受変電設備の設計|変圧器防振架台の仕様について詳しく解説
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 変圧器から固体音が出るのは、何という現象が原因か
- スプリング防振装置で期待できる騒音低減量は、どのくらいか
- 防振装置が準拠する指針と、設計用の水平震度・鉛直震度はいくつか
変圧器防振装置とは?
災害対策として受変電設備をビルの上階に設置するケースが増えています。その際に注意しなければならないのが「変圧器から発生する振動音(固体音)」です。このような騒音を防ぐために活躍するのが変圧器の防振装置です。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、変圧器の振動の特徴と防振装置さらに耐震性能についても図解を交えて丁寧に解説します。
1. 変圧器の振動とは?
● 振動が発生する仕組み
変圧器のコイルに交流電流が流れると、鉄心が磁化し周期的に伸縮する現象が起こります(磁歪現象)。これにより変圧器は振動し、周囲に固体音(建物や床を伝って聞こえる音)として現れます。

| 用語 | 意味 | 設計で効いてくるところ |
|---|---|---|
| 磁歪現象 | 鉄心が磁化して周期的に伸縮する現象 | 変圧器そのものが振動源になる |
| 固体音 | 建物や床を伝わって聞こえる音 | 空気を伝わる音と違い、遮音壁では止まらない |
| 防振装置 | 振動が建物へ伝わるのを抑える装置 | 上階設置や居室が近い計画で必要になる |
- コイルに交流電流が流れると鉄心が磁化し、周期的に伸縮する(磁歪現象)
- その振動が建物や床を伝わり、固体音として聞こえる
- 受変電設備を上階に置くほど、下階への固体音が問題になりやすい
2. 振動をどう防ぐ?変圧器の防振対策
変圧器の振動は、床や建物を伝わって音として感じられます。これを防ぐために、**防振装置(スプリングなど)**を用いて建物への伝達を抑えます。
3. スプリング防振装置の構成と原理
● 構成要素
スプリング防振装置は、主に以下の構造で構成されます。
-
上部架台と下部架台
-
振動を吸収するスプリングと吸振体
-
揺れすぎを防ぐストッパー
ペン太
ハリタ| 構成要素 | はたらき |
|---|---|
| 上部架台・下部架台 | 変圧器を受け、防振要素を挟み込む |
| スプリング・吸振体 | 振動を吸収し、建物への伝達を抑える |
| ストッパー | 揺れすぎを防ぎ、地震時の移動量を抑える |
- スプリング防振装置は上部架台と下部架台で構成される
- 振動を吸収するスプリングと吸振体を組み込む
- 揺れすぎを防ぐストッパーを備える
4. 防振性能と耐震性能
✅ 平常時の効果
スプリング防振装置は、一般的な防振ゴムと比べて振動の減衰性能が高く、20dB以上の騒音低減が期待できます。

✅ 地震時の効果と安全性
変圧器などの電気設備を建物内に設置する際、意外と見落としがちなのが「振動と地震対策」です。
実は、設置時に使われる**防振装置(ぼうしんそうち)**は、日常の騒音対策だけでなく、地震の揺れによる損傷も防ぐ重要な役割を果たしています。
✅ 地震時に揺れを吸収してダメージを最小限に
防振装置は、通常時には安定した振動遮断性能を発揮しながら、地震の揺れが起きた時にはその衝撃を吸収・緩和して、機器の転倒や破損を防ぎます。
この防振装置は、次のような耐震基準を満たしていることがポイントです。
📐 国土交通省「建築設備耐震設計・施工指針」に準拠
-
設計用水平震度:2.0
-
設計用鉛直震度:1.0
-
→ これは、耐震クラスの中でも**「Sクラス(最高ランク)」**に該当します。
つまり、防振装置はただのゴム足ではなく、建築設備の耐震設計における要として活用されているのです。
-
地震時には揺れを吸収して設備の損傷を防ぐ。
-
国土交通省監修「建築設備耐震設計・施工指針」に準拠。
-
設計用水平震度2.0、鉛直震度1.0を満たす(耐震Sクラス)。
このように、防振装置は振動対策と地震対策の両面を担う重要な装置となっています。

| 確認する項目 | 値・よりどころ |
|---|---|
| 準拠する指針 | 国土交通省「建築設備耐震設計・施工指針」 |
| 設計用水平震度 | 2.0 |
| 設計用鉛直震度 | 1.0 |
| 耐震クラス | Sクラス(最高ランク) |
| 騒音低減の目安 | 防振ゴムより高く、20dB以上 |
- 通常時は振動遮断、地震時は衝撃の吸収・緩和という2つの役割を持つ
- 国土交通省「建築設備耐震設計・施工指針」に準拠する
- 設計用水平震度2.0、設計用鉛直震度1.0
- これは耐震クラスのうちSクラス(最高ランク)に該当する
よくある質問(FAQ)
Q. 変圧器はなぜ振動や騒音が発生するのですか?
A. 鉄心が磁化して周期的に伸縮する磁歪現象により振動し、建物や床を伝わる固体音として現れます。
Q. スプリング防振装置でどのくらい騒音を減らせますか?
A. 一般的な防振ゴムより減衰性能が高く、20dB以上の騒音低減が期待できます。
Q. 防振装置は地震対策にもなりますか?
A. はい。地震時の揺れを吸収・緩和し、機器の転倒や破損を防ぐ耐震効果があります。
Q. どのような耐震基準に準拠していますか?
A. 国土交通省「建築設備耐震設計・施工指針」に準拠し、設計用水平震度2.0・鉛直震度1.0(耐震Sクラス)を満たします。
✅ まとめ
変圧器は磁歪によって騒音や振動を発生させる。 スプリング防振装置を使うことで、固体音を20dB以上低減可能。 防振装置は、地震時の揺れも吸収し、設備を守る耐震効果もある。 建築設備耐震設計・施工指針に準拠した製品であれば、より安心。
ペン太
ハリタ変圧器の防振装置は、平常時の固体音対策と、地震時の損傷防止という2つの役割を兼ねています。仕様書では騒音低減量だけでなく、震度と耐震クラスまで見ておくと選定を外しません。
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 防振装置は音を抑えるだけの部材 | 地震時の揺れを吸収し、転倒や破損も防ぐ |
| バネの上に載せると地震時にかえって危ない | ストッパーを備え、水平震度2.0・鉛直震度1.0に対応している |
| 防振ゴムでもスプリングでも効果は同じ | スプリングのほうが減衰性能が高く、20dB以上の低減が期待できる |
| 固体音は遮音壁を立てれば止められる | 床や建物を伝わる音なので、伝達経路を断つ防振が要る |
受変電設備を上階に置く計画では、容量と設置環境に合う防振仕様を早い段階で決めておくと安心です。指針への準拠と震度の記載がある製品を選んでおけば、耐震計算の裏付けもそろいます。
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