗は5分で50V以下に放電する標準仕様、放電コイルは5秒のオプション品です。
ここまでのポイント
  • 通常のコンデンサ制御の場合は放電抵抗を選定する
  • 遮断・切り離しから再投入までの時間があると想定できるため
  • 自動力率調整器で制御している場合は開放・再投入の頻度が多い
  • その場合は放電コイルを採用し、電荷を迅速に放電できるようにする

放電抵抗と放電コイルの比較

トピック3:放電抵抗と放電コイルの比較
仕様の比較

項目 放電抵抗 放電コイル
📐 放電特性 5分間で50V以下 5秒間で50V以下
⏱️ 開放時間 開閉時間が5分以上 開閉時間が5秒以上
🛠️ 接続方法 コンデンサに内蔵 別置
💰 価格 安価 高価
🔌 適用回路 普通高圧 開閉頻度の多い回路 自動力率制御回路 特別高圧
あにまるさん
あにまるさん
放電時間でどちらにするか選定すればいいんだな!
はりた
はりた
主に標準仕様で放電抵抗、自動力率制御の場合放電コイルを選定しよう!
ここまでのポイント
  • 放電特性は、放電抵抗が5分間で50V以下、放電コイルが5秒間で50V以下
  • 開放時間は、放電抵抗が開閉時間5分以上、放電コイルが5秒以上
  • 接続方法は、放電抵抗がコンデンサに内蔵、放電コイルが別置
  • 適用回路は、放電抵抗が普通高圧、放電コイルが開閉頻度の多い回路・自動力率制御回路・特別高圧

メーカーによる指針

トピック4:メーカーによる指針
放電抵抗と放電コイル 進相コンデンサは、電圧がかかると電気を溜めます。 メンテナンスなどの際に、安全の為に放電する必要が有ります。 当社進相コンデンサには、全て放電抵抗を内蔵しています。 負荷変動に合わせて複数の進相コンデンサを入り切りする場合など早い放電が必要な場合には放電コイルが必要となります。 (表)放電抵抗と放電コイル
放電までの時間 取付
放電抵抗 5分で50V以下 標準内蔵
放電コイル 5秒で50V以下 必要に応じて(DCM-Bシリーズ)

進相コンデンサと直列リアクトルの選定方法 | 株式会社 指月電機製作所 (shizuki.co.jp)

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取り違えやすいところ正しくは
放電コイルが標準で内蔵されている標準内蔵は放電抵抗。放電コイルはオプション(別置)
放電抵抗と放電コイルは放電時間が同じ放電抵抗は5分、放電コイルは5秒で50V以下
どの回路でも放電コイルが必要開閉頻度の多い回路や自動力率制御回路などで採用する
放電装置は特に意識しなくてよいメンテナンス時の安全のために放電が必要
ここまでのポイント
  • 進相コンデンサは電圧がかかると電気を溜めるため、メンテナンス時に放電が必要
  • メーカーの進相コンデンサには放電抵抗が標準で内蔵されている
  • 負荷変動に合わせて複数の進相コンデンサを入り切りする場合など、早い放電が必要なときに放電コイルが必要になる

よくある質問(FAQ)

トピック5:よくある質問(FAQ)

Q. 放電抵抗と放電コイルの違いは何ですか?

主な違いは放電時間です。放電抵抗は5分、放電コイルは5秒で50V以下に放電します。

Q. 標準仕様はどちらですか?

放電抵抗が標準仕様(コンデンサに内蔵)で、放電コイルはオプション(別置)です。

Q. 放電コイルを選定するのはどんな場合ですか?

自動力率調整器で制御し、コンデンサ回路の開放・再投入の頻度が多い場合に、迅速な放電が必要なため放電コイルを採用します。

Q. 価格はどちらが高いですか?

放電抵抗は安価、放電コイルは高価です。

ペン太ペン太
じゃあ実務では、どんな時に放電コイルを選べばいいんでしょう?
ハリタハリタ
自動力率調整器で開閉が頻繁になる場合が目安です。まとめで選定の流れを整理しましょう。

まとめ

放電コイルと放電抵抗の違いと選定方法

  • 放電時間による選定
機器種類 放電時間 選定基準
放電抵抗 5分 標準
放電コイル 5秒 オプション
  • 放電コイルを選定する条件
  1. コンデンサを自動力率調整器にて制御している場合
  2. コンデンサ回路の開放頻度の多い場合
  • 放電抵抗と放電コイルの比較
項目 放電抵抗 放電コイル
放電特性 5分間で50V以下 5秒間で50V以下
開放時間 開閉時間が5分以上 開閉時間が5秒以上
接続方法 コンデンサに内蔵 別置
価格 安価 高価
適用回路
  • 普通高圧
  • 開閉頻度の多い回路
  • 自動力率制御回路
  • 特別高圧
   

放電装置の選定は、コンデンサ回路の開閉頻度で決まります

こんな場面選ぶ装置理由
通常のコンデンサ制御放電抵抗(標準)遮断・切り離しから再投入までの時間を確保できるため
自動力率調整器で制御する放電コイル開放・再投入の頻度が多く、迅速な放電が必要なため
開閉時間が5分以上ある放電抵抗5分間で50V以下に放電できるため
開閉時間が5秒程度しかない放電コイル5秒間で50V以下に放電できるため

違いで押さえること

  • 放電特性は放電抵抗が5分間で50V以下、放電コイルが5秒間で50V以下
  • 接続方法は放電抵抗がコンデンサに内蔵、放電コイルは別置
  • 適用回路は放電抵抗が普通高圧、放電コイルが開閉頻度の多い回路・自動力率制御回路・特別高圧

選定で押さえること

  • 通常のコンデンサ制御なら標準仕様の放電抵抗で満足する
  • 自動力率調整器で制御している場合は放電コイルを検討する
  • 進相コンデンサはメンテナンス時の安全のために放電が必要

制御方式が決まれば選定はほぼ決まります。開閉頻度を確認するところから始めてください。

📘 体系的に学びたい方へ
このテーマは、連載「高圧受変電設備の設計マニュアル(全14回+資料編)」で、単線結線図の読み方・書き方とあわせて基礎から解説しています。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。