全体像:竣工検査の流れと使う測定器

電気工事が終わったら、使い始める前に必ず行うのが竣工検査です。

「検査ってどんな順番でやるの?」「メガーとアーステスタ、どっちで何を測る?」——検査の流れと測定器の対応を整理しておくと、試験でも実務でも迷いません。まずは下の図で全体像をつかみましょう。

竣工検査は目視・絶縁抵抗・接地抵抗・導通の4ステップで進めることを示す図
🐧 見習いペン太:「検査って、いろいろあって順番が覚えられません…」
🦔 はりた:「流れで覚えるといいよ。まず目で見て、次に絶縁、接地、最後に導通。“見る→測る→確かめる”の順なんだ」
🐧 見習いペン太:「順番で覚えればいいんですね」
⚡ 先に結論だけ言うと
  1. 目視点検 … 施工が正しいか目で確認
  2. 絶縁抵抗測定 … 絶縁抵抗計(メガー)/直流
  3. 接地抵抗測定 … 接地抵抗計(アーステスタ)/交流
  4. 導通試験 … 回路計(テスタ)

目で確認 → 絶縁を測る → 接地を測る → つながりを確かめる

この記事でわかること
✔ 1. 目視点検
✔ 2. 絶縁抵抗測定|絶縁抵抗計(メガー)
✔ 3. 接地抵抗測定|接地抵抗計(アーステスタ)
✔ 4. 導通試験|回路計(テスタ)
ペン太ペン太
工事が終わったら電気を入れる前に何を確認するんですか?検査の順番が分からなくて。
ハリタハリタ
竣工検査は目視→絶縁抵抗→接地抵抗→導通の4段階です。順番と使う測定器をセットで覚えましょう。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 竣工検査は、どの順番で進めるか
  • 絶縁抵抗計と接地抵抗計は、それぞれ直流と交流のどちらか
  • 導通試験には、どの測定器を使うか
この記事の道案内
測定器と電源の対応だけ確認したい方は、3つ目の項目をご覧ください。

1. 目視点検

トピック1:1. 目視点検

まずは目で見て確認します。配線や器具の取り付けが設計どおりか、施工が正しく行われているかをチェックします。測定器を当てる前の、いちばん基本のステップです。

ここまでのポイント
  • まずは目で見て確認する
  • 配線や器具の取り付けが設計どおりか、施工が正しく行われているかを見る
  • 測定器を当てる前の、いちばん基本のステップ

2. 絶縁抵抗測定|絶縁抵抗計(メガー)

トピック2:2. 絶縁抵抗測定|絶縁抵抗計(メガー)

電気が漏れていないかを調べるのが絶縁抵抗測定です。絶縁抵抗計(メガー)を使い、電路と大地(または電路相互)の間の絶縁抵抗を測ります。

ここがポイント
絶縁抵抗計は直流で測定します。基準値(0.1/0.2/0.4MΩ)以上であることを確認します。
ペン太ペン太
絶縁抵抗をメガーで測ったなら、接地も同じメガーで測ればいいんですよね?
ハリタハリタ
いけません。絶縁は直流、接地は交流で測ります。接地抵抗計(アーステスタ)は別の測定器ですよ。
ここまでのポイント
  • 絶縁抵抗測定は、電気が漏れていないかを調べるもの
  • 絶縁抵抗計(メガー)で、電路と大地(または電路相互)の間の絶縁抵抗を測る
  • 絶縁抵抗計は直流で測定し、基準値(0.1/0.2/0.4MΩ)以上であることを確認する

3. 接地抵抗測定|接地抵抗計(アーステスタ)

トピック3:3. 接地抵抗測定|接地抵抗計(アーステスタ)

接地がしっかり効いているかを調べるのが接地抵抗測定です。接地抵抗計(アーステスタ)を使って接地抵抗を測ります。

ここがポイント
接地抵抗計は交流で測定します。「絶縁抵抗計=直流/接地抵抗計=交流」はよく問われる定番ポイントです。
🐧 見習いペン太:「絶縁が直流で、接地が交流……逆に覚えちゃいそうです」
🦔 はりた:「“絶縁は直流、接地は交流”ってセットで唱えて覚えるといいよ。測定器の名前(メガー・アーステスタ)と電源、ワンセットでね」
🐧 見習いペン太:「メガー=直流、アーステスタ=交流、ですね!」
項目絶縁抵抗計(メガー)接地抵抗計(アーステスタ)
何を調べるか電気が漏れていないか接地がしっかり効いているか
測る対象電路と大地(または電路相互)の間の絶縁抵抗接地抵抗
測定に使う電源直流交流
ここまでのポイント
  • 接地抵抗測定は、接地がしっかり効いているかを調べるもの
  • 接地抵抗計(アーステスタ)を使う
  • 接地抵抗計は交流で測定する。「絶縁は直流、接地は交流」が定番ポイント

4. 導通試験|回路計(テスタ)

トピック4:4. 導通試験|回路計(テスタ)

最後に、回路が正しくつながっているか(断線や誤接続がないか)を確かめるのが導通試験です。回路計(テスタ)を使います。回路計は導通のほか、電圧や抵抗の測定にも使える便利な測定器です。

取り違えやすいところ正しくは
絶縁も接地も同じメガーで測れる絶縁は絶縁抵抗計、接地は接地抵抗計。別の測定器
絶縁抵抗計は交流で測る直流で測る
接地抵抗計は直流で測る交流で測る
導通試験にも専用の測定器が要る回路計(テスタ)で行う
検査は測定から始めるまず目視点検から始める
ここまでのポイント
  • 導通試験は、回路が正しくつながっているかを確かめるもの
  • 断線や誤接続がないかを見る
  • 回路計(テスタ)を使う。電圧や抵抗の測定にも使える

よくある質問(FAQ)

トピック5:よくある質問(FAQ)

Q. 竣工検査はどんな順序で行いますか?

A. 一般的に「目視点検 → 絶縁抵抗測定 → 接地抵抗測定 → 導通試験」の順で進めます。まず目で確認し、次に絶縁・接地を測り、最後に回路のつながりを確かめます。

Q. 絶縁抵抗計と接地抵抗計の違いは何ですか?

A. 絶縁抵抗計(メガー)は電路の絶縁抵抗を直流で測定します。接地抵抗計(アーステスタ)は接地抵抗を交流で測定します。「絶縁=直流/接地=交流」がよく問われるポイントです。

Q. 導通試験には何を使いますか?

A. 回路計(テスタ)を使います。回路が正しくつながっているか(断線や誤接続がないか)を確かめるほか、電圧や抵抗の測定にも使えます。

Q. 竣工検査で目視点検は何を確認しますか?

A. 配線や器具の取り付けが設計どおりか、施工が正しく行われているかを目で確認します。測定の前に行う基本のステップです。

ペン太ペン太
検査の流れは分かりました。次は何を勉強すればいいですか?
ハリタハリタ
絶縁抵抗の基準値0.1・0.2・0.4MΩの整理からどうぞ。測定器の使い方も併せて確認すると安心です。

まとめ

竣工検査で使う測定器の早見表

結論です。竣工検査は、目視→絶縁抵抗→接地抵抗→導通の4ステップで進めます。測定器と電源の対応は「絶縁は直流、接地は交流」。この一組さえ取り違えなければ、あとは順番どおりに進めるだけです。

ステップ何を確かめるか使う測定器電源
1. 目視点検配線や器具の取り付けが設計どおりか測定器は使わない
2. 絶縁抵抗測定電気が漏れていないか絶縁抵抗計(メガー)直流
3. 接地抵抗測定接地がしっかり効いているか接地抵抗計(アーステスタ)交流
4. 導通試験回路が正しくつながっているか回路計(テスタ)

この記事の要点

  • 竣工検査は「目視→絶縁抵抗→接地抵抗→導通」の4ステップ。
  • 絶縁抵抗測定:絶縁抵抗計(メガー)/直流
  • 接地抵抗測定:接地抵抗計(アーステスタ)/交流
  • 導通試験:回路計(テスタ)
  • 定番ポイントは「絶縁=直流/接地=交流」。

セットで唱えて覚えるところ

  • 絶縁は直流、接地は交流
  • メガーは絶縁、アーステスタは接地
  • 導通はテスタ。電圧・抵抗の測定にも使える

竣工検査は、覚える内容そのものは多くありません。それでも出題が絶えないのは、絶縁と接地で測定器も電源も入れ替わるからです。名前・目的・電源の3つを一組にして唱えておけば、選択肢を並べられても迷わず選び分けられます。

「見る→測る→確かめる」の流れと、「測定器と電源の対応」を押さえれば、竣工検査はしっかり整理できます。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。